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お恥ずかしながら、今頃…です。なるほど、やっとピーター・グリーナウェイの「プロスペローの本」(映画見てないけどさ…)の由来がわかりました…。やー、やはり教養のひとつとしてシェイクスピアはちゃんと読んでおいた方がよいねー。シェイクスピアって、読む前はなんとなく気が重い(?)んだけど、読み始めると軽快であっという間に読めてしまう。「テンペスト」もテンポ良く読めました。この時代の「未開」の概念についてもこの作品から得るところは大きいですね。理想郷的な部分、野蛮なものと蔑む部分。個人的にはストーリーの本筋よりもそちらの方が興味深かったです。シェイクスピアの作品としては、「十二夜」が一番好きかも。 (1999 Aug)
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悲喜劇。前回読んだときはおとぎ話、スペクタクルにすぎると思ったが、評価を改めた。まず、詩的な美しさがある。原文で読みたくなるほどに。シェークスピアの想像力が存分に発揮されている。また、プロスペローにシェークスピア自身またはシェークスピア劇の全ての主人公達を重ね合わせるのも可能だと思う。個人的には「大地に礎を持たぬ今の幻の世界と同様に (like the baseless fabric of this vision)〜仕上げをするものは眠りなのだ(Is rounded with a sleep)」までから、プロスペローの支配する島全体をシェークスピアの人生に対する夢と解釈するD・G・ジェイムズに賛同したい。胡蝶の夢を思わせる。 なお余談だが、昔ジェームス・ジョイスの「ユリシーズ」を読もうとした時、オスカー・ワイルドに対する批判があった。そのときに引用されてたのが「ドリアン・グレイの肖像」の序文。「十九世紀におけるリアリズムに対する嫌悪は、キャリバンが鏡に映った自分の顔を見るときの怒りと異なるところがない。/十九世紀におけるロマンティシズムに対する嫌悪は、鏡に自分の顔が映ってないといって怒るキャリバンそのままである。」これを読んで現代作品を正確に味わうには聖書とギリシャ神話とシェークスピアは少なくとも読んでおかないといけないと思って挫折したものであるw
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「われわれは夢と同じものでできている。そうして、われわれのささやかな人生は眠りにつつまれているのだ」
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弟により国王の地位を簒奪された兄プロスペローは、娘と共に島流しになる。後、魔術によって復讐を果たすために大きな「嵐」を起こし、ミラノ、ナポリの国王(弟)らを 島に漂着させる。そこで展開される復讐劇は、完遂する直前に、他人の幸せや悲しむ姿を目にしたプロスペローの心変わりにより、めでたく和解の道を見いだすことになる。復讐劇、ロマンス、超自然の物語、すべての要素をもっているシェークスピアの絶筆ともいわれる作品。
とくにプロスペロー一人によるエピローグには、作者のShakespeare自身の言葉が見え隠れしているのも、興味深い。
個人的に、魔術で自然を操り、復讐をするというプロットは結構楽しく読めました。
大修館あたりの対訳を使って、英語の原文も味わいたいな。(短めなので、がんばればできるかも!?)
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映像やお芝居で見たことあるので、内容は十分知っていた。
本としては、まぁまぁかなではあるけれど、演劇や映像にしたら面白くなることはとっても分かる本でした。
解説を読んで納得です。凄くシェイクスピアって感じではない。
原作的なものをより一層面白く作り変える天才ですね。
名脚本家。
(H23.3 自)
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ファンタジーでも愛憎劇でもない。イマイチな作品。
結局何のために島に漂着させたのか…?
殺すなりするだろうと期待していたのに。
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はじめてこのような形式の本を読んだが、ただ話の展開を追うだけになってしまい、どのようなメッセージを伝えたいのか分からなかった。
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10/15 読了。
プロスペローの復讐劇という枠の中に、悲劇的要素(アロンゾー/セバスティアン/アントーニオ)、喜劇的要素(ミランダ/ファーディナンド)、笑劇的要素(ステファノー/トリンキュロー/キャリバン)が嵌め込まれており、その全てがプロスペローによって組まれたプロットに基づく。唯一プロスペローの意思によらないのは、大前提である弟の裏切りと島への流離だが、ゴンゾーローの「ミラノの大公がミラノを追われたのは、ご子孫がナポリの王となられるためであったのか」というセリフによって、運命に仕組まれたプロットであるとわかる。ピーター・グリーナウェイの映画では、プロスペローをテンペストの作者に偽することによってこのメタ構造を表現していた。そして劇作家プロスペローは舞台を降りる前に観客に赦しを請う。彼の魔法は観客を楽しませるためであり、赦しを得られなければ「私の楽しんでいただこうとの願いも水の泡」だと言うのである。舞台を去ったプロスペローに魔法は使えない。魔法とは舞台という虚構に宿る「現実を超越する力」の謂に他ならない。
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シェイクスピアの読み方
①はじめにざっと読む
②よく引用される部分を調べて実際に確認
③幾つかの批評を読む
④再度読む
できれば実際の劇を観る
ただ最近の上演はかなり奇抜な演出が多く却って混乱してしまうかもしれない。
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いくつか引っかかることがあったので、初めてシェイクスピアを読んでみた。詩的な雰囲気漂う作品で、和訳の妙が随所に織り込まれており楽しめた。
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シェイクスピアといえば4大悲劇のイメージが強かったので、このような作品もあるんだなとすこし意外だった。
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今読んでいる本の底本になっているので、途中で、あかんどんな話か忘れてる!と思って読み直し。
シェイクスピアはいろんな訳があるけれど、わたしはこの小田島さんの訳が好きです。亡くなられた蜷川さんもよくお使いになってたと思います。もう一つ古い訳…恆田さんか、…は、でも時代からいうとこんな訳だわなーと思います(^-^)
蜷川さん演出のシェイクスピアはキャストが豪華で、また見てみたいなあ。
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キャリバンは酷いやつって客観的に思えるかもしれないけど、実際どうなんだろう。入植者がいる限り支配者は必ず出てくるよね…