サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

e-hon連携キャンペーン ~5/31

hontoレビュー

ほしい本の一覧を見る

賢者の石 みんなのレビュー

文庫

予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー22件

みんなの評価4.0

評価内訳

22 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

30年来のお気に入りです!

2004/07/06 19:57

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kokusuda - この投稿者のレビュー一覧を見る

万人向けの作品では無く、少し読者を限定する作品ですが…。
イギリスの評論家、作家、思想家、哲学者?である
ウィルソン氏の作品です。
映画関係者にもコリン・ウィルソン監督がいますが、
全くの別人なので注意するように…。
本人はSF寓話と称していますが、
本作をSF小説と言って良いのかには賛否両論があります。
個人的には思想SFと言えると思うのですが…。

死の問題にとり憑かれた一人の青年が永生を夢みて
不老長寿の研究をはじめる。
古来、天才的な思想家に長寿を全うした人が多いのは何故か。
この疑問はやがて大脳生理学の研究へと発展し、
青年は前頭前部葉の秘密へと逢着する。
かくして彼は意識をほとんど無限に拡大し、
過去をも透視できるようになる。
パラドックスを伴わない真の“時間旅行”が、
ここに初めて実現する。
だが、人類の起源にまつわる秘密を探る彼の前に意外な妨害が現れ、
命さえ危険にさらされる。
「アウトサイダー」の著者コリン・ウィルソンが放つ
壮大な人間進化のヴィジョン。
(11版巻頭解説より)

この作品では時間旅行、超能力、暗黒の力などが扱われています。
ホラー風な味付けで少し好みではないのですが、
同種の作品とは違い未来への希望や思想が感じ取れます。
作中では意識を拡大するのに脳内に合金を簡単な外科手術で
埋め込むという方法を取っています。
そのために神経電流が増幅され脳が活性化するというのです。
この一種の超人思想は決して新しいものではありません。
しかし、拡大された意識で何ができるのか?
何をすべきなのか?
という事の考察が真の主題のように思います。

似たような作風ですが伝奇やホラーとは少し違います。
主人公の名前も出てきませんし、とんでもない発想や新発見も
ありません。
ストーリーは当然フィクションですが、登場する資料は実在です。
よく小説などに登場する架空の書物とか宗教とかは出てきません。
歴史などで語られなかった事実を想像力で補って
物語を構成する点では歴史小説に通じるでしょうか。
その点で考えると一種独特な真実味のある作品です。

この手の思想、思考方法に付いていけるならば、
この作品はずっと手元に置きたくなるでしょう。
(私も30年来、手元にあります)
哲学的な思考(思考による冒険)が理解できないならば、
狂人の戯言、退屈な言葉の羅列にしか感じられないかもしれません。
そんな意味では非常に読者を選ぶ作品です。
作家の笠井潔氏などは創元社のベスト1に選ぶほどですが、
世間での評価はあまり高くありません。
読者によって評価が別れると思いますが、
私には読まないままで人生を終えなくて良かった、と思う作品です。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

博識な著者ならではの奇抜なSF小説

2002/01/23 15:58

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:喫読家 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「理屈ぬきのおもしろさ」という言い方があるが、この小説のおもしろさは、「理屈込みのおもしろさ」という点にある。本書はフィクションというだけではなく、おそらくコリン・ウィルソンの評論とも接点を持った作品でもある。したがって、この小説について説明する場合、主題をはっきりさせておいた方が話が早いだろう。
 『賢者の石』という小説は、次の問いに対する解答を描き出すために考案された「コリン・ウィルソンの実験装置」ともいうべき物語なのだ。

 「もし、私たちの認識能力を驚異的に発達させることができたらどうなるだろうか?」

 大脳生理学の研究の結果、人間の認識能力を飛躍的に高める方法を発見した主人公は、みずからの脳にその手術をこころみ成功する。高い思考能力と疲れを知らぬ探求心を手に入れた彼は、知的好奇心のおもむくまま、文学、オカルト、古代史など、さまざまな領域の探求に着手する。しかし、古代史の研究に深く入り込むうちに、彼は、人類の有史以前、地球上に君臨し人類を支配していた「ある存在」について知ることになる。

 この作品は、SF、ホラー、評論、科学解説書を1つにまとめたような小説である。一方、物語であつかわれている冒険は、主人公たちの行動よりも、むしろ知的領域での活躍に重点が置かれている。天才肌の主人公の思考を描くため、ひじょうに多方面にわたる話題をとりあげているが、歯切れの良い文章は分かりやすく、読んでいて気持ちが良い。話の中には実在の人物が数多くあげられ、事実と虚構がたくみに組みあわされているものの、かえって、そういった細部がこの作品のコクとなり、話の内容をいっそう興味深いものに仕立てあげている。
 1969年というのは、この小説が発表された年にあたるが、この数字はこの物語にとって事実と虚構をへだてる境界線の役割もはたしている。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2007/03/10 19:42

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2008/12/29 12:11

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2010/02/28 18:27

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2012/02/02 18:46

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2012/04/23 17:25

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2012/05/27 20:25

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2012/06/14 22:46

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2013/04/02 21:37

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2013/04/09 20:03

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2013/10/28 04:39

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2014/04/15 19:04

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2015/12/18 00:15

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2011/02/02 07:19

投稿元:ブクログ

レビューを見る

22 件中 1 件~ 15 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。