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ミステリーの女王が、人間の心理に肉薄する短編集。
傍観者だからこそ見える人生の諸相と
傍観者であるがゆえに感じる寂寥感の対比が
類書にはない味わい深い余韻を残します。
個人的に、一番好きなクリスティーの作品です☆
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クリスティーの短編集でも一番のお気に入り。
ちょっと不可思議な雰囲気の物語。
英国上流階級の生活が垣間見られるのも楽しい。
『海から来た男』『死せるハーリクィン』『世界の果て』が特に好き。
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幻想的・怪奇趣味的な要素と人の心の機微を上手く織り交ぜた、良作の短編集ですね。
クィン氏は探偵ではない。あくまで人生の傍観者である老紳士 サタースウェイト氏にほのめかすだけです。結果、その示唆を引き金にしてサタースウェイト氏が事件を解き明かしており、単純なホームズ・ワトソンの関係とは異なるところが面白い。
「来た道を戻ります」
「あの人は来たかと思うと急に出て行くんです」
……この幻の雰囲気をまとったクィン氏、とて魅力的です。
頭の中で常に北見隆さんのイラストでイメージしてました。