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紙の本
この歌を、神輿(みこし)を担ぎ節つけて唄います。
2006/06/09 09:15
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:和田浦海岸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
私の住んでいる地域では、7月に神輿(みこし)を担ぎます。
今年(2006年)は7月15日と決まりました。
担ぎながら、ゆっくりと、ねりまわしながら国道を移動してゆきます。その神輿の重いこと。おそらく都会でだんだん軽く新しくなるにつけ、古くて重い神輿がだんだんとまわってきて、ここに落ちついたという推測を持ちます。それをじわりじわりと高齢化してくる地域住民が担ぐというわけです。
道沿いに交通整理係りに守られながら、のろのろと担ぎまわるのですが、
黙って担ぐわけじゃなくて、節つけて唄をうたいながら、気を紛れせながら、のどかに神輿とぎをするわけです。これが何ともうれしくてネ、私は担ぐのが好きなのです。
その唄が、この地域ではキタ節と呼ばれております。
今回紹介する「山家鳥虫歌 近世諸国民謡集」が、
どうやら、神輿ねりまわしの唄のルーツのようです。
うちの地域では、だいたい20ぐらいの唄の歌詞がありますけれど、
それでも、ぴったりとこの本と重なる唄は、あまりありません。
不思議ともっとダブってもよさそうな唄なのですが残念。
ちょいと似通った唄は、けっこうあります。
ちょうど、この本にも重なる唄がありました。
それは というと、
咲いた桜になぜ駒繋(こまつな)ぐ、駒が勇めば花が散る
ウチの地域では
ハ〜咲いたさく〜らに(オヤ)なぜ駒繋ぐ、
駒〜が勇めば、花が散〜る 花が散〜る(ハ〜スッチョイサー、スッチョイサー)
こんな感じで、ゆっくりと神輿を担ぎねりまわしながら唄うのです。
この本によりますと、例に引いた唄は、
こんな解説がついておりました。
「人口に膾炙した名歌。延宝6年(1678)板行の『古今役者物語』所収、踊口説(くどき)に『咲いた桜になぜ駒つなぐ、駒が勇めばノホホンノホホン、ノンホノフ、イヨイヨ花が散る花が散る』、宇治加賀掾浄瑠璃所収の歌舞伎踊歌に『咲いた桜に小鳥なとめそノホンヤ。鳥の羽風に花が散るノホンヤ』とあるのによれば、この小歌は江戸初期から、しかも『花が散る』に、美しい女が男の血気によって処女性を奪われる寓意の歌として流布したものと思われる。・・・」
と興味深い注釈がなされておりました。
たしか
司馬遼太郎著「竜馬がゆく」の中でも、
坂本竜馬が、この唄をうたっている箇所があったように思います。
さて、
私は昨年は担ぎながら途中から意識がなくなっておりました。最後に、神社へと収めた時は、我にかえったのですが、途中を思い出しても、ある間の記憶がどうしていたか途切れており(笑)。どうやら、休息場所でのお酒が利いたようです。これに懲りて、今年は担ぐのはそこそこに、ひとつ唄をうたって囃していこうかなあ。とお気楽な方を思い浮べている始末。
あと、途中の休憩場所では、男たちが踊りを披露します。
そこでは、相撲甚句などもあり、輪になってドスコイドスコイと踊るのですが、くたびれているからか、踊り好きは少なくて、毎回あまり踊る人もいないのでした。そのようにして半日。お昼から午後9時まで近在を担いで回っておわります。
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