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ここはさっき通ったばかりの道で
消毒のにおいが脳みそにこびりついて
くらくらしてきた
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奇書。おぞましい狂気の小説。等と宣伝されがちの『ドグラ・マグラ』であるが、本当はそれは間違いである。この本を読んで気が狂う人間などはいない。この本を読んで、自分が元来狂人だったことを悟るだけで!夢野久作は途方もないものを残して死んだ。作者の解説を待たずして作品は日に日に巨大化し怪物と化している。久作の研究者たちは、最早、自分が久作教徒の熱心な信者であることを隠さなくなったばかりか、己こそが新教祖であると宣伝し始めたではないか。中国古典、都都逸、復讐と怨念のメロウドラマ、パンクオペラ、科学袋小路、DNA解析。現代でも難解な人間精神の暗がりに、作者は読者を引っ張りこんで、あは、あは、あは、と不気味に嗤う。憐れな子羊に久作は手を差し伸べるわけでもなく、遠くの方で、指を指して嗤い転げる。なんて愉快な眺めだろう、これが観たくて俺はこの小説をやっつけたんだからな、と言う久作の声がこの小説を開く度に私の耳には響く。痛ましいフリを装った文学似非愛好者たちを一網打尽にするべく書かれた悪魔の所業。すなわち悪魔というのは人間のことであると高らかに宣言するこの小説は、健全で、日本語で書かれ刊行された美しい美しい、寝言なのである。
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角川版は表紙が怖すぎるので、私は現代教養文庫版。中身はというと、正に奇書と呼ぶに相応しい。
記憶を失った男。彼を取り巻く狂気を孕んだ精神の世界。そこで明かされる真実は次の瞬間には虚実と化し、読み進めるうちに心の迷宮に迷い込むような感覚に囚われる。
人によっては強烈な読後感を残すだろう。そんな人は、この本を読んだ後に少し変わってしまうかもしれない。そんな本です。
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天才だ、天才。違う、キチガイか。そうだ、キチガイだ。デリケートな思春期の子は、こんなの読むと思考が歪んでしまうかもしれないのでR指定。あちしは歪んじゃいましたから。大好物。
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聞きしに勝る奇書。売り文句の「読むと頭がおかしくなる」というのも、そんなことはあるめぇと思いつつ最後まで読んだら本当に可笑しくなるかと思った。
アンポンタン氏の演説がとても魅力的。精神は脳にあるのではなく、体中の細胞一つ一つにあるのである!
なるほど!
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買ってから15年経ってやっと読めた
チョンガレ祭文のとこで何度挫けたことか…
再読することがあれば確実に飛ばすな
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難解なようで単純。巷で言われる読むと狂うなんて事はまるでない。
が、確かに作者の狂気具合は読み手に伝わってくるし、
少々意味不明な表現も面白いと思う。
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ミステリー小説の決定版。このドグラまだらを知らずしてミステリーを語るな、と言いたい。10年間、推敲を重ね何度も書き直さた。これほど完成度の高い小説はない。
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読破したら必ず精神に異常をきたす・・・と言われる
ご存知、伝説的な奇書。
読み終わったあと別段(自分では)異常を見受けられなかったので
ちょっぴり残念に思った。
もはやこれはレビューなんて書けるシロモノじゃないと承知しているので
自分の受けた感覚だけを記すが
とにかく本作は、70年以上昔に書かれたものとは思えないほど
スピード感にあふれ、色彩豊かで、深い。
伊達に10年かけて書いてない。
同時進行・過去進行でさまざまなジャンルの話題が展開するさまは
パラレルワールドに招待されたかのような感覚。
医学要素、ミステリ要素、ホラー要素・・・とまさにカオス状態だが
なぜだろう、読後は「楽しかった」の一言に集約される。
完全理解はできなくても
ザッピングに慣れた現代人ならある程度楽しめるのではないだろうか。
まぁ、万人受けするとは思えないので積極的におすすめはしないが。
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青空文庫のものをダウンロードしてiPhoneで読んでる途中。でも、これは紙媒体の方がよかったかも。。
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[ 内容 ]
[ 目次 ]
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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近代小説の中の俗に「黒い水脈」と呼ばれる潮流の源流とされる作品の一つ。私小説的伝統とは正反対の作風で、無駄なまでの熱気と衒学趣味を帯びた反リアリズムを徹底。ややもすれば冗長な伏線に裏打ちされた奇奇怪怪な筋書きは忍耐強く読み通さなければ理解することは困難です。読了を断念しました。気が向けば再読しようかと思います。
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精神病棟における、記憶を失った青年が主人公の物語。
そのため、主人公自身が誰であるのかを推理しながら読み進めていくのだが、途中難解な論文や遺言を読む部分が多く、挫折しそうになる。
しかし、その後は本文に戻り、徐々に謎が明らかになっていき面白くなっていく。
明らかになっていくとはいえ、なかなか真相が捕らえずらく、結局は考えれば考えるほどにわからなくなっていく。そんな奇妙な小説。
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「ドグラ・マグラ」を読了。日本三大奇書の1つであり、夢野久作の代表作。ちなみに夢野久作という名前を知ったのは、化物語のガハラさんであるくらいに文学に関しては素人である。
さて、読むと発狂するとか言われる評判に、読み始めるまでに相当の覚悟を要したのだけれども、今、このタイミングでないと、おそらく一生、読むチャンスがこないであろうと思い、意を決して挑戦してみた。
青空文庫にあるくらいだから、相当に昔の作品であるんだけども、意外にも文体はさほど現代と違っておらず、普通に読み進める事ができる。
しかし、中盤からが悪夢となる。まさに忍耐。「ドグラ・マグラ」は探偵小説でもあるので、伏線があるかもしれないと思うと、変な歌であろうと、漢文であろうと、古文であろうと、すっ飛ばすわけにもいかず、途端にページが進まなくなる。
しかし、そこを乗り越えれば、終盤にかけてページをめくる速度は加速していく。そしてあの結末。一度読んだくらいでは全貌を理解するなんて事ができるはずもなく、再読した方がいいのだろうけど、その気力が溜まるのは、どれだけの年月が必要だろう。
とにもかくにも必読の書である事は間違いない。
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よくもこれだけ人の脳髄ひっかきまわしていってくれたわね。
本を読んでこんな怒りに満ちたというか攻撃的な気持ちになったのは久々だ。
監禁してでも続編を執筆させたい。
私は誰なんだ。一郎さんはどうなったんだあああ
モヨ子ちゃんはなんであんなひどい目にあわなきゃいけなかったの。
謎は解明されないままだったけど、と私は思っているけれど、話の筋自体はむしろ非常に追いやすいものだった。
文学が好きな人は一度読んでみたらいいんじゃないでしょうか。
ところどころ挿入されるカタカナが私にはあまり好みではなかったのですが、最後まで読んでるうちに気にならなくなったなあ。
人を引き込むことにかけては本当に名作なんじゃないかと思う。
私は読後に誰かとリアルで語り合いたくて仕方が無くなりました。