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いつか終わってしまう家族のペシミズムを柔らかな肯定の中に包み込んだような小説。人はいつも何かを探し回っている。この行為のなかに、消えていくもの、美しいものへの豊かな愛情とはかなさがある。
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はじけるような子どもたちの会話が絶妙。
軽快でユーモアにあふれる言葉の数々に癒やされもし、またちょっとしたひと言が切なくもある。
離婚という空気と事実が子どもたちにもたらす心の不安定さ。
それを見つめる母として、その離婚を選択した責任者としての思い。
書き記されたそれぞれの心の傷や涙も この会話の力が作品全体をやわらかで温かいものにしてくれているような気がした。
干刈あがたさん、早くに亡くなられたのがとても残念。
この作品ももっともっと多くの人に読まれるといいのにと思った。(現在は朝日文庫から出版されているよう)
アイスクリームの食べたいだけ食べ大会、やってみたい。
他3編
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離婚という親はもちろんだが子供にとっても消化しきれない出来事の中で,お互いを思いやったり傷つけあったりしながら前に進んで行く,そういった様子が仕草や会話から溢れるように伝わってくる.子供たちがとてもいい子だ.次郎が紙飛行機を飛ばしているのをじっと見ているところ,切なくなったが,そのあと金魚を買って帰る場面でホッとした.こういうところ,素敵だと思う.