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「思考によって生み出されたアイディアを、いかに整理(昇華)するか」について書かれた本。1986年に出版されて以来今なお読み継がれている名著だけあって、 思考の整理法について有益なアドバイスが多く述べられていた。特に、「忘れる」「寝かせる」は、思考を整理する上でのポイント。
書評:http://d.hatena.ne.jp/gantyan821/20080406/1207491863
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自分は大学生でいま大学の行っている読書マラソンっていうのに参加してて、最近はけっこう本を読む機会が、増えてきたのだけれど、この本を読んで気づいたのが、最近は“読む”ことに熱中してて“読んで吸収する”ことをしていなかったということだ。
別に全然頭に入ってないわけじゃないけど、なんだか目的が読むことになってた。
この本を読んで、本当の意味での読書することに気付かされた。もちろん題名通り思考の整理の仕方もちゃんと載ってる。
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「ふむふむ、あ〜なるほど」と
思いながら読む本。
日々、なにも分からずやっていることに気付きます。
グライダーでなく、飛行機みたいな自立した人間になりたい。(小笠原)
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今までにたくさん世の中を騒がせてきた整理系書籍の元祖ともいえるエッセンスを含んでいるからではないかと思うのです。全220ページほどでそれほど分厚くなく、また細かく章立てされているので、短い時間でもさっと読み進むことができるのはありがたいことです。
この作品の中で紹介されるアイデアを発想する方法や考えをまとめる方法、さらには自分のオリジナリティーが既存のものとどのようなポイントで近いものであるから価値があると主張するのか、などなどの整理方法をおもに論文の書き方や説得力の持たせ方という形で紹介されています。だからといって学生や学者にだけ有用かといえばそんなことはないわけです。
個人的に印象に残った下記の文章は、誰にでも使えるような「考える」というアクションに関係していることだと思います。専門用語を用いている箇所もあるので、若干読み進めるスピードがおそくなるところもあるでしょうが、1つの言葉を覚えておいてそこから芋づる式に本の内容を引っ張りだせるようになれば、脳みその中にある雑多な情報を「ふるいにかける」ができて、引き出しもスムーズに開け閉めできるようになるのならば、そうした専門用語に親しむのも一興かもしれません。
自分が実践していたこともありましたので驚くポイントはさほどなかったものの、「考える」という行為をより効果的にしていくために必要なエッセンスが1冊の本にまとまっているという点で、参照する機会の多い本といえるかもしれません。この本が出版されたのは1986年ですからコンピューター時代の黎明期ともいえます。そんな状況下にあって、コンピューターにまねできない人間の独創性を信じるくだりを述べる終わり方は清々しさがのこる読後感です。
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人は色々なことを思いついたり考え出したりするが、そのアイディアをより高次のものとするにはどうすべきか、ということがこの本の主なテーマである。例えば“寝かせる”や“発酵させる”といった独特の表現でそれを示してくれている。驚いたことはこの本が20年以上前に書かれたものであるのに、今読んでも内容が新鮮に感じられることだ(腐っていないということか)。内容は深いけれども、書き方はやわらかいので読みやすかった。2008-4-24
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ずいぶん前に書かれた本ではあるが、なんら遜色もないすばらしい作品。
題名の通りの作品なんだが、勉強法だったりについての言及もありためになる。
特に思考とひたすら向き合っているよりも一度寝させた方がうまくいく可能性があるなんてのはなるほどっと思うところだった。
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創造的な「生」を全うしたい全ての人々に送る一冊。人間にしか出来ない「思考」とは何か。
要所要所の例え方がシンプルで上手いし、よくまとまった平明な文章を書けるなと思ったら、読み進めていく中で、作者自身がこうしたアナロジーや発想を蓄え、整理し、さらに時と場面に応じて、適切なものを引き出しの中から取り出し、再編集しているからなのだ、とわかり、面白かった。
アイディアを蓄え、整理し、そしてより発展させていくための、手帖とノートの手法は秀逸である。一つのことに没頭しすぎず、ときには他のことに目を向けること、セレンディピティ、既存の知識と知識との間の化学反応、具体例を抽象化することの意義、忘れないための記述・忘れるための一息など、知らず知らずのうちに自分が実践していたもの、また新たにこれから実践していきたいものが詰まっていた。
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書店で見かけて、ペラペラめくって興味を惹いたので購入。1986年に書かれた本なのに今読んでも遜色ない内容の本だった。やはりいい本は月日がたつのは関係ないのか・・・と思った。【読み終わり】
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入試なんかではよく出てくる外山滋比古。
この人の説明文?はとてもわかりやすくて、しかも、それわかるよーってことが
論理的に書かれています。
この本を読んだら、きっとそう思うはず。
朝飯前の重要さを学びました(ちょっと違うかも)
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この本で学んだこと。
今後は暗記だけでなく、創造力を培う必要がある。
なにもかも教えるのでなく、まずやらして能動的に習得させる。
『見つめるナベ』にせず、考えは時には寝かせる必要がある。
諸説を集大成し、よく整理してあれば、後人の便利にはなるが、
学問的価値は薄い。
ものを考え、新しい思考を生み出す第一歩は、あくまでも独創であり、
自分の頭で考え出した、他の追随を揺らさない(とすくなくとも本人が自負する)
着想が必要である。ただ、それだけでは説得力がないので、諸説を照合することで、
しっかりとした幹となる。
ものを考えるにあたって緊張するのはまずい、
考えつめると、周辺部にこだわってしまい、中心部が見えなくなってくる。
それを避けるために、寝かせるのである。
調べる前になんのために調べるかを明確にしてからでないと、
その知識の利用価値は減ってしまう。
メモやノートをとらなくても、興味や関心があることはそう簡単に忘れない。もっと頭を信用してやらないと、
頭がかわいそうだ。本当に大切なことだけ、メモにして忘れないようにすればいい。
それをまた時の試練を経て、別のノートに書き写し、それを後からが眺める気分はいい。
頭を工場にするためには、どうしても忘れることによって、整理・スペースを空けなければならない。
忘れる時に何を忘れるてもいいか決めるのは、自分の価値観をはっきりさせ、
どうでもいいことは、どんどん忘れる。そうすることで自分の考えを古典化・
余分なものをそぎ落とし、普遍的な考えを構築していくことができるはず。
ピグマリオン効果、平凡な人間ほめられてなんぼ。批評は鋭いが、よいところを見る目がない人は敬遠する。
いい考えが思いついたら、すぐ人に話してしまわず、いったん寝かせて鈍化させてから、
公表する。芽の段階で、批評されることでつぶされないためだ。
ゴシップからは害あって益なし。新しい考えは何も浮かんでこない。同業同士も話が専門的になりすぎ、話が小さくなりすぎる。
縁の薄い人同士で現実離れをした話をすると、案外躍動的な思考ができて楽しい。
個々の考えをそのまま記録しようとすると煩雑だ、それを一般化し、整理したものが、ことわざだ。
自分だけのことわざを創ること。それによって、自己の経験、知見、思考を統率させるのである。
関心、興味の核をはっきりさせ、その核に凝縮する具体的事象、経験を一般的命題へ昇華して、自分だけのことわざの世界をつくりあげる。
コンピュータがあらわれて、これからの人間はどう変化していくのだろうか。それを洞察するのは人間でなくてはできない。
これこをまさに創造的思考である。
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ロングセラー。必読です。
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♪チェックポイント ♪
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ギリシァ人が人類史上もっとも輝かしい文化の基礎を築き得たのも、かれらにすぐれた問題作成の力があり、”なぜ”を問うことができたから
”朝飯前”の時間をつくる (午前中仕事→食事・睡眠→3時頃起床→7時頃まで仕事)
*胃袋に何かを入れたあと、頭をつかうのはよくない。いかにして、朝食前の時間を長くするか。
研究方法 (資料読む。 感心するところ、違和感をいだくところ、わからない部分を書き抜く。 くりかえしあわられるところは重要であり、素材)
”見つめるナベは煮えない” → あまり注意しすぎては、かえって、結果がよろしくない。 → (アイデアは)寝かせる。
まったく何もないところにインスピレーションがおこるとは考えられない。
寝かせておく、忘れる時間をつくる、というのも、主観や個性を抑えて、頭の中で自由な化合がおこる状態を準備することにほかならない。
行きがけの駄賃のようにして生まれる発見、発明のことを、セレンディピティ。(潜水艦探知機の必要性からイルカの”交信”が発見された例)
情報の”メタ化” = 第一次情報をふまえて、より高度の抽象を行う
一読即座にノートをとらない。 区切りの良いところまで読んで、また後戻りして、ノートを取る
講義時のノート :全部ノートするのは結局頭によく入らない。 ごく要点だけをノートに記入する。
読み終えたら、なるべく早く、まとめの文章を書かなければならない。(急速に忘却が進む)
メモ→寝かせる→別ノート(メモの中でまだ脈のあるものを写す)→メタ・ノート(見開き2ページが1つのテーマ)
*ノートとメタ・ノートは色分する
REM睡眠時(マブタがぴくぴくなっている時)、頭の中が整理されている。
場所を変えると、気分も変わる。
ひとつの仕事をしたら、すぐそのあと、まったく別のことをする。
心が行間へ脱線しがち、というようなときは、思い切って、散歩にでる。 足早に歩く。しばらくすると、気分が変化し始める。
「知識がそれ自体力である」(ベーコン)と言うけれど、ただ知識があるだけでは力に成り得ない。
(知識が)一定限度を飽和状態に達する。 → 収穫逓減(ていげん)の法則 → 新鮮な好奇心が失われる。
たえず、在庫の知識を再点検して、臨時的なものは捨てて行く。 →残ったもののみ、力になりうる。
とにかく書いてみる
ピグマリオン効果 → ホメテヤルほうが成績伸びる。
あまり細かい事を批判的に考えたりすると、発想は萎縮してしまう。浮世離れたことを話す。
調子に乗ってしゃべっていると、自分でもびっくりするようなことが口について出ている。
王陽修
三上「馬上、枕上(ちんじょう)、厠上(しじょう)」の他に、
三多 : 看多(多くの本を読むこと)、做多(さた、多く文を作ること),そして商量多(多く工夫し、推敲すること)→文章上達の3か条
三中 : 無我夢中、散歩中、入浴中 → 良い考えが浮かぶ状態
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「若いうちに読んでおけばよかった」
そんな帯コピーは全くおおげさでないから凄い。No名前負け。
頭をフル回転するには、それなりの流儀が必要なのです。
あ、外山さんの文章は味わい深いけど読みやすいよ◎
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文体が古い感じがしたので確認してみると86年に初版発行。
それから40刷もでているロングセラーらしい。
個人的におもしろかったのは、論文テーマの名称の話
「ヘミングウェイの文体の特徴、とくに、初期作品における形容詞の使用について」という長々しいタイトルよりも、「ヘミングウェイの形容詞」などとしたほうが作者の意図が正しく伝わるというもの。
修飾語を多くつけると表現は弱くなる傾向を持っている、という一節に興味を惹かれました。
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物事の考え方の基礎みたいなん。
思考の整理というより、「発想の卵」のほうがしっくりくるタイトルなきがする。
しかし、やっぱり思いついたことはノートかなんかに書き残さないとね。頭にはのこりませぬ
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約20年前の本だけど、その神髄は恒久的なもの。
おなじく「ちくま文庫」の「考現学」の本もオススメ