- 現在お取り扱いが
できません - ほしい本に追加する
- 予約購入について
-
- 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
- ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
- ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
- 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。
2 件中 1 件~ 2 件を表示 |
紙の本
かくて、「現人神」は完成した
2007/02/03 18:08
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:GAWA - この投稿者のレビュー一覧を見る
まず、本書を読むにあたって山本七平氏の「現人神の創作者たち」(単行本は1983年刊)(以下「創作者たち」と呼ぶ)は必読である。「創作者たち」のあとがきで山本氏は育成者と完成者さらには昭和天皇の人間宣言までを記してはじめて終止符が打てるという趣旨のことを述べていた。しかし、その後山本氏の著作に「創作者たち」ほど腰をすえて現人神を追跡したものは見当たらず、関連するテーマとして「昭和天皇の研究」があるぐらいである。
「七平さんがやらないのならば、自分がやろう」と(あるいは「自分にはもうできないから小室さん代わりにやってよ」と山本氏に頼まれて)小室氏が上梓したのが本書なのではないかと勝手に想像している。
本書は特に栗山潜鋒「保建大記」(および崇徳上皇)に焦点を当てた保元の乱以降天皇の権威が失墜し、江戸時代の崎門学派を経て、キリスト教的(三位一体の)神としての現人神が成立する過程の詳述と、廃藩置県・大日本帝国憲法・教育勅語の持つ本質的な意味についての解説がされている。
同じく小室氏による「『天皇』の原理」(1993年刊)は、本書の参考書としてユダヤ教・キリスト教・仏教・儒教・予定説・因果律の理解を助けるものと思われる。
2 件中 1 件~ 2 件を表示 |