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エンダーのゲーム みんなのレビュー

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みんなのレビュー75件

みんなの評価4.2

評価内訳

  • 星 5 (22件)
  • 星 4 (29件)
  • 星 3 (13件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
74 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

アメリカ社会とSFのテーマの成熟

2005/03/19 23:49

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:まさぴゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

いまから20年以上も前の作品になるんですね。続編『死者の代弁者』もヒューゴ・ネビュラ両賞受賞。二年連続受賞は史上初でした。賞を取る作品が素晴らしいとは限りませんが、そのエンターテイメント性でエンダーシリーズは、本当に優れた作品群です。傑作中の傑作といえるのは『エンダーのゲーム』と『死者の代弁者』の2作品のみだとは思うけれども。

バガーという知的生命体の地球への侵略に対抗するため、米国が中心となりインターフリート(国際艦隊)が結成され統合された宇宙軍が組織されている。しかし劣勢な艦隊でバガーを倒しきれず地球は滅びに瀕していた。その起死回生の手段として、少数の艦隊でバガーの母星に殴りこむ戦略が決定された。だが、限られた宇宙船で、数では比較にならないバガー本体を打ち倒すには、なによりも天才的な戦略・戦術性備えた司令官が必要であった。また各国の政治的利害に関係しない司令官を養成するために、天才たちを集めた教育機関が、小惑星ベルト地帯に密かに作られた。それが「アレクサンダーやナポレオンに匹敵する天才司令官の養成」という極秘プロジェクトのはじまりであった、というのがあらすじです。

この作品を人に紹介して、つまらないといわれたことはありません。ぜひ映画化してほしい。ハリー・ポッター役のダニエル・ラドクリフ君(賢者の石の頃の彼)に演じて欲しかった。マンガでは『ネギま。』のネギ君を思い出させる。それにしてもエンダー(ENDERというのは終わらせるものという意味)君は、かわいそうで泣けちゃいました。まだ子供なのに。僕はショタコンの気があるのか(笑)、頭がよくって健気な少年や少女が努力して成長する様を描く作品が大好き。カテゴリー的に、成長を軸とするビルドゥングスロマンにはやられやすい。その王道的王道たるストーリーは分厚いけど一気に読ませる作品です。訓練のためにヴァレンタイン(お姉さん)に引き離されるところとか、3番目の子供がもてない人口制限の時代に第三子として生まれてサードと呼ばれている部分や自分の生きていることに悩みすぎる体質の主人公は、初めて読んだのは10年近く前ですが、まさにアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の碇シンジを思い起こされました。その印象は今も変わりませんね。

しかし、このテーマの奥深さはすばらしい。ネタバレになるので、あまり言えません(最後を読んだとき絶対大どんでん返しで感動します!)が、このテーマの本質は先住民を虐殺して新国家を建設してアメリカ人らしい苦悩を感じます。カートさんは信仰心厚いキリスト教の宗派モルモン教徒で、深くものを考えている姿勢は感動します。この物語の中で将来的に地球圏の英雄となる天才的艦隊総司令官のエンダー・ヴィッキン君は、この後『死者の代弁者』と続くシリーズの長きにわたって、自分の行った罪を倫理的に苦しみ続けます。『宇宙の戦士』『星を継ぐもの』など古典SFのロバート・A・ハインラインやジェイムス・P・ホーガンの今から考えるとお気楽な勧善懲悪や悪を倒すというシンプルな思考、科学至上主義の世界観からすると、アメリカ社会もSFのテーマも進化したなぁと感動します。

しかしながら、そのテーマ性の深さもさることながらこの作品は、何よりも一人の天才少年が、バトルスクールという小惑星地帯の訓練校での過酷な訓練を通して成長して、地球を侵略する敵バガーを倒すという痛快な物語としても読めるでしょう。その成長する姿は、感動的です。この訓練を通して、組織のリーダーとして目覚めていく課程は、とても「酷薄で冷酷な判断を下さねばならない指揮官としての自分」と「優しい引っ込み思案な少年の人格」が、引き裂かれていくのは、ものすごく残酷でした。カートさんは、子供の心理描写をさせたら一級品ですが、これはその代表格でしたね。




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紙の本

頁を捲る手が止まらない

2002/04/12 06:45

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かけだし読書レビュアー - この投稿者のレビュー一覧を見る

 いや、まさかここまで面白いとは思わなかった。読む前はてっきり仮想ゲームで高得点を叩き出す天才少年がその才能を見こまれて、やがて指揮官となり敵を叩きのめす〜! そういった単純な娯楽作品を想像してたんですよね。で、実際に読みはじめると、なにか違う。なにが違うかというと、そういった爽快感よりもむしろ悲壮感が物語全体に漂っているところ。

 何しろ主人公のエンダ−少年の使命が重いだけでなく、過酷。バトルスクールで同じ年頃の少年と過ごしていても常に浮いた存在だし、共に戦う仲間と喜びあうこともない、時には天才であるが故に他人に妬まれることも。ひたすら才能だけで未来を切り開く彼の姿は勇ましいというよりも何処か痛々しい。

 物語自体は決して明るい内容ではないけれど、一旦読みはじめると先が気になって頁を捲る手が止まらなかった。そして途中まで少年の成長物語だと思っていた内容が、ラストで意外な展開をみせる。単純明快な娯楽作品かと思いきや、実際は心に残る名作だった。

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紙の本

すごい名前だよね、「エンダー」だよ?

2001/11/25 00:05

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちひ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 同タイトルで1977年に発表されたデビュー作(短編集『無伴奏ソナタ』に収録)を長篇化した作品。

 近未来の人類が、アリをそのまま大きくしたような形状をした地球外知的生命体(「バガー」と呼称される)に侵略され、しのぎ、再び侵略され、撃退し、そして来るべく「第三次侵攻」に備えている。全地球的な対「バガー」的軍事組織「IF」(国際艦隊)は、世界中から天才少年・少女を「ザ・ベルト」(小惑星帯)の「バトル・スクール」(戦闘科)に集め、恐るべき軍事英才教育を行っていた。
 「エンダー」は主人公の名前(本名アンドルー・ウィッギン)。紆余曲折を経てバトル・スクールに入学した彼は、かつてバトル・スクールで学んだ誰よりも激しく天才ぶりを発揮していくこととなる。

 ストーリーはここまでしか紹介できない。とにかく、圧巻。

 この作品を短く効果的に評すれば、「ラグビーみたいな作品」ということになるのではないか。
 ラグビーには陸上競技・球技・格闘技などの基本的な要素がすべて盛り込まれている。プレーヤーはボールを求めて走り、跳び、対戦相手を掴み、転ばせ、ねじ伏せ、ときに蹴り、殴る。ボールは掴まれ、投げられ、蹴られ、受け取られ、めり込まん勢いで地表に激突させられる。
 読者を引き込むストーリーが展開する中で、この作品にはおよそ全ての文学的モチーフが登場すると言って過言ではないし、また、その要素がすべて超一流の水準に達していると言っても、いくら筆舌を尽くそうとしてそう言っても、この作品から受け取る感動を十全に言い尽くすことは出来ない。

 アメリカでSF作品に送られる最も権威あるヒューゴー・ネビュラ両賞を受賞。
 翌年に発表された続編『死者の代弁者』(SPEAKER FOR THE DEAD)も両賞受賞。同一作家が二年連続で両賞を受賞したのは史上初。
 更なる続編『ゼノサイド』もあるが、また姉妹編『エンダーズ・シャドウ』もあるが、これらはお勧めできない。恐らく読まなくて良い。読むべきは『エンダーのゲーム』と『死者の代弁者』である。

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紙の本

近未来の天才児達

2001/08/02 10:42

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちゃうちゃう - この投稿者のレビュー一覧を見る

 地球を攻めてきた昆虫宇宙人「バガー」と人類の戦いの話かと思って読み始めたのだが、「バガー」が攻めてきたのははるか昔のこと。人類は再度の来襲に備えて天才児たちを集めてバトルスクールでの訓練を行わせているところから始まるこの作品。

 主人公エンダーが生まれ持った才能をぎりぎりまで伸ばし、自分自身が生き残るための葛藤が非常に痛烈に描かれている。選ばれた友人との交流、自分の中に恐怖の対象として根付いている兄への思い、冷酷に思える教官達の態度。およそバトルスクールでの「いじめ」にも思える訓練にエンダーがいかに立ち向かうか、心優しい読者なら「もういいじゃないか、そんな訓練投げ出してしまいなよ」とエンダー擁護に回ってしまうような状況が残酷で痛々しい。

 現在(2001年)の地球に、もし「バガー」がやってきたらおそらく地球はこうなってしまうであろう、と思わせるリアルな近未来がおもしろいが、SFの内容と政治的要素、そしてなにより選ばれた天才児たちの子どもとしての性格描写が素晴らしく、うまい運びになっている。

 こういう天才的な能力を伸ばすことができるなら、コンピューターゲームもまんざら捨てたものではないな、と思うが、実際の現実の世界を見るとちょっと残念な気持ちになってしまった。

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2005/09/28 23:23

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2004/10/23 20:39

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2004/11/01 03:35

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2005/04/27 12:58

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2005/06/27 16:06

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2005/10/30 02:12

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2006/01/31 12:02

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2006/06/02 21:51

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