投稿元:
レビューを見る
なんだかたまらない。やっぱこのくらい人生はロマンチックじゃないとな、と思わされる詩集でした。
全部ひらがなだけど、大人じゃないと手に負えない気がする。
投稿元:
レビューを見る
ひらがなで書かれているのが、よけいに想像力をくすぐる。「うそ」という詩を朗読してもらうと、せつなくて涙が出た。子どもの目線で語りつつも、大人になった私たちにもずんとくる世界でした。
投稿元:
レビューを見る
そういうわけで、私が谷川さんを好きになった切っ掛けの詩集です。当時は高校生だったので、若かったこともあり(笑)「すいっち」という詩が好きでしたが、今だとなんだろう、「ぼくもういかなきゃなんない」の詩かなぁ・・・。スヌーピーの翻訳も、「スイミー」も「オリビア」も全部谷川さんですよね。なんだろう、言葉の選び方が私の頭の中と合うというのか、詩は本当に好き嫌いあると思うんですけれども。とりあえず、この詩集はとてもいいですよ。
投稿元:
レビューを見る
ひらがなの持つ力に気付かされた一作。谷川さんの言葉はいつも冷たいけれど愛しいなあと思います。「おかあさん」で泣きました。
投稿元:
レビューを見る
いちばん好きな詩集。もうぼろなき、胸がぎゅっと痛くなる。自分のなかのインナーチャイルドが、反応しちゃう一冊です。ほんとにこれだけは墓場までもっていくと思う。
投稿元:
レビューを見る
初めて読んだのは学生のとき、今回家族が借りてきてくれたので、再読した
心が、どうしようもなく、いたたまれない
なんだか変な表現だけれど
ここで本を開いて読んでいるだけなのに、気持ちだけどこか遠いところまで行ってしまうような感覚だ
そんな感覚を言葉に置き換えられるのは、やっぱり、谷川さんがすごい人だからだと再認識した
投稿元:
レビューを見る
ずっと心に残る詩のひとつ。
よく夜中に思い出します。
------------------
ぼくはきっとうそをつくだろう
おかあさんはうそをつくなというけど
おかあさんもうそをついたことがあって
うそはくるしいとしっているから
そういうんだとおもう
いっていることはうそでも
うそをつくきもちはほんとうなんだ
うそでしかいえないほんとうのことがある
いぬだってもしくちがきけたら
うそをつくんじゃないかしら
うそをついてもうそがばれても
ぼくはあやまらない
あやまってすむようなうそはつかない
だれもしらなくてもじぶんはしっているから
ぼくはうそといっしょにいきていく
どうしてもうそがつけなくなるまで
いつもほんとうにあこがれながら
ぼくはなんどもなんどもうそをつくだろう
------------------
投稿元:
レビューを見る
全編ひらがなで、語り手が子どもの詩集。子ども向けとは言えないが。
孤独と猥雑さと混沌と狂気と、凝視するまなざし。意地悪さ。潔さ。じっとりとした湿度の高い空気。
「さようなら」と「ぴあの」が好きだ。
「さようなら」で旅立つ「ぼく」は、私にとっては、自分の子どもではなく、自分の中の子ども、なのかもしれない。決然として寂しい、温かいけれど哀しい。
佐野洋子の挿絵がすばらしい。
耳で聞くのも、頁を繰って読むのも、どちらもよいと思える。
投稿元:
レビューを見る
谷川俊太郎さんの全編ひらがなで書かれた詩集。
触れたら壊れてしまいそうな繊細なことばたち。
合唱曲にもなっていて、音にのっても響く詩です。
『さようなら』『ひとり』が特に好きです。
投稿元:
レビューを見る
ぼくもういかなきゃなんない
家出のきもちをもう忘れそうになっているということに気づいた。すべてがひらがなで構成されているけど目がすべらない
投稿元:
レビューを見る
谷川俊太郎の描く、すばらしい詩の花束。なんだか心臓の奥のほうをそっと撫でられたような気持ち。ぜーんぶ平仮名なので、ぜひ漢字で読みたいな。
投稿元:
レビューを見る
図書館で、2019年夏に借りて読みました。中では うそ という詩が一番好きです。……どうしてもうそがつけなくなるまで いつもほんとにあこがれながら ぼくはなんどもなんどもうそをつくだろう
……やさしい言葉ながら、切実な思いを感じる。
投稿元:
レビューを見る
深い。詩は短い言葉の中に作者や読み手の心がギュッと濃縮されていて、受け取り方次第でどうとでもとれる。深い。谷川俊太郎の本を初めて手に取り、感銘を受けた。
投稿元:
レビューを見る
谷川俊太郎さんにはほっこりイメージを持っていたけど、なかなかおそろしくて悲しい詩が詰まっていた。
子どもの世界って、何も考えていなくてきっとただワイワイ楽しいのでしょう、と大人は思ってしまいがちだ。でも真剣に思い出してみたら、こういう恐怖と悲しみに向き合いながら生きてきたのではなかったか。
なにせ未知のものの比率がめちゃめちゃ多い。知らないもの・わからないものは、人間にとって恐怖の対象だ。それに、子どもの力ではどうにもできないことばかりだ。どんなに頑張っても力が及ばない物事が非常に多い。どうにかする方法があってもまだ知らなかったりする。だから必然的にどうにもならない悲しみにも遭いやすい。逃れられない無力感がある。
子どもは、次々襲ってくるひとつひとつと対峙しながら、勇気を振り絞って生きている。好奇心だってあるけど、わくわくすることだけってわけにはいかない。毎日未知の世界で もがき、戦う子どもたちに、敬意を表したい。ほんとうにすごい。えらい。よくがんばっている。そしてきっと、子ども時代を乗り越えて大人になった人たちにも、同じ言葉を贈るべきだろう。
生理現象(食事や排泄など)と自然現象(風や雨など)が同じ高さで描かれているのも印象的だった。人間は生き物の一種として自然といっしょに生きているんだな、という感じがする。
デジタルな世界で生きるうちに忘れかけていたが、私たちがこの体で生きているのはこの詩集で描かれているような世界だった。本当は、生物と自然が存在するだけだ。命があるだけ。いたってシンプル。『はだか』というタイトルがぴったりだと思った。
名作ばかりで、だからこそしんどかった。不穏でずっしり重い。でも少し肩の荷が降りたような気にもなる。不思議な感覚だし、やっぱりちょっと怖い。
投稿元:
レビューを見る
子どもの視点で書かれた詩集。
悲しい気持ち、淋しい気持ち、怒りにも愛情にも似た気持ち。
子どもって大人が思う以上に感じているし考えているんだ。
ただ言葉にできないだけで。
善と悪では割り切れない感情。
繊細なこころが、鋭く突き刺さる言葉で表現されていた。