紙の本
シリーズ三作目にして、コロボックル物語の曲がり角となった作品
2006/07/24 21:20
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:栗太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
コロボックルのミツバチぼうやは新型の空とぶ機械の試験飛行中、もずと格闘し落下、怪我をした上、なんと人間の男の子に捕まってしまいます。
コロボックルには「なんじが不幸にして人にとらえられたるとき、なんじはこの世にただひとりとなるべし」という掟がありまして、人間に捕まったコロボックルは仲間の存在を悟らせず、自分はこの世に一匹だけ存在する謎の生き物と思わせねばなりません。ミツバチぼうやは、この掟を守ろうと、仲間が助けに来てくれることを信じながらも、いざとなったら一人で苦難に立ち向かう覚悟を決めます。もともと彼が試験飛行中事故にあったのは、もずに襲われた仲間を助けるためでした。健気な良い若者なのです。
そして仲間たちはもちろん、そんな彼を決して見捨てませんでした。世話役(人間世界の大統領なみの偉い人)も加わるほどの大捜索でもミツバチぼうやは見つかりません。コロボックルが人間に捕まっていたら数日中に大騒ぎになるという予想も外れ、手がかりはなく、焦りの色が濃くなっていく中で、双子の悪がきサザンとザンカは、ミツバチぼうやは新聞配達の少年おチャ公に拾われたのではと推測します。人手不足のおり、サザンカ兄弟は優等生おハナをお目付け役に、ミツバチぼうや探索の任務につきます。
悪がきと優等生という子どもたち三人組のやりとりは楽しく、世話役やサクランボ技師(ミツバチぼうやの上司)、マメイヌ隊の隊長フエフキ、「コロボックル通信」の編集長風の子と言った大人たちは頼もしく、仲間の救出に向けて尽力するコロボックルたちの姿には、ミツバチぼうやならずとも胸がジンとします。
そして、謎の生き物と出会った少年おチャ公の変化も重要です。ミツバチぼうやを拾った当初こそ、珍しい生き物で金儲けをしようと考えていたおチャ公ですが、その気持ちは「ずっと手もとに置いておきたい」→「友だちになりたい」と変わっていきます。
シリーズ随一のスリリングな物語には、出会いや友情の素晴らしさ、仲間のあたたかさが詰まっています。本書では立派な大人のサクランボ技師やフエフキたちが子どもだった時分の冒険を読んでみたい方は、シリーズ二作目の「豆つぶほどの小さないぬ」をぜひ。やんちゃしている彼らの姿が堪能できますよ。
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せいたかさんになんとお子様が!そして1巻のデジャブのような淡い初恋。コロボックルはなんと羽根型飛行機を開発。時代は猛スピードで流れています。
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あああ…。あの頃感じた焦燥感、オチャ公に対するイラッとした気持ち、今になるとすっかりわかってしまうからうかんでこない。
どうしてもコロボックル側の気持ちで詠んでしまうからだと思うんだよねー。子供だもん!
何度もよんでるからか安心感があるのかもしれないけど。
ホンワリしているくせに鋭い空気?を漂わせている目線…というかなんだろう。とにかくそれがすごいと思う。
ただのメルヘンじゃないんだぜ!!
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コロボックルシリーズの第三巻です。
前巻でコロボックル通信社なる新聞社ができたりして、その後のコロボックルの生活も目まぐるしくかわっていっているようで。
いや、コロボックルの生活自体はあんまり変わってないのかな。ただ、彼らの進歩の早さに、さすがのせいたかさんも舌を巻いたりしていました。
今回コロボックルたちが挑戦したのは、「虫のように空を飛びたい」という願い。
私たち人間が鳥を見て飛びたいと思ったように、小さなコロボックルは虫を見つめていたんですね。
印刷機を作り、ラジオを作り、コロボックルの工場には優秀な技師たちがたくさんいます。
コロボックルが飛ぶ機械を作り出すのは、一巻で活躍したツバキノヒコの弟子の→二巻でマメイヌを捕まえる罠を作ったサクラノヒコの弟子の→クルミノヒコこと、ミツバチ坊や。
この時点ですでにコロボックルたちはヘリコプターに似た空飛ぶ機械を作っているのですが、「虫のように」枝にとまったり、自由気ままに降りたり飛んだりできないというので、
「オーニソプター」という、本当に背中に羽が生えたような、シンプルな飛行機を作り出すのです。
その日、クルミノヒコこと、ミツバチ坊やは、オーニソプターの試験飛行のために、人間の町の上を飛んでいました。
その時、そばでヘリコプター型飛行機に乗っていたサクラノヒコが、もず(鳥)に襲われてしまったのです。
尊敬する師匠を助けたいと、体当たりでもずに挑むミツバチ坊や。
健闘のかいあり、もずはサクラノヒコを諦め、痛そうに飛んでいきます。
しかし一方、全力の体当たりで気を失ったミツバチ坊やは、人間たちのいる地面へまっ逆さま。
サクラノヒコは必死になって探しましたが、落下したミツバチ坊やの姿は見つかりません。
猫に食われたか、下水に流れたか、
まさか、人間に拾われてしまったのか…?
と、そんなかんじのスタートでした(゜∀゜)
ミツバチくんカッコイイね!
ミツバチくんは結局人間の男の子につかまってしまうのですが、それを助けだそうと奮闘するコロボックルたちが、また個性豊かなのです
今回は、前二巻と違って三人称で進んでいくのですが、それがまたコロボックルと人間双方のきもちがわかって、ハラハラヒヤヒヤ。ワクワクドキドキ。
すっかりこのシリーズのとりこですねぇ(*´∀`*)
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何故だろう。小さい頃読んだときよりも更に、おチャ公にいらつきを覚えながら読んでしまった。
金儲けに使おうという志の”大人っぽさ”が、小さい頃はわからなかったせいだろうか。
仲良くなりたいと思っていて、偶然コロボックルを保護しても、
とじこめておかない限りきっと気が付いたら
素早く逃げてしまって話しかけるきかっけもないだろう。
でもやっぱり、とじこめるのは酷いとは思う。
鉛筆の削り屑って結構ちくちくして痛いし、
芯も多少なりとも一緒に削れるのだから
ミツバチさんは真っ黒になっちゃうのじゃないか
と今読んでも心配になってしまう。
オチャメさんのポジションは、今読んでもとても羨ましい。
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前作までは一人称で書かれていた物語だけど
今回はそうではなくてまた違った視点で読めて楽しかった。
続きを早く読みたいなと思った。
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コロボックル物語の第3巻。
おかんの本。懐かしくて借りて再読。
飛行技術を手に入れたコロボックル。
その試行運転中に事故が起き、クルミノヒコ(ミツバチ坊や)はオチャ公に捕まってしまう。
最後はおチャメさんの活躍で、一つの約束をして物語は終わり。
気になったのは、コロボックル特製トランシーバー。
いったいどういう仕組みなの?
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人間の子供達とコロボックルの子供達の活躍劇。
ラストが本当に良かった!感動した!世話役の「ひきうけなさい。」というセリフがぐっと来た。
シリーズを重ねる度に面白さが増している。
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コロボックルの飛行機試験第一号をしていたクルミノヒコがモズに襲われ地上に真っ逆さま!さあ、無事帰れるのか?!答えは、読んでみな(^▽^)
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捕虜を助けるために全力を挙げる政府といった様相。いつか対話をしなければ、とリーダーは覚悟しつつ、落としどころはリベラルな良心への働きかけとその成功だった。
未知なるものに出会ったときの、それも捕縛した側が圧倒的な力を持っている場合の、興味深い設定だったにもかかわらず、正面から向き合い抜かずに一時的な時間かせぎをしたように感じた。
少年のお金をめぐる葛藤をめぐる描写は評価できる。その欲に打ち勝つには、他者(少女)の促しが有効であることも。
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【図書館本】やっぱりこの巻も面白かった。男女問わず色んなコロボックルが活躍するのが見ていて心地いい。
あとがきに『一応の完結編として書いた』とあったけど、なるほど。せいたかさん&ママ先生の次世代の味方が誕生したわけだ。深い。
にしてもおチャメさんはもう小2か。時が経つのは早いなw
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シリーズ第3弾。
試験飛行中にモズに襲われ地上に落ちたコロボックル。
それを見付けた少年。
勿論せいたかさん一家も活躍。
たまらん。
【蔵書・再読・11月20日読了】
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おちゃこうが、ちいさなひとを、えんぴつけずりにいれても、ちいさなころぼっくるのなかまたちが、えんぴつけずりのなかのくるみのひこ=みつばちぼうやをみつけて、たすけたところが、おもしろかった。
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コロボックルシリーズその3
コロボックル側の動き
せいたかさん(人間)側の動き
いいバランスで面白かった
妙興寺ブックオフにて取り寄せ