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村上水軍を追いかけて
先月、瀬戸内海のしまなみ海道に行ってきました。サイクリングで島々をたどって四国まで渡る旅だったのですが、行く前に、しまなみ海道が村上水軍の拠点である能島のすぐそばを通ることを知り、「村上海賊の娘」を読みました。ところが私の感性にはいまひとつ合わず、上巻で頓挫。代わりに読んだのがこの「海狼伝」でした。
主人公が、対馬から瀬戸内海にやってきて、能島村上水軍と絡んでいく物語です。大三島などのサイクリングで通った島も登場し、個人的には楽しめました。
実際に伯方・大島大橋から海を眺めると、西から来た船がここに迷い込むだろうこと、そこに関所のように海賊が待ち構えて通行料を徴収して通行させていたことに、大いに納得でした。大島の村上水軍博物館も訪問し、本の世界をさらに広げることができました。(あと、伯方島で食べた伯方の塩の塩ラーメンも最高でした!)
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架空の人物である人見笛太郎という対馬の船乗りが船大将へと成長していく姿が書かれている本です。
実は架空人物の本は苦手なのですが、白石さんの本は今まで読んできて、非常に面白かったので、読んでみることにしました。
船大工が鉄工船を作る様子や、船合戦の様子などが満載で、いろんな武将も登場します。
↓ ブログも書いています。
http://fuji2000.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/post-dea0.html
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架空人物による時代物。白石一郎の力業ですばらしいエンターテイメントに。竜馬がいくのような壮大な青春小説でお勧めです。続編の海王伝もGOOD,
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昔の新潮文庫の1ページにみっちりと印刷された文字は久しぶりだった。けっこうしんどくていつ終わるのかと茫洋とした気分になったりもしたが半分を過ぎた頃ページを繰るごとに海の上を満帆の船が駆けるように加速して読み進められるようになっていた。読書もトレーニングだと思う。地図を見ながら読むと理解が進むのでおすすめ。「村上海賊の娘」の巻頭に付いている瀬戸内や大坂あたりの地図をみたり対馬や壱岐のあたりはグーグルマップを見たりしながら読んだ。笛太郎の海賊になりきれぬ人道的でロマンチストなところは現代人におおいに受け入れられる素養であり共感しやすい。美丈夫で戦いに強く美貌の麗花に惚れられてもどこ吹く風、一途に情をかわしたこともない玉琴を愛するピュアなところもある雷三郎、ほかのことはからきしだが船大工や鍛治に関しては天才的な小矢太といった魅力的な面々、宣略将軍や金崎加兵衛の潔い最期も見事。海の男のカッコイイところが余すところなく描かれている。
続編があるようだ。明国海賊マゴーチは本当に笛太郎の父なのか、笛太郎が惚れ込んで嫁にした大三島の巫女、晴の出生の秘密とは。気になる伏線が回収されておらず、気になるところ。
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読むのをやめようかな
と思った。
直木賞受賞で無ければやめてたかも。
しかし、スルメのような
読み進めば一気に読んでしまう
深い味があった。
続編、海王伝。
読み始めます。
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第97回直木賞受賞作。設定描写で1/4くらいまでまどろっこしかったが、あとは一気に読めた。帯の「本格海洋冒険小説の元祖」のコピーに偽りなし。