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評価はあくまでも個人の主観です。大人のユーモアとスパイスが効いたウィットにとんだ傑作・・と手垢がついた感100%の評価をつけるといかにもな気がしてしまい、素直に自分の薄っぺらいおつむと感覚で読了した採点結果です。
ハヤカワミステリ・・若い頃はよさが解らずつ行け行けず、読んだ人の話を聞いても取って付けたステレオタイプの感想ばかり聞かされて、傑出した作品揃いの想いが有りました。
今読むと面白いのは面白いけれど、正直つまらないモノ、理解できないものも散見。
「ソ連に・・」は文字通り捻りと小技が効いた、それでいて『いかにもソ連、ロシア人」ロシア社会らしさが前回の作品でおもしろく読めた。ウクライナ侵攻で頻回にロシア人、スラブ圏域の姿語りに触れられるからかな。
「個人の記録・経歴が社会的地位により 区別されることなくすべからく記録されている」旧ソ連・・と言っても今のロシアでも本筋は変わっていないだろうけれど。
「余計な疑問は抱かず、黙って言われたことさえしていれば」が大筋の人生訓、生き方のかの国。
「必ず冠として付く言葉」~同志
それにしてもナターシャの言う女性、美しいのはよくあるロシア美人像としても、話し方、態度、眼に浮かぶ・・実際のロシア社会でもこういった風が人生を闊歩して行けるタイプなのだろう。でもチスレンコとそういった関係になった・・リネンにくるまれて柔らかな体でうずくまっている・・なんて本当に女狐(笑)
スリラー風を装った共産圏のうすら寒い政治的裏面を見せている、其処が恐く無気味。
「踏みにじられて」でダルジール・バスコート登場するんで、スピンオフものかと思いきや、ダルジールにスポットライトを当てた映画作りのお話。
面白みも無く、理解できなかった。
「小猫ちゃん・・」「ブル・リング」「可愛そうなエマ」「混みいった時間」・・雰囲気と言うか、筆者の捻り方が下にちらつき、申し訳ないけれど退屈だった。