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紙の本

中国ビジネスは儲からない

2007/04/28 22:15

8人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る

ビジネスをやっている人なら、誰でも知っていること。それは「中国とビジネスをやっても儲からない」ということである。「米国人は上手くやっている」と見てきたようなウソをいう人がいる。本書を読んでみると、米国人も中国では散々辛酸を舐めさせられてきたことが分かる。不透明な法制度、朝令暮改、共産党の突然の介入、法治でなく人知。。。とにかくあの国とやると疲れるだけで、何物も生まない。連日のように続く酒宴・カンペイ。「ぼくの肝臓と腎臓を返して」という悲痛な叫びを私は聞いたことがある。本書は元ロサンゼルスタイムズの記者でありコラムニストが書いたクライスラー社の中国進出の物語である。今から20年以上前に書かれた本の翻訳だが(私は英語でも読んでいる)、その内容は今でも「そのまんま」である。何も変わってはいない。日本にとって中国は「鬼門」である。なまじ顔つきが似ているから、油断していると、中国人と日本人では発想法も価値観も行動様式も何もかもが全然異なることに気がつかされる。初めから西洋人のように「異人」と思って臨んだほうが、かえって上手く行く。それにしても米国人のショーの音楽にあわせ、思わず立ち上がって「ダンス」してしまった中国人女性が、ただちに本国送還というのは、笑いを通り越して、背筋が寒くなるような話だ。今から20年前(既に改革開放路線を歩み始め、日本にパンダをくれたあとの話)の中国は、まだ北朝鮮とどっこいの閉鎖的な専制国家だったのである。日本の企業、中でも自動車産業は中国ではほとんど儲けることが出来ない。現地に工場を建てても利益が出ない。利益が出ても配当を引くことは容易には出来ないので、現地が儲かるようには出来ない。結局、中国ビジネスとは、安い安い中国の人件費を使って「組み立て」を行なう程度しか出来ないのである。部品から何から日本から持っていって、組み立てさせ、全量を引き取って再輸出する。これが一番良い。ちなみにトヨタ自動車の全利益の70%はアメリカ合衆国のビジネスからつむぎだされている。ホンダや日産となるとこれが90%を越える。中国とのビジネスではほとんど利益が出せないままである。現在の大学生は朝日新聞やNHKが垂れ流す無責任な中国礼賛報道を真に受けて「これからは中国だ」と信じ込み、第二外国語で中国語を選択する人間が圧倒的だという。まあフランス語やドイツ語やっても使い道がないからということもあろうが、学生の情報力とはこの程度のモノである(今から30年以上前、『これからは南米の時代だぜ』の掛け声のもとスペイン語がブームとなったことが思い出される。その後の中南米債務危機を経てブラジル、アルゼンチンの財政が破綻し『失われた10年』とされる80年代が到来したのはご存知の通り)。中国ビジネスとは何かを知る上で本書は基本的なテキストである。近著の『危険な幻想』とあわせ読むことをお奨めする。

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