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これ、高校生の時に買ったような・・・。国語の興味が高かったのでつい買った記憶があります。・・・そして今は国語の教員。
実際に「そうそう」っていう部分があるからおもしろい。お勧め。
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吉川英治文学新人賞受賞作。
思ひ返してみると、私が清水義範の名前を知つたのは、ずゐぶん昔に書店でこの本を見掛けた時だつたと思ふ。
當時は購入して讀んでみたいとまでは思はなかつたのだが、確かずゐぶん評判になつてゐたと記憶してゐる。
あれから10數年、たうとうこの本を讀んだ。
期待に違はぬ名作である。
特に標題作は、國語教育の現状を笑ひのめしつつも、その底には日本語への愛情が感じられて秀逸。
數學など他の教科同樣、國語の試驗にも確かにテクニックは存在する。
私も浪人中に某S豫備校でそのテクニックを傳授して貰つたが、それは標題作に書かれてゐるテクニックに通ずるものがあつた。
馬鹿馬鹿しいことでも必要があれば學ばなくてはならない哀しさ。
2004年9月22日讀了
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センター試験の国語で、「何でこれが正解なんや!」と憤慨したのも今はいい思い出。
奇問悪問に悩まされたのももう4年前。
それを良いように料理して嘲笑するような話が表題作。
国語(現代文)が大嫌いな生徒に、家庭教師が必勝法を教えるストーリー。
もちろんその方法はいい加減。
でも、確かにこれでも間違いではない!
内容が完全に受験戦争の諷刺になっているので、大学受験経験者なら思わず顔がにやついてしまうのでは。
「10行以上にわたる文章を読んで、主人公の心情を5字にまとめよ」という問題の解答はお見事!!
大学受験だけでなく、高校受験でも定期テストでも、「国語の試験」を受けたことのある人なら、たぶんわかってもらえると思う。
他の作品は、僕にはいまいちピンと来なかったり、あまり気にならなかったりいろいろ。
表題作のインパクトありすぎて。
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これを参考にしてもいいでけど参考書ではないです。消えかかった蛍光灯と痴呆症の話はすごく面白いというか、現実味を帯びてます。
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この本を買ったのは大学受験の年。見事、題名に騙されました(笑) 「パスティーシュ(Pastiche)とは特定の作家の文体を模倣する文学技法、および特定作品に属するキャラクターや世界観、設定を他の作品に使用した作品を指す。パロディの一形式。」 分かりやすく言うと「パクリ」になるのかもしれません。ですが著者は「決してその、悪ふざけではなく、むしろ憧れの人であるからこそ真似をした」とあとがきで述べています。「そこに笑いが生まれればアリ」と思っている僕には楽しい限り。真似をされた方々は、心中複雑だろう、とは思いますが……(笑)
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ちみずようちのり(自称)先生のパスティーシュ群。大好きで沢山読みましたが、特に印象深い表題作を。
リアルに牛乳吹きました。飲食しながら読んでは駄目です。
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清水義範の独特でなおかつ簡潔で面白すぎる発想、表現がふんだんに組み込まれている一冊。
かるくさらーっと読めます。
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「入試問題」や、いわゆる「受験テク」を皮肉る内容もだが、
それを教育大出身の作家が書いたってのも面白い。
他にもパスティーシュ作はあるが、
一番笑ったのがお詫びだらけの「あとがき」という…
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この本の内容を6文字で要約するならばこうだ。
「色々あった。」
稀代のパロディストの本領が遺憾なく発揮された作品。
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1988年第9回吉川英治文学新人賞を受賞した『国語入試問題必勝法』と6編の小説集。
俺は、調理の世界にいたので。『ブガロンチョのルノワール的なマルケロ酒煮』が印象深い。
ポール・ボキューズ(Paul Bocuse, 1926年02月11日 - )フランス料理の巨匠・ヌーヴェル・キュイジーヌ=近代フランス料理そのもの。
に、作ってもらいたいほどである。
ブガロンチョのもも肉は、フォアグラ・トリフ・キャビアの「世界三大珍味」に次ぐ珍味として有名である。
ブガロンチョは、一本足で鶏と同じように飛行能力が退化している。危機を感じたときしか、飛ばないしあまり飛べない。
しかし、そのもも肉は本来「発達した筋肉は硬くて不味い」という定説に反しやわらかくて旨い。
ポール・ボキューズと俺は友人である。友人だから、しかたがないし。
ブガロンチョのもも肉が、定説に反して旨いのは。そうだから、仕方がない。
@教訓@
「顔も見たことのない赤の他人」を、簡単に信じてはいけない。
近寄ってくる他人には、必ず思惑がある。
しかし、面白い。
購入したのは、1992年か1993年。
その割りに、本文の紙の変色(茶色)が強い。
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最初に読んだ清水義範の本。
ここからズルズルと面白さに引き込まれ、気がつけば意外と
我が家のリアル本棚には彼の本が多い。
タイトルからして怪しいが
例によって、決して受験対策本ではない。
入試の国語問題というシーンをピックアップして
現代の試験体制を皮肉ったようなヤツだ。
こういうシニカルな作品に弱い。
清水義範といえばパスティーシュという独特の手法が有名だ。
中学生くらいの頃
国語の教科書に載っているような『いわゆる名作』の一部を
流行漫画のセリフや表現と入れ替えて
『話は成り立つが全く別の物語』を創作していた事はないだろうか。
ざっくり言えば、そんな感じの手法。
しかし。
私は清水義範が時々描く、逆再生のような文体の方が好きだ。
ページを読み進めるにつれ
時間がどんどん遡っていくような不思議な書き方。
何てタイトルの短編だったか思い出せないけど
やけに切なくて、感動した記憶がある。
文庫落ちした本がたくさん出ているので
ぜひとも一読願いたい。
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高校三年生のとき、その当時の国語の先生に
「大学入試の小論文対策にいい参考書教えてください」
と相談したときに薦められた本
その当時も思ったけど…
せんせい…
すごい遠回りすぎる…
文章の書き方の参考にしてという意味…?
ただ単に自分の好みの押し付け…?
でもおもしろくて気に入ってしまった
笑いがシュールだ…
受験勉強の息抜きになったかもしれないけど
真剣に相談したのに…
参考書おしえろよぉ
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バイト先の人に有無を言わさない感じで突然貸された。
なかなか面白いんです。
こういう切り口ってよろしいです。
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※国語の参考書ではありません
どの短編も面白かった。
個人的に「人間の風景」は笑いのツボでしたw
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ピントが外れている文章こそ正解!問題を読まないでも
答はわかる。
国語が苦手な受験生に家庭教師が伝授する解答術は
意表を突く秘技。
国語教育と受験技術に対する鋭い諷刺を優しい心で包み、
知的な爆笑を引き起こすアイデアにあふれた
とてつもない小説集。
まずはじめに…これは入試の解法集ではありませんでした。
私はタイトルにまんまと騙されました笑
著者自身、あとがきで「どうもすいません。」と謝ってます笑
短編集なのですが、「靄の中の終章」という小説が
とてもおもしろいです。
たった37ページのボケていく老人の話です。
一人称が「私」であるため、まるで自分がその老人で
あるかのような錯覚を覚えます。
本当にぞくっとします。
普通に生きてる限り、人は一通りの人生しか経験できませんが、
小説を読めば、その主人公の数だけ別の人生を疑似体験
できます。
この本は小説の真髄を教えてくれます。