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2011 4/25パワー・ブラウジング。筑波大学図書館情報学図書館で借りた。
科学史、科学哲学、科学社会学強化月間のうちの1冊・・・なのだがこれはどれだろう、しいて言えばやはり科学社会学、というか社会と科学の関係についてか。
天文学者である著者が、科学研究が何の役に立つかという問に対し、化学固有の効用=「科学の知恵」という考えに基づき答えようとした本。
全般に博論には生きてこなさそうか?
以下、メモ。
・序盤~科学史
p.17 Philosophical Transactionは著者の署名入りの論文を載せたはじめての科学誌である、との言及有り。ソースをチェックする必要あり。
・2章:「世界を解釈すること」
⇒・量子力学等、20世紀科学の話
・3章:「科学の文化的次元」
⇒・基礎研究を正当化する際のよくある論法への批判。20年以上前の本なのだが、事業仕分けの際に日本でよく似た論法を見たな・・・
・4章:「科学の宗教的次元」
⇒・基本的にはID論はびこる西欧における話で、興味深くはあるのだが日本での応用(一般的な)は微妙か。
むしろキリスト教の影響がそれほどないところで科学を知恵として用いるには、ということを考える上では良いサンプルになるかも知れないが。