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西暦1889年、パリでは万国博覧会が催され、活気に包まれていた。
褐色の肌の少女ナディアは謎の三人組に襲われる。彼らの目的はナディアの持つペンダント“ブルーウォーター”だった。そんなナディアを助けたのは、エッフェル塔で声をかけてきた少年ジャンだった。
アニメ「ふしぎの海のナディア」の小説版です。
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博覧会の人ごみの中、ひたすらに走る少女。
逃げ切れた、と思ったものの、仕事が終わって
そこで待っていたのは、逃げた相手だった。
金貨に目のないお人よしの団長、とは
一体どういう人物なのか? とか
そういう所がっ気になってしまいました。
しかし逃げ切った後、己の顔がでかでかとついている
サーカスに戻るってどうなのでしょう?
いや、友人…友猫? がいるならば当然ですが
そのまま逃げ切った方がよろしいかと。
そうなると、確実に別方面で問題が出てきますが。
途中で拾った女の子。
彼女とどう出会ったのか、すっかり忘れていましたが
読みながら、うっすらとアニメの内容を思い出しw
思い出したといえば、ヒロインの食事。
生物殺すの可哀そう…とか言ってますが
じゃぁ自分の命犠牲にできますか? と
聞いてみたいものです。
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19世紀を舞台とするが、19世紀にはあり得ない科学技術が登場する。むしろ科学の直線的な進歩を夢見ていた時代だから成り立つ。サステナブルな価値観が台頭した21世紀は直線的な進歩主義はナイーブに感じることもあるだろう。
ナディアはアフリカ人であるが、肌の色が黒いだけで、顔立ちは日本人と変わらない。無人島を黒人奴隷解放のリンカーン大統領に因んでリンカーン島と名付けており、人種問題への問題意識がない訳ではない。しかし、カルピスのマークのように黒人らしさをデフォルメすると人種差別と批判されるため、踏み込みたくないだろう。
人種差別問題は行き過ぎると変な方向に行ってしまう。アメリカの警察官の黒人市民殺害はPolice Brutalityの問題であるが、『風とともに去りぬ』や美白化粧品に矛先が向かっている。日本でもブラック企業は人種差別というような的外れの言葉狩りが行われかねない(林田力『ブラック企業と左翼教条主義』Amazon Kindle)。
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90年にNHKで放映された庵野秀明監督の"ふしぎの海のナディア"のノベライズ。上巻はパリでのナディアとジャンの出会いと旅立ち、ノーチラス号との短い邂逅を経てネオア・トランティス登場、バベルの塔試射まで。
科学技術が飛躍的に発展し始めた19世紀末のパリを皮切りに、褐色の少女ナディアの持つ青い宝石"ブルーウォーター"をめぐって超科学海洋冒険ロマンが展開される。物語を貫くのは真っすぐで前向きなジャンと、重い運命を負いながらも少しずつ変わっていくナディアの初々しい恋心と成長の軌跡。
ジャンは本当にいい子。理系男子の一つの理想形だなあと。対するナディアもまた今となっては(男子から見た)女の子のテンプレの一つか(笑)