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風のような美少年・ナオと出会ったルウ。段々ナオに惹かれていくルウだが、何故か彼は、親友・生坂と生坂の恋人・アキノにわざと嫌われるような態度ばかりをとっていた。ナオの本心がわからず戸惑うルウは、ある日彼の本当の苦しみを打ち明けられて…… シンガーソングライター谷山浩子が描く、同性同士の切ないラブストーリー。
浩子さんが読者からのおたよりで思いついた話だそうで。女の子同士の話にすればよかったのに何故BL…?と思わなくもないw コバルトだとBLの方がウケいいのかな。同タイトルの曲すきなんですよね。アルバム自体もすごく好き。
ルウのキャラがよかったです。恋とか愛とか好きとかまだよくわからない、でもナオのことは気になる。抱いてる気持ちは確かに好きなんだけど……っていう微妙な少女像をよく体現出来てる子だなと思います。横浜が舞台なのは浩子さんが横浜出身横浜育ちだからだと思うんですけど、あとがきで言及くるかと思ったけど特になかったなー。こうやって自分の街を自然な感じに書けて、小説の舞台に出来るのっていいなー。
ナオを看病して、そっと頬にキスする生坂のところお耽美ですごくよかった……そこでキレイに終わるのかと思ったらまさかのわりとドロドロな展開だったのでおおお…と頭抱えたw さすが浩子さんと言うべきなのかしらこれは…… そこからの片付け方がなんというか尺も足りなかったせいかわりととって付けた感じだったのでその点はやや微妙かな。
きみの瞳につまづいたネコから引き続き喫茶マープルが舞台の一つでトラジローも出てる。が、少し間を置いてしまった所為でこんなキャラだったっけ? と老い持ってしまったり。前作から作中では何年たってんだろ。そういえばファンタジー要素皆無だったや。次の本では皆出すって書いてるんだけど今んとこそうではないっぽいんだよな……そして私と漢字含めて同名のキャラクターが出ててびびったw