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ノッポさんのお話。
古本屋さんで見かけて、
エッセイが久しぶりに読みたくなったので購入。
まとまりがないエッセイ集だったので、
読後感は微妙です。
ただ、最終章「スーツに着替えて」のなかに、
(久しぶりにテレビを見たお客様は)
「ノッポさんに会いにきたんじゃなくて、
ちいちゃかった頃の自分に会いに来た」
というくだりがあるのですが、
カタチがない仕事というものがずっと続けていられる理由って、
そういうところにあるのかなあと思いました。
TMRの西川隊長が確か、
「自分の仕事はなにも残らない。
けれど、誰かのための明日の元気になったりしたら
それでいいんじゃないのか」
みたいな肯定をしていて、当時教職志望だった自分が
「なにも残らない職業」という点に悩んでいたときに
「あんなにすごい力を持った人がそんな肯定を」
と驚き、うじうじ悩む自分を恥ずかしく思ったものですが。
「形に残らない仕事」というのの魅力は、
「目の前のそのひと」だけに与える影響ではなくて、
「将来、成長したそのひとが振り返った思い出のなかに
存在できる」 という点にもあるのだよなあ、と
ノッポさんで再確認した次第です。