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小難しい美術書ではなく、エッセイ風に写真をみつつ読める案内書。
絵の鑑賞のみならず、ちょっと食傷気味になった時に「床の名品たち」「さん然と輝くマンホール」や「サインをさがそう」「動物狩り」などお遊び的な美術館の見方をしているのも楽しい。
ルーヴル美術館に行ったら意外とひっそりと飾られているらしいフェルメールの「レースを編む女」と壮麗な大階段の踊り場に置かれているという「サモトラケのニケ」を観てみたいな。
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誰がルーブルに行って床や絵のヒビに注目するよ!赤瀬川氏は注目した。他にも、流血画を集めてみたり、笑ってる絵は意外と少ないなあと調べてみたり、写真並みの細密腕自慢は誰だ!と探してみたり。しょうもないテーマを追っているうちに、ルーブルの真髄が浮かび上がる。漫然とものを見ても、本当に「見た」ことにはならない。赤瀬川氏は確かにルーブルを見た。私は見ることができるか。
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こんな本が、出版されていたなんて、知らなかった。
ミロのビーナス、サモトラケのニケ、モナリザの微笑みなど、ニ日本の美術館では考えられないぐらいすぐそばに置かれていて、誰もが、椅子に座って、大きな絵画を眺めることも出来、楽しい場所である。
赤瀬川原平氏と熊瀬川紀氏は、10日通い詰めた本である。
1991年の時にガラスのピラミッドを作って、工事中だったと書かれていた。
私が、昔行った時には、無かったのに、子供たちが行って、写真を見せてもらった時に、これが、ルーブル美術館?と、聞いてしまった。(笑)古い時代しか頭に無かった。
天井の、美しさを、眺めていたが、床の名品や、マンホールの美しさを、覚えていない。
何となく面白い彫刻や、絵画の中のサインを見つけるなんて、難しい。
ダビッド、アングル、ドラクロアなどさりげなく、凝ったことろにサインをしていたんだと、気づかされた。
図書館で、借りた本だったけど、楽しく読ませてもらった。
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今月どうしてもあと1冊読みたいんだけど、と思ったのが31日の19時だった場合はどうすればいいですか。本棚に突っ込んだまま20年経っている本書を読む(見る)しかないでしょう。
私のこれまでの人生で、読んでほしいと誰かに勧めた回数が最も多い本は『超芸術トマソン』です。赤瀬川原平さんのそのトマソン的モノの見方は、ルーブル美術館へ足を運んでも変わらない。
ここはパリのメインディッシュ。モギリ嬢について言及したり、流血している絵に注目したり、微笑みを探したりと、芸術に疎くてもしっかり楽しめます。
赤瀬川さんがもうこの世にいないのがとても残念です。ああ、またトマソンを読みたくなってきた。