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人は物語を欲してしまう。さらに、社会の集団の規律の中で生きるために、他者の物語も必要だ、という指摘はなかなか興味深いなと思う。さまざまな例示が出てくる中で疑問に感じることもあるけれども。
話の筋はあちらへこちらへいったり、超新星フラッシュマンの事そのものを語っているのではないという、ややひねくれてる本である。
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再読。何故この本が版元品切れなんだろう? 今こそ、いや、今までもこれからもずっと読み継がれるべき名著だ。 TVの無い家庭で育った4歳の中島家の息子君が、突然戦隊ヒーロー物の「フラッシュマン」に嵌ってしまったのだ。エンタティメント作家たる中島梓さんがこの現象に戸惑いつつもたどり着く「ロマン宣言」『人間は、物語なくしては生きられない!』という『物語至上主義』『唯物語論』とも言うべきフィクション賛歌。『戦え!フラッシュマン。地球を守ってくれ!』
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著者の4歳の息子が、戦隊モノの特撮番組「フラッシュマン」にハマッたのをきっかけに、「物語」を求める人間の姿に迫ろうとするエッセイです。
前半は、『グイン・サーガ』などのフィクションの実作者である著者が、「フラッシュマン」の製作の舞台裏について、いろいろな空想を膨らませていく話。後半になると、人間の「物語欲」についての著者の考えが熱く語られます。
やっぱり、前半と後半でかなり議論のベースが違うので、ちょっと戸惑ってしまいました。