フランチェスコ みんなのレビュー

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投稿者：まざあぐうす　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　イタリアのアシジの豊かな織物商人の長男ジョヴァンニ
　フランス好きの父親によって、フランチェスコと呼ばれる
　フランチェスコは、豊かさの中で青春時代を謳歌する
　そして、騎士を夢見て、ペルージアに出征

　憎しみに満ちた戦いの中で傷つく人々
　フランチェスコは戦いに心も体も傷ついた
　フランチェスコは、長い間、心の暗い森の中をさまよった
　そして、サンダミアの聖堂で十字架の声を聞いた

　アシジの司教の前で、すべての持ち物を捨てることを宣言
　フランチェスコは、朝に夕に聖堂に石を積む
　空にうたう小鳥のように、野に咲く百合のように生きたフランチェスコ
　十字架に向かうまっすぐな道を歩んだフランチェスコ

　
　中世イタリアのアシジに生まれたフランチェスコは、祈りと清貧のうちに生活し、サン・ダミアノの聖堂に献身し、世界各地に宣教に向かいました。小鳥にも説教をしたと伝えられるほど、心やさしいフランチェスコの生涯を描いた美しい絵本です。１９９４年に、ユニセフ・エズラ・ジャック・キーツ賞を受賞しています。
　フランチェスコの生きた時代から７００余年経てもなお、世界は憎しみに満ち、戦いが続いています。何を祈っても虚しいとすら思える世の中です。祈りの言葉すら浮かばない時があります。そんな時、いつもフランチェスコの「平和の祈り」を思い出します。
　自らを献げ尽くしたフランチェスコが、身を絞るように産み出した祈りの言葉です。「主よ　私をあなたの平和の道具にしてください」という祈りの言葉に始まるフランチェスコの「平和の祈り」を今の時代を生きる多くの人に知って欲しいと思います。特に、子ども達に知って欲しい祈りの言葉です。
　はらだたけひでさんが平和への願いをこめて描いた絵本を手にとって、フランチェスコの「平和の祈り」に触れてみてください。きっとあなたも祈らずにはいられなくなると思います。