紙の本
法月綸太郎シリーズの原点?!父と子の関係を考える。
2011/12/23 08:09
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『生首に聞いてみろ』でいやになって
『頼子のために』で見直した
法月綸太郎が著す法月綸太郎(主人公の名前)シリーズ。
複数の出版社から刊行されているので第何弾なのかはちょっと不明。
気になったタイトルから少しずつ読み進めていこうと考えている。
著者はどうやら遅筆のほうらしいので、
コンプリートもそれほど難しくはないという算段もある。
今回はシリーズの主役・綸太郎ではなく、
その父・法月警部がメインのおはなし。
テーマは…「コンプレックス」だろうか。
法月父子の秘密のようなものを垣間見てしまった。
信州にある月蝕荘。
そこに招待されたのは法月警部を含む男女数名。
しかしその夜、月蝕荘のオーナーの前妻が殺された。
現場は密室。
しかしこれは殺人だと確信する警部。
その理由は?!
その理由部分に、「陰」が見え隠れする。
そしてそれが「コンプレックス」に繋がって行く。
この「コンプレックス」がこの物語の核でもあるのだけれど。
(だから詳しくは書けない)
トリックについては…
わたしは物理トリックにはそれほど興味を持たない方なので、
トリック自体は「なんだかなぁ」という程度。
ただ、電話越しの法月父子の会話が妙に可愛らしく、
愛しくなってしまった。
本書を読んでからだと、他の法月綸太郎シリーズが
あたたかい気持ちで読み進められそうな気がする。
そしてシリーズ全体に漂う独特の暗い雰囲気の理由も、
なんとなくわかる気がした一冊だった。
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『頼子のために』の前に読了。…どうも同じ主人公の前作があるようだが、それを読んでないのを差し引いても面白くない。whodoneit,Howdoneitは元々好きではないが、それにしても会話に光るものがない(恐らく、ひねりを利かせているつもりなのだろうが)、2時間サスペンス並の話。密室の意味もない。小説の形を採っているのにそれって…。
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良くある雪に閉ざされた密室。ノリリンシリーズは初めて読むけど、なんかイマイチ。それでも、困難な状況で意外にも分かり易いトリックで納得。なもんで、星3つ。
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ミステリについて詳しく知らないから、そっちはおいとくとしても。
後味が悪い。。。結局どうなん??て感じだ。
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「「Y」の悲劇」で短編を読んだ後、法月親子の活躍を期待して手に取りました。
招待を受け、信州の山荘・月蝕荘に訪れた法月警視だが、招待客が集まった夜、招待主の女性が離れで殺されてしまう。彼女が殺された離れは、一面の雪に囲まれ、犯人が残す筈の足跡さえ無い。犯人はどのように離れに侵入したのか。
スタンダードな謎解きです。
招待客はそれぞれ知られたくない過去を持っている。法月警視もその一人・・・?その謎はシリーズ全体を通して暴かれていくのだろうか。
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法月綸太郎シリーズ
雪の「月蝕荘」に招かれた法月警視。月蝕荘のオーナー沢渡冬規と元妻・篠塚真棹。招かれた客たち。法月警視到着の夜。雪の密室の中で殺害された真棹。耳栓をして寝ていた警視を起こした沢渡恭平。鳴り続ける電話。警視の妻の死の真相。警視の妻の又従兄弟である代議士の依頼で月蝕荘にやってきた警視。代議士の娘と恭平の婚約。真棹が前いた客たちが握られていた秘密。恭平の元恋人の首つり自殺の秘密。現場に向かう足跡のサイズの謎。自殺として処理しようとする地元警察と警視の対立。
2011年12月12日読了
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トリックはそう難しくはなかったです。
ただじわじわ出てくる隠れた人間関係が面白い。法月親子かっこいい!
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雪の山荘で美女が殺される。部屋は旋錠され、犯人の足跡もない!本格推理の極。
誇り高い美女からの招待で信州の山荘に出かけた法月警視だが、招待客が一堂に会したその夜、美女が殺される。建物の周囲は雪一色、そして彼女がいたはずの離れまで、犯人らしい人物の足跡もついていないのだ。
奇怪な密室殺人の謎に法月警視の息子綸太郎が挑戦する、出色本格推理。
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初綸太郎〜
親子で解決って、仲いいなぁ〜
簡単な事に気づけなかったので、ちょい悔しい
法月家の背景が気になった
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出はじめの頃に読んで面白かった記憶があったので読み直してみたんだけど、びっくりするほど面白くなかった…。なんか別の本と勘違いしているんだろうか。
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とても端正な本格ミステリ。雪と鍵に閉ざされた密室の中での殺人というのは、オーソドックスだけど魅力的で、すっきりとした謎解きもあざやかだった。前半で探偵役をつとめる法月警視のバックボーンというあたりが、長編小説としてはちょっとひねりをくわえた部分だと思うんだけど、正直少しじゃまな感じがした。わかりやすくて、思わず膝を打つようなトリックなのだから、障害物なしでそれだけを楽しみたい気がした。
2006/1/7
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10年前に読んでいたが、全く思い出せなかった。思えば探偵法月綸太郎もの、寡作なのに印象が薄いかも。結構おもしろいのに…。(自分の記憶力の問題か?)
実は重要人物のあの男の名前を出さないのはなぜ? なんかもったいぶっていて滑稽な気が。
ゆりりんの秘密は不明のまま。『ふたたび赤い悪夢』で出てくるんだっけ?(これも読んだのに、どういう話か覚えていない…。)
倫太郎出生の秘密(があるかどうか)は謎のまま。これはそういう処理でよいだろう。
なんか古風な雰囲気がただよっているが、思えば20年近く前の作品なんだから不思議でもないか。
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夏がそこまで来てるというのに、季節外れですが『雪密室』を読みました。
あまりに面白かったので、W杯イングランド戦そっちのけで、夢中で一気読みしてしまいました。
鍵のかかった離れのラウンジに死体。本館との間には一面の雪。雪と鍵による二重密室。
テーマはタイトル通りです。本格ミステリの王道です。
でも、まるで土曜ワイド劇場みたい。読んでる最中、ずーっと頭に映像が浮かんで、大人の愛憎ドラマを見てるようでした。
キレのある会話と写実的な臨場感が本のページをめくらせる。
死体の状況は、誰がどう見ても自殺なわけです。それを必死に他殺だと言い張って聞かない法月貞雄。彼は警視です。休暇で冬の月蝕荘を訪れている招待客の1人です。その息子が推理作家で名探偵の法月綸太郎。彼は東京にいます。
彼らを含むキャラが全員立ってて、個性を放ち、よく描き分けられてます。
特に篠塚真棹(まさお)。彼女が抜群に良い。彼女だけで外伝を別に書いて欲しいくらい。
それから、冒頭に置かれた「引き裂かれたエピローグ」がじつに効果的です。
出生の秘密、暴かれざる過去、表の顔と裏の顔、…など。
シンプルでよく計算されたパズルのようでした。
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新雪に囲まれた離れでの殺人。
舞台は本格。トリックは、あっと驚くほどではない。
いい息子をもつと幸せだ、というお話。
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作者と同姓同名の素人探偵(本業小説家)、法月綸太郎初登場。父親の法月警視が信州の山荘で密室殺人に遭遇するものの困惑し、自宅で執筆中の息子に泣きついて雪国の現場まで呼びつける。この作品では父親法月警視と息子綸太郎のやりとりが、ドライで良好な父子関係を表わしていて気に入っている部分。