紙の本
そんな夏が私にもあったんだなーこれが
2001/12/28 09:35
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投稿者:つる - この投稿者のレビュー一覧を見る
相変わらずきれいな写真が載っている。このような写真が載ってない銀色夏生の詩集は、じつはどうも買う気にならない。この写真と詩のマッチこそ私の心を打つのだ。
「なんとなくふたりは/もうダメかなぁと/こころが/思いはじめた夏だった」。この詩の背景は曇った土手ぞいのみち。ああそんな夏が私にもあったよ、と素直に言える。…切ない。でもなぜか銀色夏生の詩を読むと元気になる。切ない世界にどっぷり浸かって、んで、またがんばれる。
つらいのとか、せつないのとか、昔好きだった人のことときどき思い出しちゃうのは私だけじゃないんだって思えるから。この本もそんなちょっと悲しいときに読んだ。よかった。
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裏表紙の『個人個人であるということを、恐怖心からでもなく冷たい感情からでもなく、ただそのまま事実として認められる人は、とても強くてやさしい人だと思います。』という文がとてもすき。
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短い詩ばかりなので、適当にページをひらいてパラパラ読むの楽しいです。
写真も美しいので、写真集としても楽しめます。
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今日というただ一日は、こんなふうにしてすぎていく。喜びも悲しみも、はいるすきまのない花壇。
心を占めているものが他にあると
新しいことははいってこないのだろうか
時々すうっと胸にしみ入ることがあるが
そのときは心が空っぽだからだろうか
どんな人も 現実は
お皿の上の砂の城
指先ひとつで
くずれゆくさわやかさ
君が思いすごしで僕を嫌いはじめた頃
どんなに心細くても
人には聞いてはいけないわ
いつわりの常識にまどわされてしまうから
人は
私とあなたのこと
どんなふうな二人なのか
いきさつも成り行きも知るよしもないもの
花のように酔って
花のようにさめる
夜明けに散らばるものはない
目の前は ひらかれていく窓ばかり
なぜこんなにも あの人のことを気にするのか
逃げているから
消えないのか
強く向かってくるものから
いつも一度はひいてしまう
離れきってしまったようでいて
なんて求めあっているのだろう
同情は最高の侮辱だから
決して人をかわいそうと
思ってはいけないと思う
その人を 認めるということは
その人の力を信じるということで
その人の誇りをけがさないということだと思う
確信には伝染力がある。
あなたに感化されて、
みんなが従ってしまった。
すこし前の、
後悔ばかり
していた自分を超えよう。
何かが正しく
何かがまちがっていたなんて。
どちらかが正しく
もう片方がまちがっていたなんて。
事実があって、感情があるだけだ。
その感情をささえるのが今ならば、
何かを忘れ去るのでなく、
何が私にくっついても、
許せるような強い自分に、
今はなりたい。
顔もみたくないと
言いながら
わざわざいつも
顔をみにきた
へそまがりの恋人よ
あなたの悪口を
聞きたくて
たまらない
あの時のあなたは 私とふたりきりのときにしか見せない
やさしく憂いにみちた微笑をうかべてた
おずおずと心細げで
今にもあとずさりして
逃げていってしまいそうな
目をした
今 した
信じぬき
信じきり
もろともに
落ちても花
ものごとにはいろいろな側面があって
ダイヤモンドのように
どこから見ても光る
どんな暗闇でも
ほんのすこしの明るさがあれば
やわらかく 空気がほどけていくようで
ひさしぶりに目をつぶってみた
どんなにかたくつぶっても
いつものあのかなしい気もちが
いつまでもやってこなかった
あまりにもやってこなかったので
不思議に思って目をあけた
いつどこがどんなふうにかは わからないけど
すべては変わっていくだろう
希望は明日へすいよせられる
変化という包容力
さっっぱ���としたいさぎよさの
毎日がはじまる
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高校の時にハマっていたのを再読してみた。
心に訴えかけてくるものがあんまりなかった。
歳取って感受性がにぶくなったのかな 笑
「今日、夕焼けを」がよかった。
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読み終わりました!
前に読んだことあるような。。
読んでいなかったような…不思議な気持ち
どちらか忘れてしまったけど、
こんなにボロボロだったから何度も読んだのでしょうね(照笑)
どの写真もとっても素敵で、写真と一緒に詩もついている。。
色んな言霊があります!
読みやすくて気持ちがスーとなります(#^^#)
読んで良かったです♡
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詩集。
タイトルに「春」とはあるが、初夏を思わせる詩も多い。
私は四季の中で夏が一番好きなので、そういう詩に惹かれてしまう。
いつもより気に入った詩の数、胸に刺さるような作品は少なかった。