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2007/5
統計学で躓く、共分散構造分析を詳しく解説している。統計学の基礎がないとよめない。
109ページ目まで読了。高次重回帰分析など注目
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統計って哲学なだ、と思った。
ものの捉え方なんだろう。
文系にも理解できるレベルです。ありがたや。
共分散構造分析に対する苦手意識が若干低下しました。
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いきなり「共分散構造分析をしたい!」ということも無いかもしれませんが、「ある事象について、その因果関係や構造、モデルを知りたい!」思った際に、そのやり方を丁寧に説明してくれている本です。
例として「子どもの知能を規定する要因」というお話が出てきます。家庭の収入?親の学歴?その両方?どっちがどれくらい規定要因として効果を発揮するの?など、日常的に感じることにも汎用出来そうな方法です。
ただし、共分散構造分析自体が、分析者の手腕によるところが大きいため、この本だけでみんな同じように専門家並みの分析が出来るようになるとは限りません。まずは入門書としてこの本を手に取ってみるのはいかがでしょうか?
[ 目次 ]
第1章 因果推論を始める―因果関係と相関関係
第2章 因果推論を育てる―回帰モデルの話
第3章 因果推論を発展させる―潜在変数の導入
第4章 因果の連鎖をさがす―因果モデルを構成する
第5章 因果システムを鍛える―モデルの評価
第6章 因果システムを読む
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共分散構造分析を行いたい人のための1番最初に読む本。今はエクセルでも分析できるソフトがあるし,様々な分野の研究で使われている手法。モデルの考察方法は参考になる。
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人間や社会の中で起こる現象には、原因と結果が複雑に絡まっていることが多いものです。本書は、そうした複雑な因果関係を、外部から観察したり調査したりして得たデータを元に推測する統計手法について解説しています。心理学の調査研究をするにあたって、読んでおかなければと思ってずいぶん前に買ったのですが、やっと通読することができました。
統計を専門としない人々に向けて書かれただけあって、本書の構成は実に良く練られたものとなっています。まず、2つの現象の関連を「相関」として数値化し、そこから因果関係を推測する「回帰分析」の手法へ、そしてそれを応用する「共分散構造分析」へと、ステップを踏んで解説しています。しかも本書では、数式はほとんど登場しない代わりに、多様な具体例を織り交ぜているので、数学に明るくない人にとっても分かりやすいものとなっています。
今日では「構造方程式モデリング(SEM)」とも呼ばれる共分散構造分析は、心理学はもとより、教育学や社会学、経済学などの領域でも欠くことのできない統計法となっているようです。しかしそれと同時に、得られた因果関係のモデルをどう利用するかも、この手法を用いる者の手にゆだねられているとも考えられます。本書の最後ではこの点を強調していますが、因果モデルの意味とその価値について、もっと真剣に考えなければならないのだということも含めて、本書を通じて私は勉強しなおすことができました。
(2007年以前入手・2011年4月読了)
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ちょうど大学の統計解析の講義で習っているところに相当する。副題に「非分散構造分析入門」とある様に統計学の一分野の相関の話だが、この本は僕が大学で習うような統計学でなく、統計学の応用というか、分析における統計学の使い方、道具としての統計学の入門書(と言う程にもならない)だった。実際これを読んでみて、大学の講義の役に立つかと聞かれれば、役立たないと答えるが、応用例を見てみると言う意味では少し勉強になったかもしれない。この本は文系の社会学者などが読む本ではないだろうか。巻末にCALISのリストが載っていたが実際僕がCALISを使うことはないような気がする。引用文献の中に同じブルーバックスの中で「先を読む統計学」という本があるようなのでその本も読んでみようかなと思った。
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事例も多く、わかりやすく書かれていた・・・というのは分かる。分かるんだがやっぱり難しい。一人で勉強する限界を感じる。
それとともに勉強する必要も十分感じる。研究や調査で必ず役に立つだろう。全体的に感じることだが、簡単にパス図やモデルを作ってるし潜在変数もサラリと設定してるのはどうやっているんだろうか?実践する場合はまずここでつまずきそうだ。数値の出し方がわからないのは結構だけどこれがわからないのはイタい。(まぁ、本を読むだけじゃわからんよってことなのかもしれないけど。)
1章、2章の範囲は基礎のキソなので復習してから次の本へかかりたい。
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統計学のおさらい。相関関係と因果関係。推定の方法。モデルの選考の仕方と評価等について分かり易い事例を基に説明をしており、参考になる。アンケートの作り方や評価の仕方まで詳しく勉強した後はまた有意義な本になると思う。
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統計の授業の副読本。統計についての本というよりも、因果推論について回帰分析や共分散構造分析を用い具体的な例を出して解説する本である。初歩的な統計学を一通り修めていないと何を言っているのかよくわからないので人を選ぶが、例が身近で実用的、理論をよく煮詰めているので発展的な統計学を学びたい方にはオススメ。
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共分散構造分析の基礎が知りたくて。統計学の基礎がないと厳しいかという気はするが、重要な点はおさえられているのだと思う。
・「プロローグ」は学生と生徒の会話劇で、因果関係の特徴3点、共分散構造分析の特徴数点(構成概念の因果関係の分析、モデルの学習機能、双方向の因果関係、因果関係の影響力を間接効果と直接効果に分ける)といったことが説明してある。
・第1章「因果関係を始める」。パス図、構成概念、誤差といった話から始まり、散布図について。それから、平均、分散、標準偏差(「平均からの差の平均」という説明は秀逸)、標準化、共分散、そして相関係数へと進む。共分散に関してページがさいてあるのは珍しいか。共分散は測定単位に依存するのに対して、相関係数はそうではないといった指摘。共分散行列と相関行列の話を経て、外れ値や曲線関係についての解釈の必要性について。
・第2章「因果推論を育てる」はいわゆる単回帰、重回帰の話。単回帰の場合、実測値と予測値の相関がそのままいわゆる決定係数に、また、重回帰の場合、実測値と予測値の相関が重相関係数になる。eを含んだ回帰式がいわゆるyで、eを含まないのがy^と整理されており、それから最尤推定法の解説もある。直腸ガンを総熱量と乳製品の摂取で予測するモデルが紹介してあり、重回帰ではなく、パス解析にもっていくやり方が説明してあったが、この場合、総熱量と乳製品と直腸fガンの単回帰分析の係数がパス解析に記されることになる。高次重回帰と自己回帰について解説もしてあった。
・第3章「因果推論を発展させる」では、共分散構造モデルがいよいよ解説される。変数間の関係に関する仮説を表現したモデルとして「因果モデル」、また、「潜在変数」と「観測変数」といった考え方が導入される。そして、共分散構造モデルについて、潜在変数を導入することによって、①類似した傾向を示す観測変数をまとめることができ、また、②潜在変数間の因果関係を検討するものであることが指摘される。いわゆる単回帰分析や重回帰分析はこの一種である。共分散構造モデルには、測定方程式だけを用いたモデル、構造方程式だけを用いたモデル、その双方を用いたモデルに大きく分けられる。さらに、パス図の考え方が導入され、①観測変数は四角形で囲む、②潜在変数は円または楕円で囲む、③誤差変数は囲まない、④矢印を因果の向きにしたがってつけ、影響力を示す数値を付与する、⑤因果関係を仮定しない場合には双方向の矢印をつける。また変数を三つの観点から分類している。「観測変数か潜在変数か」、「構造変数か誤差変数か」、「外生変数か内生変数か」である。測定方程式と構造方程式の区別については、測定方程式については共通の原因としての潜在変数が複数個の観測変数に影響を与えている様子を記述するための方程式として、あるいは潜在変数が観測変数にどのように測定されているかを記述するための方程式と考えられる。他方で、構造方程式については、「潜在変数が別の潜在変数の原因になる」「観測変数が別の観測変数の原因になる」「観測変数が潜在変数の原因になる」という因果関係を表す。方程式の添え字���ついても解説してあるが、ややわかりにくい。また、分析結果の比較についても記してあり、矢印に付された数値が標準化された数値であることが指摘されている。最後に、ヘッド・スタート計画(就学前の子ども
たちに対する教育運動)のデータを使って、子どもの知能を家庭の社会経済的地位やその他で説明するモデルが検討されている。
・第4章「因果の連鎖をさがす」においては、主に因子分析が扱われる。共分散構造モデルにおいては、あらかじめ考えられていた因果モデルがあることが前提とされるものの、そうではなく探索的に因果構造を発見するための道具として因子分析が登場する。実際には、進路指導に関する調査項目10項目を用いながら、それらの相関行列を出した後に因子分析がなされている。共分散構造分析においては、潜在変数の仮定と、仮定された潜在変数の妥当性と潜在変数間の因果関係を扱うため、探索的な分析には適さない。そして、探索的因子分析の特徴を、確認的因子分析の特徴と区別して論じている。例えば、確認的因子分析は1つの因子は特定の観測変数にのみ影響を与えるとされる。対して、探索的因子分析はそうではない。また、確認的因子分析では、一部の影響指標を0に固定すること、これは未知数の数を減らし、解が1通りに定まるモデルにするという意味をもっていることが指摘されている。対し、探索的な因子分析においては解が1つに定まらないといった性質が指摘される。また、結果の解釈を容易にする解として、個々の観測変数ができるだけ少数の因子から影響を受け、残りの因子からの影響指標が0に近づくような解といった点が指摘されている。それから、バリマックス回転とプロマックス回転、因子から観測変数への影響指標としての「因子負荷量」(因子パターン)が説明される。また、因子の解釈については、統計学的な見地からではなく、分析者の洞察によってなされることが確認される。そこから、因子間相関行列を解釈し、因果モデルを構成するといった感じになる(このあたりで、因子分析をこえている感じはする)。それから子どもを持つ意思についての例題も用意してあるが、因子間相関と共分散構造分析における影響指標を区別する必要性がある。
・第5章「因果システムを鍛える」はモデルの評価について。適合度、AICといった概念が説明される。AICについてはこれを読んだだけでは難しいと思った。共分散構造分析での適合度指標はGFIと呼ばれ、Goodness of Fit Indexの略である。これは0から1までの値をとり、1に近いほど説明力があるとされる。ただ、母数(パラメータ)を増加させると、適合度があがるという点を調整するため、同時にA(adjusted)GFIも計算するという指摘がなされている。基本的にGFI>=AGFIであるが、それが離れすぎているのはよくないようだ。また、GFIはモデルがデータを説明している割合でもあり、いわゆる決定係数と呼ばれるものでもある。また、影響指標の検定についてはt検定をするといった説明がなされているがこの部分だけではやはり理解は厳しかった。
・第6章は、教育学、産業心理学、政治学、社会学から、共分散構造分析を使った例題が掲載されている。
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フィールドワークをしていると、兎角「にわとりが 先か、卵が先か」という原因と結果の食い合いに陥り がちなものです。 こういった事態を打開するのがデータ分布から俯瞰 するアプローチ。
投手の勝率とチームの戦績(/w タイガース)の分析 も面白い一冊。
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共分散構造分析の入門書。
入門書なので深くは踏み込みませんが、具体例が多くどういう使い方をするのかを理解するのには向いていると思います。一通りをざっと理解したかったので丁度良い内容でした。
SAS Universityの登場により無料で使えるようになったSASのプログラムがついているのもありがたいです。
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共分散構造分析がどのようなものかを理解したい方におすすめ。かなり粗削りな説明だが即戦力にはなる。ただし、具体的な動かし方が書いてあるわけではないので、実用には参考書が統計ソフトに合わせてもう一冊必要(巻末のプログラムは古くて役に立たないらしい)筆者が統計学者ではなく心理屋さんであることもあり、例が卑近でわかりやすいが、一定程度の統計(回帰分析)の知識はやはりあった方がいいのではないかとは思う。
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思ったよりも難しかった。ただ、その分、読み応えもガッツリ。SEMを使えば、因果関係に迫れるということを、豊富で実際の研究事例を紹介しつつ説明してくれている。
これまで読んできたような、アイスクリーム屋さんの統計学〜みたいな、そういうノリでは読めない。かなりガチ。説明は統計本としては、親切な方ではあるんだろうけれども、めちゃくちゃ共分散構造分析の初心者向けの本かと言われると、うーむ。それは、難しいかな、と思わせられる。何冊か、「因子分析」とか、「重回帰分析」の知識をある程度持っていないと、なかなかに読み続けられないかもしれない。もちろん、全部を理解しなければいけないという本でもないと思う。
ただ、相関分析・回帰分析・因子分析は知っていないと、時間の無駄になってしまうかもしれない。
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共分散構造分析の入門書。統計初心者には向かない(本書が、というより共分析構造分析が)。
SASのプログラムとかおまけでついてるけど、中途半端。