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「スバラ式世界」3
著者 原田宗典
出版 集英社
p145より引用
“何しろタイはバイクに関して免許がいらないのだから、ナナハ
ンだろうがハーレーだろうがおかまいなしに乗れるのである。”
コピーライターである著者による、日々の出来事を描いたエッ
セイ集。
目の悪いことの悩みについてからバイクについてまで、面白お
かしく楽しい文章で書かれています。
上記の引用は、タイにおけるバイク事情について書かれた項で
の一文。何とも言えず大らかな国だと思いますが、事故が起きた
ときに逃げ得になってしまいそうな気がします。
p94から掲載されている体験記は、痛いことが苦手な方は読まな
い方がいいくらい、痛そうな話が書かれています。しかし、かな
り深刻な痛そうな話であっても、面白く描き上げてしまえる所が、
著者の素晴らしい所だと思いました。
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久方ぶりに、原田兄!
私の、青春作家。
そうでした、そうでした。
文字で笑えることを、私は彼に教わりました。
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【本の内容】
ああっ、ボクはこんなに注目されちゃってるぅ!
超自意識過剰人にして、大胆不敵な小心者のハラダ君が、極度の緊張のあまり、ドツボにはまっていくヒサンなお話の数々。
初めてのデートで。
高級ホテルで。
床屋から始まって歯科、皮膚科、眼科、人間ドックをめぐる世にも涼しい医者大験。
何でもないフツーの日々を、ちょっと痛くて、怖くて、笑える非日常へ誘うエッセイ集。
[ 目次 ]
スバラ式世界
世にも涼しい医者物語あるいは血も凍る体験
東京トテチテタ月報
雑文天国
[ POP ]
こんなに自分の恥ずかしいことを面白おかしく書ける作家は他にいないといっても過言ではないと思います。
落ち込んだ時でも読めばすぐに笑いに変わる爆笑エッセイ。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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「本家」「元祖」「スッゴク」など、中島らもの「明るい人生相談」並に間違えて2冊買いをやらかしかねないシリーズの1本目。高校生の時にやらかした失敗談から、バイクにまつわる話など、少々まとまっている。
ショーモナイ話をそれなりに読ませてしまう原田エッセイではあるが、この本ではまだ荒削りで、「こういうことは二度とやるまいと思った」みたいなシメが多い。
著者の文として、日常のエッセイ部分がある意味醍醐味なのだが、医者の話などは、一般論を打っていたりするので、まだスタイルが固まっていなかったのであろう。
33歳(独身?)というそれなりに若い時代の話であるから、家族が絡んだめんどくさい話などは殆どないが、他の作品を読んでいると、そちらのほうが面白いのは、シガラミが面白くさせているのか、それとも文章が成長しているのか。
いずれにせよ、ブログなどを書く時に節回し・言い回しが使えそうな小ネタが多いので、書く前のウォーミングアップに読んでみてはどうか。軽く読めるので、電子書籍もオススメだ。
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先日飲んでいたときに話にあがって読んでみた一冊。文章のテンポがよくて、さくさく読める。そして展開がおもしろくて、電車の中で笑いをこらえながら読んだりしてました。こういう文章書けるようになりたい。そして、プーケット島やピナクルズツアーのようなまだ経験したことのないおもしろそうな体験はいつか自分も行ってみたい、という気にさせてくれました。気負わずに時間つぶしのときとかに読む一冊として、いい気分転換になるかなと思いました。
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高校時代の友人のオススメ。
集英社ナツイチの文庫目録を見ていて、いくつか見繕ったうちのひとつ。
初めて、原田宗典さんの本を読んでみた。
「~である」口調と砕けた口調がうまくミックス。
自分でツッコミも入ったりして、冷静な視点も忘れない。
毎日、劇的ではなくても、非日常的ではなくても、自分なりの視点を持つことによってこんなに世界は面白いものになる。
ショックな出来事、嬉しい出来事、アラララな出来事、周りをぐるっと見てみると、たくさんの事柄が散らばっている。
お医者さんがらみのイターイ話は想像すると、ヒィィと怖くなる。
病院がもともと苦手な私はさらに「なるべく病院のお世話にはならぬよう気をつけよう!」と志を新たに致しました。
そして、それでも怪我をしてしまいそうになったならば、お腹を庇うべし!
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ちょうど読む本を切らしたとき、古本屋の100円棚で見つけて手軽に読めるかなと買ってみた。手軽であった。
時代、感性、趣味…いろいろなものが少しずつズレている。原田さんの世界と俺の世界ではスバラしさが違うんだろう…。
わかぎえふの解説は良かった。
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最近は特に目立った活躍を聞かない著者だが、かつて爆笑エッセイといえばこの本が真っ先に挙がるぐらい大人気を呈した本書。特に雑誌『ダ・ヴィンチ』創刊時はこの人を出せば部数が伸びると云わんばかりに(恐らく実際そうだったのだろう)頻繁に登場していた。
かく云う私も同雑誌上で連載されていた『おまえは世界の王様か?』を面白く読み、それがきっかけでこのような読書メモを残すようになったのだから、影響を受けているのは間違いない。
というわけで前口上が長くなったが、巷間で評判の高い本書をこの21世紀の世で読んでみた感想はどうにもあざといといった感じ。
エッセイはさらっと書いて笑わせるのが技法として素晴らしいと常々思っている私はやはり現在出せば売れる状態のエッセイスト、さくらももこ氏や佐藤雅彦氏のそれと比べると読者を笑わそう、笑わそうと良く云えばサービス旺盛な、悪く云えば無理のある文章がどうにも気持ち悪かった。特に前掲の二人のエッセイに共通するのは、日常の何気ない風景、誰もが経験する出来事についてそれぞれ独自の視点で疑問を提示し、新たな考え、物の見方を気付かせるという技術的に高度な内容を全く無理なく自然に書いている所が非常に素晴らしいのだが、原田氏のエッセイは自身の、百人中十人経験するかしないかの失敗談を面白おかしく書いているのが特徴で、これがもはや時代遅れの匂いを感じさせるのだ。
常々書いているように、本には読むに相応しい時期がある。このエッセイは高校の時に読むべきものだった。
多分もう私は原田氏のエッセイを買って読むことはあるまい。さらば原田宗典氏。