ジャン・ヴァルジャンとコゼットの出逢い
2020/05/12 17:44
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投稿者:弥生丸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
原作と同じく、第二部はワーテルローの描写から始まる。偶然将校を救った(本当は死体だと思い込み、金目のものを物色していた)テナルディエが、ジャン・ヴァルジャンとコゼット、のちにコゼットの伴侶となるマリユスに浅からず関わってくる。
奇跡的な脱獄を果たしたジャン・ヴァルジャン。ファンチーヌとの約束を実行すべく、悪辣なテナルディエ夫婦から少女コゼットを救い出す。ジャン・ヴァルジャンは初めて人への愛情を抱き、コゼットが彼の生き甲斐となる。
ジャベールの手から逃れて辿り着いた修道院。ここで数年間、ジャン・ヴァルジャンはコゼットと安息の時を過ごす。ジャン・ヴァルジャンと幼いコゼットの一場面がとても好きだ。コゼットの表情ははっきりと描かれていないが、ジャン・ヴァルジャンへの信頼に満ちていることがわかる。
第三部でマリユス初登場。王党派の祖父に勘当されて貧しさをかこちながらも、コゼットに恋心を燃やす。彼の棲家は、かつてジャン・ヴァルジャンとコゼットが暮らしたゴルボー屋敷。隣人は零落したテナルディエ一家だった。ある日、マリユスはテナルディエの悪だくみを知り…。
第三部における成長したコゼットとジャン・ヴァルジャンの登場が唐突なので、原作を知らないと戸惑うかもしれない。それでも、物語の展開が波乱に満ちているので読み応えがある。豊富な挿絵が物語の理解を助けてくれる。
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この巻でコゼットが出てくるのかな?ジャンは身寄りのない少女コゼットを引き取り、自分の娘のように育てていきますが、彼自身にも危険が迫っていて・・・。
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上巻に比べて、この巻ではドキドキハラハラする部分が多かった。
ジャンブァル・ジャンはコゼットを見つけ出し、テナルディエ夫婦から引き取ることができた。ここでのコゼットの生活はひどいものだった。
ジャンブァル・ジャンはコゼットとのかかわりも、自分が何者かも告げないので、彼がコゼットにやさしくするところや、意地汚いテナルディエ夫婦とのやり取りは面白く読んだ。
その後、しばらくはひっそりと二人で暮らしたが、また、ジャベール警部に見つかってしまい、修道院に逃げこむことになった。
ここで以前、助けたフォーシュルブァンじいさんの手助けによって、落ち着いて生活できるようになり、コゼットは成長してゆく。
この間、新しい登場人物のマリユスという男性のことも同時に書かれてく。
ホッとして読んでいると、また、テナルディエ夫婦とかかわることになってしまう。テナルディエ一家は破産し、最低の暮らしをしていた。
初めテナルディエ夫婦はコゼットとジャンブァル・ジャンだとは気が付かなかったが、ジャンバル・ジャン(実際に名前を知っているわけではない)だとわかると、悪い仲間と彼を捉えて大金を引き出そうとするが、彼は応じない。
そこで、殺そうとするのだが、隣に住んでいたマリウスの起点で、ジャベール警部が踏み込んでくる。
マリウスはテナルディエ夫婦の悪だくみを知り、事前に警部に相談していたのだが、ジャンブァル・ジャンとジャベール警部との関係は知らなかった。
もちろん、ここにジャンブァル・ジャンがいるとは警部は知らなかったのだが捕まってしまうのだろうかと、ひやひやするシーンだった。
しかし、ジャンブァル・ジャンは、テナルディエ夫婦と悪い仲間たちが警察につかまっている間に逃げ出したところで終わっている。
この、マリウスもまた、いろいろなことに悩み生きている若者で、ジャンブァル・ジャンやコゼット、テナルディエ夫婦の娘エポニーヌと深くかかわっていくようです。
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「偕成社文庫』3分冊の「中」は第2部・第3部。ジャン・バルジャンがテナルディエからコゼットを救い出す。成長したコゼットはマリユスと出会い、恋をする。ジャン・バルジャンを追い続ける警官・ジャベール、悪漢・テナルディエがいく先々でジャン・バルジャンを苦しめる。まだまだ面白い展開!