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紙の本

Tears

2003/12/19 01:50

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:すなねずみ - この投稿者のレビュー一覧を見る

もうどれくらい、僕は目を閉じていたんだろう
何もかもが、僕の観念によって歪められてゆく
そして、それだけが、僕の真実だ

いつ始まり、いつ終わるというのだろう
夕陽は、ビルの陰に、すっかり隠れてしまった

さあ、もう目を開けて
取り囲むすべての物事のなかで
真実をつかむんだ
(「ドーナツ・ショップ」:アルバム「壊れた扉から」より)


どん底に、這い蹲って生きるべく、運命づけられた人間がいる。

その場所で、自らの使命を確信してしまった人間がいる。

すべては誤解であったり、思い込みであったり、妄想であったり、糞の足しにもならない戯言であるのかもしれない。

でも、

もしできるならば、そんなヤツを見かけたときには、「慈愛」のやわらかな微笑みを、そっと投げかけてあげてほしい。さりげなく。心を通さずに現れる「慈愛」。

彼(女)は、きっと「憐み」を拒絶する人だから。


尾崎の小説は、たぶん、ぜんぜんなっていない。尾崎っぽいクリシェがただ連ねられているばかりで、読むに耐えないかもしれない。

でも、もし君が尾崎の歌に、その存在に慰められたことがあるのなら、読んでみてほしい。彼の不器用な戸惑いが、衒いが、格好つけが、すべてのページに溢れているから。


「シェリー、見知らぬところで、人に出会ったら、どうすりゃいいかい? 俺ははぐれ者だから、お前みたいにうまく笑えやしない」(「シェリー」)


*注:僕がそんなヤツだと言いたいわけではない、念のために断っておくと。う〜ん、なんだか言訳じみてる。でも、違うんだってば。本当に。たぶん。

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2007/04/26 09:38

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2011/05/07 22:13

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2011/06/30 16:42

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2013/06/06 00:58

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2016/07/28 16:27

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