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9/5 読了。
またひとつ、"因縁の書"ができてしまった…。この先きっと定期的に手にとってしまう本。何度も読んで確認したくなる本。何が魅力って、この雑多に張られているように見せかけた伏線の回収の見事さ。素晴らしい。もっと放っておかれるものとばかり思っていたので、「付属文書」読む前にもう一度「まえがき」及び三書をパラパラと読むと、読み飛ばしてた記述も全然違ったものに捉え直すことができて、久々にずっしりとした重い幸福感のある読書体験ができた。
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曾て実在し、歴史上から消滅した「ハザール族」に関する
《事典》という形式で綴られたフィクション。
各項目がショートショートの体を成していて、
ブラックユーモア風味になってます。
遥か昔の因果が巡り巡って……的なオチ(「付属文書Ⅱ」)が
不気味でナイス。
と言いつつ、実はまだ完璧に全体を把握出来てはいないのです。
あちこち複雑に入り組んでるもんで(^^ゞ。
それにしても贅沢な本ですよ。
装丁が凝ってて。
メイン部分の「赤色の書」「緑色の書」「黄色の書」に合わせて、
赤・緑・黄、三本の栞が付いているのです。
《事典》なので、読んでいる途中で“●●の項を参照せよ”っていう
記号がしょっちゅう出て来るので、
ページをめくって行ったり来たりする為に、
ということなんでしょう。
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国の崩壊で歴史から姿を消したハザールに関する唯一の事典です。
出版された数冊が毒を含むインクで印刷された”人を殺す書物”のイワクを持つ、ダウプマンヌス版「ハザール事典」を基に改訂を行い、第二版として出版されました。
この事典の正当性は言うまでもなく、ハザールの歴史を通して、背景に1つの物語が浮かび上がる珍しい事典です。
・・・という小説なんですっ
事典形式なだけでなく、男性版と女性版がある変わった本だったりします。