黒船の世紀 ミカドの国の未来戦記 みんなのレビュー

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投稿者：塩津計　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　猪瀬直樹が駆け出し期に書いた本は、とにかく厚い。週刊誌の連載なら、まあ飛ばし飛ばし読んでも苦痛で無いのかも知れないが、単行本として通読すると、厚い割にはまとまりが無い。
　まあとにかくよく調べている。知らなかったエピソードがふんだんに盛り込まれている。それはいい。しかし、だから何なの。何が言いたいの？　というメッセージが無い。まとめが無い。あっそう、へーっ、で終わってしまう。ハルバースタムなどと比べるとその力量の差が一目瞭然となってしまう。
　優れたジャーナリストというか、嗅覚の鋭い人であるだけに惜しい。