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<イラスト>桃栗みかん
私が初めて読んだ松岡なつきさんの作品が、この「貝殻にウォークマン」です。
発売当初に友人に借りて読んだのですが、気に入ったのでその後自分で購入しました。
そして最近、「FLESH&BLOOD」のおかげで来たMY松岡祭りに伴い、読み直したくなり再度購入してしまいました。昔買ったものはもう手元になかったもので。
このお話は日本人の大学生高志とタヒチに住む現地人と日本人のハーフ瑞希が主人公で、タヒチの真珠養殖場が舞台となっております。
全編を通して、南国のゆったりとした空気が流れているように感じました。
体格がよく誠実な"海の男"高志と小柄で華奢で素直でかわいい"海の民"瑞希が、エティという仕掛け人に導かれて出会い、惹かれていく様子は、P数があまりかけられていないにも関わらず、非常に自然で丁寧に描かれています。土砂降りのスコールのなかで二人が出逢うシーンなど、絵的にも美しいです。
また、ラストも二人の人柄と未来を指し示す明るいものとなっております。
どうでもいい疑問ですが、父親(日本人)を幼い頃に亡くし、母親(タヒチ人)と二人暮しだった瑞希がどうして日本語を母語のように話すのでしょうか?(本当にどうでもいい疑問です;;)