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映画を見てから興味がでて、図書館で借りて読みました。
今の私たちとは比べ物にならない激動の時代を過ごされたのだなと、思い知らされました。
本当に、命の危ない体験をされたり壮絶だったことと思います。
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日本のシンドラーと言われている杉原千畝さんの夫人が書かれた評伝です。
1940年当時、リトアニアに外交官として赴任していた杉原氏のもとに、ナチスによる迫害を逃れてきたユダヤ人が、海外脱出のためのビザ発給を求めて殺到しました。しかし外務省は友国であるドイツに気兼ねし、発行を許可しないよう指示します。命令に背けば失職は必至。妻や子を路頭に迷わせる事になるかもしれない。苦悩する杉原氏ですが、自らの信念に従い、独断でビザ発給の手続きを決断し、その作業はリトアニアを離れる当日の朝まで昼夜をおして続けられた。これによりナチスの手を逃れ、命を救われたユダヤ人は六千人にのぼります。
この当時、国家の指示に逆らうということは、非国民扱いされるわけで、失職だけでなく、国家間の外交問題にも発展し、罪に問われることも覚悟したと思います。
「自ら省みて直くんば、千万人といえども吾行かん」という孟子の言葉もありますが、実践するのは簡単ではありません。
杉原氏の生き方には厳としてこの信念が貫かれていたと思います。
強い人です。
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杉原氏の奥様による本書。組織の論理に囚われず自らの信じる道を行くことのの難しさ、またはそれらの両立の難しさに直面する機会が組織人であれば誰でもあるのではないか。しかし最終的には個人を優先しながら生きて行きたいと思う。もちろんそれらが一致すれば至福。
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かつて日本ではあまり知られていなかった杉原千畝の半生を訥々と描く伝記。外交官夫人として裏側から公務を見守り、夫ともに苦悩した著者もまた信念の人だったのではないか。