紙の本
感覚のリアリティー!
2004/02/06 20:23
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投稿者:風の輔 - この投稿者のレビュー一覧を見る
もともと時代物は好きなので、宮部みゆきさんのはどんなだろう?と
ちょっとした好奇心から手にとりました。
テレビのドラマを見ているような、「江戸の時代背景を垣間見ている」そんな感じで読み始めました。
でも、読み終えたあとに、こんなにも恐ろしい感覚が残る作品だとは思わなかった。感覚のリアリティーに驚きと、人間こそが最も恐ろしいと、脅威を抱く。
そんな作品でした。
紙の本
霊験お初シリーズ
2021/06/30 22:20
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投稿者:やさし - この投稿者のレビュー一覧を見る
死んだ人が起き出す、油樽の中の子供・・・奇妙な事件がやがてつながり、お初のころでさえも100年前の忠臣蔵の話になる。芝居小屋で名優の演技に喝采する人々の熱のなかで、こんなふうに物語になるなんて彼らは思ったろうかと、討つべき仇もなかったのかもしれない侍たちのことを思う場面がよかった。植木屋のお兄ちゃんが設定ごと消えてしまって残念。
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『かまいたち』に出てくる短編と同じ、霊など人には見えないものが見える主人公、お初の物語。赤穂浪士などが物語の謎に加わっていて、少しわかりにくさも感じましたが面白かったです。あたらしい登場人物も出てきて、次が楽しみ。
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イメージ参照(http://blogs.dion.ne.jp/kentuku902/archives/6306994.html)
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お初は人に見えないものが見える。
死人に取りつく怨霊を退治するため、兄や右京之介たちと活躍。
忠臣蔵のストーリーを借りながら話は進むが、お初の霊感が浮き気味。
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霊験お初シリーズ。一膳飯屋の看板娘「お初」が主人公の怪談推理時代捕物控。夜な夜な鳴動するという、さる武家の庭にある岩・・・・・。短編集『かまいたち』1992/01発売の「迷い鳩」「騒ぐ刀」二作を原型とする、霊験お初のシリーズ長編。【霊験お初シリーズ】①震える岩 霊験お初捕物控②天狗風 霊験お初捕物控2
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目次を見て5編の中編集かと思った。第2章に入って違うと気づいたが(それ以前に中編集に「第○章」とはつかわない)。不思議な力を持つ女性を軸にした話だが、どこかほのぼのした雰囲気となる。それを引き締めているというか重くしているというか、とにかくそんな感じなのは謎となる忠臣蔵がらみの話。この話が深くわかって来るにつれて引き締まってくる感じ。最後の解決も本当にどうなったのか、という感じですが、超常現象として終わるのもなかなかいい。
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岡っ引きの兄、兄嫁の一膳飯屋、霊感を持つ妹。百年前、浅野内匠頭が切腹した屋敷の岩が鳴動。辻斬りの妄執がとり憑いて、娘・息子と似た子を殺す。かつて対決した赤穂浪士の鎖かたびらが妄執を断つ。
芝居や歌舞伎、今でも映画で何度も演じられる赤穂浪士の討ち入りの解釈が新鮮でした。遺恨などなかったのに、幕閣が正気と認めたから、残された家臣にはそれをはらす義務が生まれたという悪政。
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耳袋、忠臣蔵、死人憑き、それらをうまく絡めた壮大なミステリー時代小説。
どこにも記録が残らない過去の話だからこそ、本当にあったような錯覚におちいってしまう。
当時の世情、心情に思いを馳せて切なくなってしまう、何とも言えない読了感が心地好い。