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倒叙物の代表作。なんか面白くない。やっぱし、殺人の動機に好きな女性にふられるのを恐れた(この女性は金持ちが好き)というのが あったせいであろう。今回の話は登場人物の性格付けが中途半端。全体的に動機が薄弱であった。結構面白かったのはチャールズが犯行の準備をする場面であろうか。どのように考え、それによってどのように行動したか が克明に書かれていると思う。毒薬の入手の方法もよくねられた面白い手法である。筆跡をあまり誤摩化さなかったのは お粗末ではあったが。この入手方法はこの時代だからこそなんとか出来た方法であろうか。でも、この入手法はすぐばれそうで 危険が大きいと思う。それにしても、本の題に ある12:30は文章のどこに出てきたのだろう?
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フレンチ警部シリーズ
パリ行きの飛行機の中で死んだアンドリュウ老人。老人の甥チャールズの経営する工場の不振。アンドリュウの殺害を計画するチャールズ。アンドリュウの薬に混ぜられた毒薬。チャールズを恐喝する執事ウェザラップの死。フレンチ警部の捜査。
2007年4月7日購入
2009年4月17日初読
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ページ数に恥じない怒涛のボリューム。
そして、追い詰められるもののあせりを
ひしひしと伝えてくれる良質の倒叙。
しかしながら犯人は人間の欲に
負けてしまいましたね。
メインの動機一つならまだ酌量の余地は
あったかも。
しかしもう一つのやましい目的には
まぁ賛同は出来かねました。
哀れとしか言いようがないなぁ…
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ミステリーには「倒叙推理」というジャンルがある。英語では"inverted detective story" あるいは "howcatchem"(How catch him:いかにして彼を捉えるか、だと思うのだけど)と呼ばれるらしい。「本格派」"Who done it?"(誰がやったか?)とは逆に冒頭から犯人が読者の前に現れ、殺人計画からその実行、捜査陣との騙し合いの末じわじわと追い詰められ、哀れな結末(正義は勝つ!)を迎えるまでを逐一報告する体裁を取る。『殺意』(フランシス・アイルズ 1931)、『伯母殺人事件』(リチャード・ハル 1934)、そしてこの『クロイドン発12時30分』(1934)はこのジャンルの三大傑作とされる(私は『伯母~』だけ未読)。
(続きはブログで)http://syousanokioku.at.webry.info/200905/article_17.html
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飛行機の中で老人が死亡したところから話が始まる。
10歳の少女の目線で初めての飛行機登場が楽しげに描かれ、タイトルは時刻表ものと思わせるようなもの。
そして密室事件のように思わせておいて、物語は一気に過去にさかのぼり、犯人が如何に殺人を決心し、どのような手法を取ったかが提示される。
今では当たり前に見受けられる犯人側から事件を描く倒叙ミステリだけど、そもそもはこの作品が開祖なんだそうな。
「チャールズ、排水の陣を布く」「チャールズ、犯人に会う」など、サブタイトルだけ眺めても犯人がどのような立場に置かれていくのかが分かっておもしろい。
今ならもっと丹念に犯人の心理を描くミステリがたくさんあるけれど、古典ならではの味わいがある。
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倒叙。手堅く地に足がついた作品。犯人視点で物語が進むので、フレンチがふらっと出てきては地味に活動している雰囲気を匂わせるだけか…と思いきや、ラストですっかり説明してくれてすっきりしました。
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やっぱ外人さんは名前がわかんなくなって疲れる。地名なのか名前なのか…。犯人はわかってて、犯行に至る経緯、方法、逮捕、裁判までが描かれてる。行動や心理描写が細かいから入り込めた。途中、いやいやだめだよそれやったらバレちゃうよ〜とかハラハラしたし、女のために馬鹿な男だといらいらしたりもした。
でも長いわー。
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冒頭、飛行機の着陸後に、乗客の一人が死亡している事件が発生し、事故死か自殺か他殺か、謎に包まれるなか物語が始まり、犯人の視点から事件の経緯が明らかにされていく。いわゆる倒叙形式が用いられた作品である。推理小説の醍醐味である、犯人推理という興味は失われるが、犯人の行動を通して事件の構図を組み立てていく。警察の捜査の進展に呼応しながら、犯人の一喜一憂が心理サスペンスとして楽しめる。完全犯罪を狙った布石をうちながらも、安心できない材料が小出しに出てくる手法は結末まで引っ張っていく。