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2017/02/25 16:22
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投稿者:かもちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
箱館戦争が終わったときから、彼らの逃避行が始まる。途中、ただ苦い想いだけを残しながら、淡々と旅は進む。少しでも遠くへ、東へ、東へ、陸の尽きるまで。誰も幸せにならない旅。歴史は弱者には冷たい。けれども、これが現実。リアルです。
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全1巻。
幕末、五稜郭で幕軍が降伏するとこから
物語はスタート。
タイトル通り、五稜郭の残党の話。
逃走劇。
近年発掘された、歴史と合わない遺留品を基に、
小説としての自由な発想で描かれた時代もの。
おもしろい。
短いので、やれ思想だなんだって深さはそんな無いけど、
行き当たりばったりで事件に巻き込まれ、
だんだんと思う所がある感じになってくる主人公達。
ベタだけど爽快で切ない。
後書きにもあるけど、
日本の幕末に時代を移した西部劇。
実際、こんだけ大きな歴史の転換期に立ち会ったら、
どんな風に動けんのかなと思った。
自分が。
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佐々木譲の「五稜郭残党伝」を読みました。
五稜郭といえば函館。函館といえば、「東京大学物語(江川達也)」です。
*なんか、江川達也監督で映画化されているんですね。知りませんでした。
明治初頭の「勝てば官軍」の戊辰戦争最後の函館戦争の地ですね。奈良や京都、東京(江戸)とは違った意味で、歴史ロマン(近代歴史ロマンと呼ぶべきか?)を感じます。
この本を読んだ頃、函館にはまだ行ったことがなく、国内で行ってみたい都市の中ではかなり上位に位置していました。その後、家族旅行で行き、五稜郭にも登りました。予想通りの雰囲気と食べ物が美味しい所で非常に気に入りました。
それはともかく、物語は、五稜郭から敗戦寸前に脱走した2人の脱走劇である。文庫の解説にもあったが、話の展開がワザとらしいほどに西部劇である。
この時代の北海道が開拓が始まったばかりで、状況も非常に似かよっているように書かれている。読んでいってスイスイ読め、それでいて登場人物一人一人にそれなりのドラマが隠されているように書かれている。面白かった。
中心の2人以外にも、何人も特色ある人物が出てくるのだ。一番気になったのは、アイヌとの混血少女「ヤエコエリカ」がこれからどうなったかだ。すでに佐々木譲は書いているのだろうか?
2006年12月19日 読了。
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近代化の名のもとに、様々なものを踏み潰しながら画一的な規範を押しつける新政府軍。そこから逃れようとあがく「五稜郭残党」=「脱走兵」。
滅びゆくものの美学と希望を持つことをあきらめない強さ。
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渋い!!そして、男同士の友情が素敵だ~。
ストーリーは、五稜郭の戦争が終わるあたりからのはじまりで、そうだよな~。こういう人たちっていたんだろうな~と思ったりしてしまいました。
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2021.12.14読了
別海町の海岸付近で100年以上前の2体の首なし死体が発見された、という新聞記事からふくらませた西部劇スタイルの逃走劇。