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正当派の犯人当てものであり、純度の高い本格。
ロジックの通った推理ゲームとしてはよくできてますが、ただ、それだけかなーって気はしました。
本家『Yの悲劇』がウケたのは、何よりも犯人の意外性だと思うので。
そう考えるとクローズドサークルものを面白くするのって難しいなあ。やっぱりクリスティーは偉大だ。
厨二っぽくて痛々しいストーリーは好みです。
個人的に新本格において重要だと考えている「本格への愛」は満点でした。
本格好きなら読んどいて損はないですが、それ以外の人には勧めにくいなあ。
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江神さん! 江神さん!! 江神さん!!! …大好きだ!
えー…と。改めまして。「読者への挑戦」が挿入された本格ミステリ。私は自分で考えて事件を解明するのが好きなのですが。「読者への挑戦」、つまり「ここまでの情報があればあなたは犯人を指摘できる。知恵比べをしようじゃないか」なんて、作家から挑戦状を叩きつけられてしまったら。
…がぜんやる気が出ちゃうじゃないですか!
しおりはさみまくって本の厚さが2倍程度になり、時系列と登場人物の表を作って考えた末に、探偵役の江神さんと同じ着眼点で犯人を当てることができた時の気分と言ったら。…最高でした。
そんな本格ミステリの正当派な楽しみもありながら。
その上探偵役の江神二郎先輩がとっても素敵だなんて(頭の中の私の恋人です)。
…大好きだ…!
ちなみに別シリーズの探偵役・火村英夫先生も好き。でも江神さんほどではないのですよ。火村シリーズは読者への挑戦状もないし…。
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江神二郎シリーズ
キャンプにやってきた英都大学推理研究会のメンバー。そこで出会った他の大学のキャンパーたち。キャンプファイヤーの夜、突如帰宅してしまった山崎小百合。噴火した火山。閉じ込められたメンバー。殺害された戸田文雄。現場に残された「Y」の文字。消えてしまった一色尚三。噴火に隠された謎。スケッチ中に殺害された北野勉。手を洗いに行った犯人の使った10本のマッチ。少なすぎるマッチと発見者・年野武のこわれた懐中電灯の謎。火山の噴火を避け下山を試みるメンバーたち。年野武の重傷。江神二郎の推理。
2011年1月26日再読
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だいぶ前に読んだ本なので、内容は曖昧だけど、感想としては「こんなんで人殺すなよ~」と思った記憶があります。でも、設定や謎解きはなかなか良かったです。ミステリー好きのための本ですね
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学生アリスシリーズ、と言うか江神二郎シリーズと言うのでしょうか。
江神部長が探偵役となって事件を解決していくシリーズで、今までこのシリーズで読んだことのある作品は短編の「やけた線路の上の死体」と「桜川のオフィーリア」のみ。
作中には関西弁が飛び交ってますが、この関西弁がちょっと煩わしかったです。
火村・アリスシリーズより関西弁が多いからそう感じたのか、それとも関西弁が少々わざとらしいのか…。
突然の噴火による非常事態、その中で起こる連続殺人事件。
設定は密室ものの王道で、誰が犯人なのかと考えるのはやはり面白かったです。
ただ、最後に明かされる真相は少々弱い感じがしました。
あと、登場人物が17人と少々多く、この作品の中では一人一人描ききれていない感じで、この人は誰だったけ?と思うような人もいたりしました。
満足度は★★★☆☆。
今の著者の作品と比べるとやはり若い感じがしました。
最後のオチ(?)は面白かったです。
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夏合宿のために矢吹山のキャンプ場へやってきた英都大学推理小説研究会の面々・江神部長や有栖川有栖らの一行を、予想だにしない事態が待ち構えていた。矢吹山が噴火し、偶然一緒になった三グループの学生たちは、一瞬にして陸の孤島と化したキャンプ場に閉じ込められてしまったのだ。その極限状況の中、まるで月の魔力に誘われでもしたように出没する殺人鬼。その魔の手にかかり、ひとり、またひとりとキャンプ仲間が殺されていく…。
いったい犯人は誰なのか。そして、現場に遺されたyの意味するものは何か。
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夏合宿のため矢吹山のキャンプ場へやってきた英都大学推理小説研究会の4人は、そこで別の3グループに出会う。
ところが、小百合が突然置手紙を残し一人で山を降りてしまった。
そして山が火を噴き、キャンプ場は陸の孤島と化した。
そんな極限状態の中、殺人鬼の魔の手が彼らに迫る。
なんの前知識もないまま読み始め、いきなり火山の噴火で驚きました。
大きな意味での密室となったキャンプ場。
その閉ざされた中で起きる殺人事件。
なるほど、十分なデータは与えられていたわけですね……。
私は作者からの挑戦に完敗でした。
火山の噴火、殺人と穏やかではないのですが、学生の頃の夏休みや合宿などなんとなく懐かしいような思いも感じました。
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本書は、閉ざされた空間で連続して起こる殺人事件がメインテーマである。第一の死体の傍らにYと記されたダイイングメッセージが残されており、そこから「Yの悲劇'88」というきわめて魅力的な副題が生まれてくる。結末近くには型通り読者への挑戦状が挿入されており、クイーン・タイプの謎解きミステリを愛する読者には(かく言う筆者はもとより)恰好の贈り物といえよう。――鮎川哲也
初読した中学生の時分にはかなり興奮したなぁ。
ここからクイーンやカーなどの古典を読むきっかけになった思い出深い1冊です。
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一緒になったグループでの肝試し的な遊びから一点。
徐々に現実になっていく恐怖。
氏の作品の、敢然たる古典的な本格推理者の一つ。
本格好きを自称するならこれも一つの選択肢。
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有栖川作品としては3作目、探偵 江神二郎物(学生アリスシリーズ)としては初めての作品。
登場人物が大学生ということで、青春の甘酸っぱい爽やかさがフンダンに散りばめられており、それがクローズド・サークル系の連続殺人という陰鬱な舞台設定と相まって、何ともいえない魅力が醸し出されているように思いました。それに加えて、 (個人的に)しっくりくる文体とロジカルな内容でなかなか満足できたのですが、動機に難有りかなとも思いましたがまあいいでしょう。
とりあえず、コンキチは久しぶりにおセンチな気持ちになりました。
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面白いんだけど、「本格」と呼ばれているのには違和感があった。
文体や、会話内容、男女関係などなどでところどころ、違和感を感じた。
それでも、一気に読んでしまうあたりもちろん内容は良いのだと思いますが。
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他の方も言ってると思うが
人が多い
結構苦労しました
読んでて謎がめっちゃ気になったな~
マッチの推理とかはすんごく
おもしろくて
江神さんには惹かれますね
まぁ動機は別にそこまで気にならなかったので
よしです。
あと
相思相愛だと思ってた
続編も読みたいと思います
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本格推理小説、という言葉からわりとびびって読まなかったことを後悔。
高校生の頃に読んでいたら、また読書の嗜好がかわっていたのではないか、と。
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キャンプに来ていた大学生達が噴火した山に閉じ込められ、更には殺人事件まで起きる、という混乱っぷりですが、緊迫感よりはむしろ哀切が漂う作品でした。
警察の介入がない閉鎖された場所での論理的な推理は楽しかったです。ロジックに特化した作品でした。
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おすすめされて読んだ。作者は若いのにイマドキ?珍しい本格ミステリーで読んでてストレスが無かったよ。途中の月マニアの女の子のセリフが電波だけど魅力的で面白かった。