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紙の本

実在する「かのやうに」、国家を考えること

2004/01/30 15:16

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:jyorimotofu - この投稿者のレビュー一覧を見る

一時期、アンダーソンなどを援用しつつ、国家や民族を実体化する思考を批判し、「国民国家」を論ずる風潮があった。本書では「日本人であること」を意識化することなく動いてゆく「日本」の危機的な状況を論じるのだが、さりとて作者は日本というものを何かの実体として前提しているわけではない。

たとえば「[家族や国家、世界情勢などを]心配する、あるいは慮ったりする心の片隅にしか、国が国であるという支えはないし、あるいは国そのものもないかもしれないのです」といった一節などを読む限り、彼はありきたりな体制的言説を弄しているわけではないことがわかる。

かつての日本が、「日本人であること」への徹底した意識化とその貫徹によって国家を運営してきた過程を語りながらも、「日本人であること」とはすでに「共同幻想」(やや懐かしい言葉ではあるが)でしかなく、逆にそうであるがゆえに、あたかもそれが実在する「かのやうに」考える作者の姿勢は、明らかに戦略的なものである。

ただ、日本が危機的な諸問題を抱えているがゆえに、「かのやうに」振る舞おうという作者の立場は、日本語という言語を読解する作者及び読者といった回路をあまりにも前提としており、換言すれば、日本が危ない、ならばどうすればいいかといった問題の共有を前提としているのだが、むしろ問題はなぜ「日本人であること」がかくも論じられる必要があるのか、といったところに存すると思う。

当然、語り下ろしの本書にそこまでの問題域を求めるのは筋違いかもしれないが、自分がなぜこのような本を書き、読んでしまうのか、といった問題をも考える必要があるのではないだろうか。

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