紙の本
事実は小説より忌なり
2002/07/31 22:02
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投稿者:scarecrow - この投稿者のレビュー一覧を見る
一度感染したが最後、血管には血栓が生じ、内臓は溶解を起こし、ついには全身の孔という孔から出血を起こし死に至る。致死率90%以上を誇るそのウィルスの名はエボラ・ウィルス。
何が怖いって、本書に描かれているすべてが事実であることだろう。もし、フィクションであれば「人間の想像力ほど恐ろしいものはない」と言うお決まりの安易な文句で解決してしまうところだ。だが、ノン・フィクションであるがゆえにそれだけでは済まされない。
しかもエボラは実際にアメリカの首都ワシントン近郊にまでその魔の手を伸ばした。日本には絶対に起こり得ないことだと誰が断言できるだろう。さらに日本のように交通網が整理され、人口密度が高ければ高いほどエボラの威力はいや増していく。いかなる小説、映画もここに描かれた現実の恐怖に迫ることはできない。
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有名な本。
上巻は面白いのだが、下巻はなんだかいまいちでした。
面白さではエボラの方が勝る。
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現実にアメリカの都市で発生したバイオハザードとそれに関わった人、関連した事件を追ったノンフィクション。
上巻では事件発生までの経緯が主に述べられる。
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「バイオハザード」この言葉は、ご存知ですかね?ゲームの題名にもなってるので解る人が多いですかね
そう、微生物災害です。この本は、ノンフィクションです。実際にこんな事が起こったという怖い話です。
「エイズ」は、知ってますよね。エイズ・ウイルスは、潜伏期間が長く10年の歳月をかけて人の免疫細胞を壊していきます。大気に弱く大気中では、20秒で死にます。血液・体液の直接触れることによって感染しますね。エイズは、潜伏期間が長いのでエイズの発見が遅れて世界に蔓延しています。何故エイズが治療が難しいのかは、エイズの特性によります。エイズは、突然変異が早いので、感染した人は、いくつかの種類のエイズ・ウイルスに感染しているのです。ここにエイズのワクチンが作れない理由があるのです。
ちょっと脱線しましたが本題です。
「マールブルグ。ウイルス」及び「エボラ・ウイルス」は、ご存知でしょうか?エイズのように人の免疫細胞を壊して、人を死に追いやるウイルスです。エイズは、10年ですが、このウイルスは、わずか10日で免疫細胞を破壊します。
空気感染する可能性があり、微生物危険レベル4に属します。(ちなみにエイズは、レベル2)このウイルスを扱う人は、宇宙服を着て作業をしましす。その空間は、危険ですよね。題名は、このホットの空間から来ています。
エボラ・ウイルスに纏わる話をつぶさに克明に書かれてます。
マールブルグは、ドイツの地名です。そこの猿の飼育所から発生したのがマールブルグ・ウイルスです。致死率が25%。
このウイルスの兄弟分が「エボラ・スーダン」「エボラ・ザイール」です。致死率はスーダンが50%、ザイールが90%です。
このウイルスに感染すると、目に赤い斑点ができ熱が出るようになり内臓が破壊され脳を破壊し最後には、穴という穴から血を噴出します。まるで炸裂したようにです。
マールブルク・ウイルスの話に始まり、エボラ・スーダンの話、エボラ・ザイールの話、そしてアメリカのレストンで起きたバイオハザードの話になります。
もし、感染した人があなたの街に現れたら・・・。ぞっとしますよね。
日本では、1992年にアフリカから旅行で帰って来た男性が感染して死んだとの話があります。周囲には、感染しなかったようですが、ぞっとする話ですよね。「エボラ出血熱」の記事があったら要注意です
読んで見れば解るのですが、本当に怖いですよ。
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マールブルグにエボラ。
ロープの形状をした
この世にたった1種類のフィロウイルス。
エボラ出血熱と日本語でそう呼ばれるこのウイルスに感染すると
その名の通り、出血し、多くの人は死に至る。
しかし日本語で言われる"出血"は実際出血ではなく、放血。
人も猿も感染したものはみな内臓が炸裂し、
体にあるすべての穴から汚染された血を放血する。
あぁ、レストンの街はどうなるの?!
早く下巻を読みたくなる。
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【再読】初出94年。初版一読。当時、相当に話題になった本。エボラが初めて発見されたのは76年であるが、その病名が日本で知られるようになったのはこの本の出版がきっかけ。【第一部】同じフィロウイルス科のマールブルグ熱(致死率25%)、エボラ・スーダン(50%)、同ザイール(90%)の発生経緯が語られ、P140-144にかけては全身が急激に溶解・炸裂する凄まじい病症が克明に記されている。【第二部】ワシントン近郊のサル検疫所でサル出血熱とおぼしき症状のサルが多数発見され検査が行われるが、その結果、最悪の事態が..
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同僚に勧められて読了。刊行されたのが20年前の1994年ではありますが、エボラに関する本なので、改めて注目されるのではないかと思います。
この上巻に収められているエピソードは、1970年代から1980年代にかけてのエボラ感染と拡大、それに対応する医療従事者や研究者たちの姿です。過度な脚色などがされていないことは読み取れるので、余計にエボラ出血熱に侵された患者の凄惨な最期が生々しく、悪夢のような描写が続く場面もあります。
この本の出版から20年が経った今でも、エボラにかかった患者の有効な治療法は確立していないように思えます。折悪しくも西アフリカで再び猛威を振るい始めたエボラ。その正しい知識を得て、「正しく怖がる」ためにはこうした本が必要です。
ただ、これほど前に出版された本に載っている内容がいまだに第一線で通用するレベルの事実を記しているかと思うと、エボラという疾患への対応があまり進んでいないことへの危機感も覚えます。
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「アメリカ、ワシントン近郊でエボラが発生!」と言っても、いまの出来事ではありません。25年位前の出来事。実話ですが、映画『アウトブレイク』のベースともなった話です。
いま西アフリカで広がっていて、ヨーロッパ、アメリカまでその影響は広がっているエボラ禍。「血だらけになるような事はない」などという報道もありますが、こちらの本では、患者は血だらけになって死んでいきます。どちらが本当なのか?
いま西アフリカで広がっているエボラは、エボラ・ザイール(致死率90%)と呼ばれる種より、致死率は低く、エボラ・スーダン(致死率50%)程度と見られています。それでも、十分怖いです。なんとか封じ込めて欲しいですね。
本では、ウイルスが同定され、いよいよ、物語が動き始めます。
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パンデミックに対抗する戦いを描いたものの中でも、ダントツに怖い本。最近でもアフリカでようやく収束したばかり。
そもそも、ウィルスは生き物のの発生と共にあった物質と生物の中間的存在だかr、今に始まったことではないはずなのだけれど・・・伝染率が高く致死率が微妙なウィルスの方がやっかいなのですね。
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まじコワイ。エボラウイルスのアフリカでの最初の感染(1976年)から、変異株が輸入されたサルでアメリカに入国、感染制圧まで(1989年)まで、実話をもとにしたノンフィクション。事実は小説より奇なり。
上はアフリカケニアで、初のエボラ死亡者として記録されたフランスの世捨て人、シャルル・モネの恐ろしい血だらけのエピソードから始まる。その後スーダンとザイールでの致死率90%などとされる変異株と戦い。
そして10数年後、アメリカに輸入されたサルに謎の症状が現れ、エボラの検査に反応して関係者に戦慄が走るところまで…。
スティーブン・キングが「生まれてこのかた読んだ最もおそろしいものの1つ」と言っているそうだけど、まじ下手なホラー映画よりよっぽどコワイ。医療関係者が精神的な恐怖と戦いながら、使命感をもって死に向かう人への治療に向かう様子まで細かく描かれ、読む手が止まりません。
家事そっちのけで、下巻へ。(40代主婦)
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エボラウイルス。名前だけしか知らなかったけど、こんなに怖いウイルスだったんだ…いやマジで怖すぎやろ。コロナ禍ではあれだけ現代社会がパニックになったが、エボラ禍に陥ったアフリカはまさに未曾有の災害だっただろう。体中の細胞を破壊され炸裂し、放血する様はゾンビのようだ。ウイルスってなんなんだろうな。エボラウイルスに興味が湧く一冊。下巻につづく!