紙の本
リーダーのための書
2002/07/27 01:22
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投稿者:MFTR - この投稿者のレビュー一覧を見る
フィレンツェのメディチ家に仕官しようとしたマキャベリが執筆した本。内容はいかに人心を把握し、領土の保全と拡大を図るかというものである。この内容をそのまま現代に当てはめれば対象読者は政府関係者となるが、実際にはたとえば企業の管理職などにとってもこの内容は十分活用できるものであると思う。つまり、領民(=部下)をいかに使うか、自分の領分(=職域)をいかに拡大するか、ということにも援用できよう。
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確か大学2年のころに読んだ、3年生だったかも。
いずれにせよ、読み終えて非常に感銘を受けた。
君主はいかにあるべきか、を説いた作品。
マキャヴェリ曰く、概して、君主は必ずしも徳を備えている必要もなく、善行を行う必要もない、と。
一貫して実行力が重要、と説いていたように記憶している。
この作品が説くことを痛感したのは、まだ学生だった読書後より社会に出てから。
仕事上、結果・成果を出すためには、当たり前のことながら判断力や決断力がものを言う。
目的のためには手段を選ばず、毒を食らわば皿までも・・・。
そんな額面通りの極端な意味ではなくとも、「君主論」で説かれる内容で周囲や自らを鑑みると、仕事の出来不出来がひとによって異なる理由が、本当によく分かる。
何か事を成すにあたって、意識がいかに大切なのかを、働くようになってから嫌というほど感じた次第で。
くだらないビジネス書を何冊も買うくらいなら、この一冊を精読するほうが、よほど仕事の役に立つはず。
むしろ、仕事だけに留まらず日常にも価値のある、必読の書とも言っていいくらいに思える。
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人生観が逆転した一冊。
これを読むまで世の中は前向きで誠実であると漫然と信じていた。
この本を最初に読んだのがいつの頃か覚えてないが、二十歳前だったと思う。
1度目の読了後、ひどく魂が汚された気がした事を覚えています。
世の中は悪意が満ち人を貶めることや出し抜くことが正当化され
これまでとは正反対の価値観・有り方を突きつけられ混乱した。
解説にあるようにカトリックの聖職者が非難の声をあげたのも当然と思えた。
本来ならそれっきり「さようなら」の本でしたが、これを読んだ後に別の本に君主論から「獅子の勇猛さと狐の狡猾さ」の引用があった事もあり再読。
そこで初めて君主論で主張されている事の一部に触れた気がした。
運を当てにせず自分の力量のみを頼りに挑む事、その為にありとあらゆる事に対して打てる手を打つこと。
以来、君主論は時間があれば繰り返し読み返す本の一冊になった。
この本からは自分の力で勝ち取る為に何をなすべきかを学ぶ為に読んでほしいと思う。
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【ひとことポイント】
君主論は就活のために書いたものだった。
ルネサンス期の政治哲学者マキャベリは為政者に必要な資質や判断力を冷徹な眼差しで論じたことで有名ですが、本書「君主論」が就活の一環として上梓されたのをご存知ですか?
メディチ家の時代に失脚した彼は、かつてフィレンツェ共和国の要職を務めた経験を元に君主論を書き、権勢への返り咲きを狙っていたそうです。もちろん、本書が現代日本の就活に役に立つかは甚だ疑問ですが。
<健康栄養学部 2年 K>
企画コーナー「わたしの本棚」(2Fカウンター前)にて展示中です。どうぞご覧下さい。
展示期間中の貸出利用は本学在学生および教職員に限られます。【展示期間:2013/4/16-5/31まで】
湘南OPAC : http://sopac.lib.bunkyo.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=1267670
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企画コーナー「私の本棚―健康栄養学部1年Kさんの場合」(2Fカウンター前)にて展示中です。どうぞご覧下さい。
展示期間中の貸出利用は本学在学生および教職員に限られます。【展示期間:2012/9/20-11/10まで】
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マキャヴェリズムと言う言葉を生む発端となった、世界に強い影響を与えた本書。
確かに手段を選ばない君主論ではあるが、その主張は斬新でもあり人の真意をつくような名句がある。
読みにくいのは翻訳のせいか。
それにしてもヨーロッパは戦争の歴史が数多ありますね。ヨーロッパの歴史を知っているならなお楽しめると思われるが、生活に活かすとなると難しいようにも思う。
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「人の上に立つ物はいかにあるべきか」が描かれている作品であると言う仮説を持ち、現代のウクライナ情勢や経営者としての視点を持ちつつ拝読。
結果、両者ともに実に意義のある内容だった。前者に関して、ウクライナ情勢でのプーチンやゼレンスキーの行動原理が明らかにされており、いかに状況を評価できるのかどうかが、過去のギリシアなどの例から読み取れる。
また経営者としての視点では、実力の章や法と力の章などを、人間の根源的欲急の視点から描かれており、実用できる(現にされている)ものであると感じた。
巻末の解説にもある通り、人道的に疑問を抱かせる内容や、時代背景の為か運命や神秘的な物を肯定する内容が散見されたが、その点は孫子などの思考法をもとに、現実に目を向ければ取るに足らないことであると感じた。
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リアリズムに徹して、民衆心理なども踏まえながら、分裂し介入を受けるイタリアを統一して防衛するための強力な君主のあり方を説いている。
今日の国際・国内政治から個人のリーダーシップまで、考える上で示唆に富む。
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正直内容はそこまで理解できなかった。しかし、君主としての賢い生き方が我々の普段の生活にそのまま役立つ部分もあると強く感じた