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クッキング・ママの名推理 みんなのレビュー
- ダイアン・デヴィッドソン (著), 中井 京子 (訳)
- 税込価格:859円(7pt)
- 出版社:集英社
- 発行年月:1995.5
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文庫
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紙の本
バカ親たちが、受験のために右往左往
2007/09/23 23:02
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:りっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ヒント(ナンバープレート)が最初のうちから提示されている。中盤にはヒントのヒントも。なのに、全く気づかなかった。私が推理小説を読む目的は犯人を当てることではないから、いいんだけど、ちょっと作者にやられたなぁという感あり。
日本だけでなくアメリカにも受験で狂奔する親がいるのだ!!唖然。子どものために成績を気にするのではなく、自分のコンプレックスのために、子どもにいい大学に行かせるというのは、全く馬鹿げている。で、馬鹿げた行いが、犯人だけでなく、みんなして右往左往。
推薦状を書いてもらうための毛皮のコート、花、菓子のプレゼント。大学担当者に印象付けるために、スクールカラーの服を子どもに着せたり、ジャムを作らせ味見をさせたり・・・。授業参観での発言では、「スポーツのレギュラー選手、スポーツマンシップ賞も」「学校まで最低十キロ歩く」「ボランティア活動」「低所得の片親家庭の出身者」「家計を助けるためのアルバイト」「少数民族であること」が受験に有利だ、なんて。はぁ~。ため息がでちゃいます。進学担当者は「本人と大学との相性」って言っているのに・・・。マイノリティに対する配慮があるっていうのは、日本よりマシではあるけれど・・・
ゴルディがシュルツの愛を受け入れ、翌日、部屋が一杯になるほどのお花をプレゼントされたってことは、なんともうれしい。心憎いとでもいいましょうか。シュルツの心遣いを日本の男性にもぜひ見習ってほしいところです。
ゴルディが一歩前進にくらべ、夫に裏切られ、自己改造ができず愚痴が多いのがパートの助手オードーリーの物語。どれだけ自分が傷ついているか、子どもにはそうなってもらいたくないからいい大学に行かせたい、成功者にさせたいと、雇い主であるゴルディにしゃべり続ける。ゴルディも、気持ちよく働いてもらうためには、我慢して聞くしかない。たとえ毒蜘蛛にかまれたあとが痛くても・・・んー、女同士いたわるのも大事だけれど、自分の身体も大事にしてね。
ゴルディが死体を発見したのは、成績第一位の生徒。ジュリアンが第二位。二人がいい争いをしているのを見られている。彼もロッカーから物を盗まれたり、同級生の親から嫌味を言われたり、大学受験を控え、神経がぴりぴりしている。でも、志望校がコーネル大の食品科学科なんて、頼もしいなぁ。家には無言電話がかかってくるし、息子アーチが学校になじめていないのを知ったり、アーチのことをわかっていないとジュリアンに指摘されたり、毒蜘蛛にかまれるわ、ボヤも起きるわ、今回も大変な目に合うゴルディです。
クライマックスの場面も、犯人と格闘するゴルディ。ハラハラドキドキ。おいしい料理だけつくっていればいいのに、って言いたくなるけれど、それを言ったらこんな面白い本が読めなくなる。「気をつけて!!ゴルディ!!」「犯人を料理するのよ!!」と応援しましょう。
そう、受験は本人しだい。親は、応援するのみ。心配もしちゃうけどね。
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