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哲学の基礎知識が不足していたためか、難解でした。初心者はもう1冊読んだ「純粋理性批判入門」のほうが理解しやすいと思います。
認識論はとても興味深い。誰でも自分の見えている世界は存在するのかと考えたことがあるかと思います。カントは現象と物自体で論理を展開していきます。素朴にあると思っている世界が様変わりするのは痛快です。考え出すと眠れなくなります。
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初カント。睡魔と戦いつつ読んだところ、なるほど『カント』の入り口としては入り込みやすかったと感じました(睡魔云々言った手前説得力皆無ですがっ)。いつか書店で手に取るだけ取って結局棚に戻した『純粋理性批判』だけでも数冊に渡っていたので、相当気を遣って要点を掻い摘んだのではないでしょうか。
ただしそれでも本当に集中していないと、気がつけば目が文字の上を滑るだけになっているので、もう一度、今度はノートにでもまとめつつ読み返したい本です。個人的には過言命法(「もし~ならば、~すべし」)と定言命法(無条件な命法)の区別(仮象道徳と真の道徳)や、『道徳法則への尊敬の念』の話がとても興味深かったです。いずれちゃんとしたカント哲学について読んでみたい……!
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カントの哲学が難解と言われているのであれば、この入門書はその難解さを良く噛み砕いて書いてくれている良書と思われます。理性を批判の対象にしたこと。アンチノミーの解決にあたって、解明すべき物、それ自体と思われていた対象が実は現象にすぎないということをを発見したこと。(もっと重厚な意味で)美、道徳についての掘り下げ方がおもしろく理解できました。読む前の予備知識としてウィキペデアを見ておくのも良いかもしれません。
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独自に言葉でわかりやすい
カントの本で一番わかりやすい
良心を求めた人物
理性を、限界を、人間を真に求めた人なのだろう
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とっても面白かった!
表紙紹介文
『・・・・・・「血のかよったカント」――それは文字どおり「脈打つカント」である。「脈」とは内部から発動する鼓動であり、思索するエネルギーの象徴にほかならない。・・・・・・本書はその「内面のドラマ」を描写する試みである。・・・』
まさに内面のドラマ。
最近頭使って生きてなかったな、と思わせられた。
とても読みやすかったし、ややこしいところも、読み返せばなんとかついて行けるレベル。
何よりカントさんに愛しさが芽生えました^^
入門としてはすごく良かったと思う。
こっからもっと、カントさんとお近づきになっていきたい、と思えたので。
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カント研究の第一線で活躍する研究者によるカント哲学の全体像の解説。『純粋理性批判』の内容を、カントの着想を得た順番に従って、アンチノミーの説明から解きほぐしていくなど、難解とされるカント哲学の内容を簡潔明瞭に伝えようという著者の意図がよくわかる。そしてそれが成功していて、カント入門としてはこれ以上ない内容となっている。
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入門できなかった。
わかった部分とわからなかった部分があった。
けど、わかった部分はすごくわかった。
いつか、この内容が理解できるように他の本も読んでみる。
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「厳格」といわれるカント哲学を,カントの思索に沿って(少なくともそれを意図して)書いた本.膨大なカント哲学の体系の一部ではあるが核心を記述しようとしているところが,入門者としてはありがたい.
理性が宿るのは「自律」にこそであるという.またそこにこそ道徳は存在する.人間存在に対し非常に厳格なことを要求しているように感じるが,(いや間違いなくそうだが)その意図は指針であり,「道」を提供することにあるのだろうと感じた.
しかし,批判哲学の誕生の契機としてカントの「回心」があったこと,仮象を見破るためには「転回」が必要なことからも,その「道」という言葉から連想される普段の取り組みだけではなく,まず "振り返る" ," 転回" するというところに核心があるのだろう.
間違いなく,人生に影響を与える考え方を学べた.
この本自身は新書であるし,やや議論が性急でわかりづらいところもあったが,もっともっと知りたい学びたい考えたいと思える,素晴らしい良書ではないか.
少なくとも,哲学「入門(したい)」者としてはそう感じた.
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カントの三批判書および宗教批判を順に見ていく、順当な本。
純理の導入部などは、かなり記述を工夫したようである。コンパクトにまとめた労作。
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18世紀を代表する哲学者、イマヌエル・カントの入門書として名高い一冊。
純粋理性批判を中心に、実践理性批判、道徳的形而上学などを細かく読み解いていく。特にカント哲学の主題である「理性の二枚舌」を解読してみせる前半部分は時間を忘れて読みふけった。
マルクス主義の崩壊や、それに伴うヘーゲル学派の衰退など、現代のドイツ哲学はなにかと逆風を受けている印象が強い。それでも偉大な哲学者はやはり偉大なまま現代に残るのだと確信できる内容だった。
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2007-08-09
西洋人がやたら好きなカント.
この本は日本で数少ない,カント関連の新書本.
僕は好きになれないなー.
まあ,カント自身は時代も古いので,現在の私たちの一般的な哲学感,科学感からすれば,とめどなく古典であり,
すでに上塗りされた過去の所産だと僕は思います.
当時の異様な人間理性に対する盲信を前提にしないと,僕の感覚では,とてもじゃないけど,
カントの教えを積極的に有意義なるものと捉えることが本書を読んで出来ませんでした.
日本人は何かというと,哲学といえば,前提も世界観もなにもかもが日本人とあまりにちがう,西洋思想を読んでは「哲学感」に浸る.
しかし,僕はあまり昔の西洋哲学の偉人の言うことにどっぷりはまることはお勧めしない.時代背景や技術の背景がまるで違うことを意識すべきでしょうね.
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大学1年だったか浪人生の頃、カント哲学(倫理学的な意味においての)を知った。
功利的な利益衡量に陥らない、頑として厳格な義務論を貫く姿勢(勿論万能ではないし「使い所」があるのは承知している)、何よりも、「人間への尊敬」、「汝の人格および他のすべての人格の内に存する人間性を、つねに同時に目的として扱い、決して単に手段として扱わないように行為せよ」という定言命法の異常な格好良さに圧倒的衝撃を受けて以来大好きに。
卒論もカントで書きました。
※例えば殺人事件があったとき、殺された人間がいかに人格の好い人物であったか、いかに周囲の人が悲しんでいるか、という報道があったりする。でも、それ(周囲の感情)を以って殺人への批難を強調する論法は絶対間違ってる。
それは、周囲から疎んじられていたような存在であったら、身寄りがなく、亡くなっても悲しむ人が誰もいないような人であったら、犯人への有責性は軽くなる という主張と表裏一体でしかないから。
どちらにしても周囲との関係性で生命の価値を決定している。社会的な地位、性格、他人や社会にとっての有益性、周囲との関係、そんなものが人間の価値を決定するのではない。
…というような考えの持ち主なのでカントは大好きなんだよ…
※何の学であれ、根底に「人間への尊敬」がないのなら、そんなもんは研究者気取りの自己陶酔、自慰行為にすぎないと思ってる
この辺は『トニオ・クレーゲル』と通ずるもので。所与の態度から100%尊敬しているようなものではなく、もっと色々な葛藤の末、絞り出すようにあるようなものだけど。
(まだ途中)
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ヒュームの著作と純粋理性批判を読みたくなった♪
カントがヒュームとルソーに大きなトリガーを得ていたなんて・・・どちらも自分の好きな思想・理論の持ち主だったので、なおさら衝撃的でした^^
因果律として捉えるメカニズムって、本当にア・プリオリなのでしょうか?ん~、純粋理性批判を読もう!(^_^)
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カントを通して、目的と手段のエセ関係と根本目的を学ぶ。本文に回心とあるような、哲学する醍醐味を存分に味わった。たしかに生きることに厳格な哲学だ。真の批判だ。
・哲学においては定義は出発点ではなく、むしろ目標とすべき終着点。
・根本真理は原理的に証明不可能。
・アプリオリは先天的と訳すのではなく、経験に由来しないという意味。
・仮言命法と定言命法。
・定言命法は有限な人間にあっては、大なり小なり「~にもかかわらず」という意識を伴う。
・道徳法則は、その起点(理性)から落着点(感性)の方向において命法となる。
・悪への性癖は英知的所行。根源的である自由に基づいているから。
・現代的意味とは何であろうか。現代的意味があればあるほど、束の間の意味しかないということ。現代的意味を問うパラドックス。もし、ある哲学が時代の制約を受けながらも、どの特定の時代にも拘泥せずに営まれたものであるとすれば、その意味を問う者は時代を超えたスケールをもってしなければならない。
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カントの入門書として分かりやすいと聞いたので読んでみた。
「二律背反」という、聞いたことあるけど、あんまりよく分かってないことについて理解が深まった気がする。
ただ、一度読んだだけでは、理解しきれていない感が否めない。
また、再読するか、他のカントについての本を読む機会を持つ必要を感じた。
けれども、難解なことを要点をつまんでできるだけ分かりやすく理解させようとしている点で、やはりカントへの入口としてはいいのではないかな、と思う。