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[ 内容 ]
古今東西、有名・無名の典籍の森より、一読巻を措くことを得ない書物を取りいだし、その面白さの秘密を、われらがリンボウ先生が説き明かす。
[ 目次 ]
序章 書評子のアマチュアリズム
第1章 本と出会う―書評
第2章 読む方法について―文庫本解説
第3章 孤独な魂・丈高い英知―書物を巡るエッセイ
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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リンボウ先生は書誌学者である。書誌学者という言葉があるのかどうか知らないが、ウェッブで書誌学者一覧なんていうのがあってちゃんと林望先生のご尊名が入っている。
書誌学というとどうも古めかしく堅苦しいイメージがあるのだが、リンボウ先生の場合はさすがに戦後の人であるから決してそんなことはなく、くだけた文章で軽快に読める。しかしそれでいて奥が深いのである。痩せても枯れても書誌学者である。
新たな分野の本を紹介して貰える、本の読み方を教えて貰える、新たなものの見方を教えて貰える、と言うことで一読の価値ありである。
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書誌学者で名エッセイストとして知られる林望の書評や、本について語ったエッセイなどを収録しています。
森鷗外の『高瀬舟』のような古典から、荒木経惟の写真集や、大藪晴彦のハードボイルド小説まで、幅広い本が取り上げられていて、著者の関心の広がりに驚かされます。
もっとも、PTAの作文集に掲載された親バカ全開の文章を引き合いに出しながら、マンガ家の紫門ふみのエッセイについて「かくのごとく、玄人と素人の間には、埋めがたい溝があって、それは才能と識見と、そうして努力のしからしむるところである」と書いているのは、褒め殺しという気がしないでもありません。