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鎖国をしていた江戸時代における海外情報の受信と発信に目を向けたもの。同じ江戸時代でも時期によりそのシステムが異なるところが興味深い。本書は初心者にも分かりやすい内容。巻末の参考文献も充実している。
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[ 内容 ]
「鎖国によって日本の文明化は遅れた」ことが定説となっているが、事実か。
幕府は海外の情報を独占・管理し、それを的確に解析できるシステムを作った。
江戸期の情報管理を再評価する。
[ 目次 ]
プロローグ 平和の時代
1 未知の世界へのアプローチ
2 海外情報収集のシステム化
3 異文化とのインターフェース
4 仮想体験の世界
5 広がるイマジネーション
6 パーセプション・ギャップの克服
7 双方向的コミュニケーションへの道
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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江戸時代の鎖国政策は幕府の独占的情報受信システムだった。幕末になり、より大量、迅速な情報収集が必要となり私的、水平な情報ネットワークが広がった。
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1995年刊行。
著者らは、特に大石慎三郎氏は、教科書的な江戸時代像を打破すべく、新書や初学者向け学術書をいくつか出版している。本書もその一環であろう。
「鎖国」という言葉から生まれるイメージは、諸外国からの、あるいは諸外国への情報の遮断というものだろうが、そういう単純なものではない実像を解説する。
興味深い一書である。
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「鎖国」時代でも幕府は世界情勢を把握しており、優秀な人材は諸外国の政局・変動などから日本における政治・貿易経済・防衛軍学・人材育成などに注力、諸外国との人材交流を模索していたことが分かる。だが、幕閣の官僚等が体制変化をこだわり(先送り)していたことが諸般の攘夷活動を活性化させてしまったことだ。 現代の政局と同じ、課題を先送りすることで難をとりあえず回避することがマンネリ化している。 日本独特の政治決断は「先送り」が常用化しているのは残念で、その結果全てが「時代遅れに」繋がっていることを知るべきだ。