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どの人も強烈な個性の持ち主だらけ。謎の解明の仕方は結構ひきつけられたけどメインの謎自体は鮎川哲也の某作品と同じだね。気づけよ俺。端々の教養が、しかも海の向こうの教養が必要なユーモアはほとんど分からなかったけど、まあ理解は出来たかな
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五作目。これはもう探偵作家ハリエット・ヴェイン嬢登場の一言に尽きるでしょう・・・いやいや他にもツッコミどころ・・・じゃない、見所満載ですが。
ピーター・ウィムジィ卿、殺人事件の容疑者に一目惚れ。恋人を毒殺したという容疑から彼女を救うために一人孤独な(・・・こともない)戦いを始める。気分は『推定無罪』(勘違い)圧倒的不利も虚仮の一念でひっくり返す!!(大分違う)でもその最中もせっせと監獄に通って口説いてみるのは忘れない(楽しそうだなぁおい)ピーター卿の真剣さに比べて周りの熱意のいい加減なこと(笑)頑張れピーター卿!!(でもなぁ・・・この告白に来るピーター卿、可愛いけどお世辞にもかっこいいとは・・・)降霊術のやり方にも詳しくなれる!(意味無し)クリンプスンさん大活躍。パーカー君の方はこっそり結婚してみたり・・・置いて行かれたなウィムジィ・・・
タイトルがいい感じですね。「毒」という題で一回邦訳されてましたがこっちの方が断然良い。
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ピーター卿、恋に落ちる。ハリエット・ヴェイン嬢登場。彼女の無罪を証明するのに奔走するピーター卿。原動力はどう考えても恋心(笑)。邦題「毒を食らわば」は大変上手いタイトルではないかと。(2007/08/31)
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セイヤーズのピーター・ウィムジイ卿シリーズ第5弾。面白かった。
砒素で元恋人を殺した罪を問われた探偵小説家の公判、ほぼ有罪に傾きつつある情勢のなか、被告の無罪を確信したピーター卿が彼女を救おうと活動を開始する。
ほかならぬ彼女こそ、このシリーズで、ピーター卿のお相手となるハリエット・ヴェイン嬢、その人登場の巻です。
面会で愛する人を口説き、限られた日にちで真犯人をつきとめるべく苦悩するピーター卿の姿は、今までの悠揚さもどこへやら、涙ぐましいものがあります。
クリンプスン嬢とマーチスン嬢といった、ピーター卿の優秀な聞き込み代理人たちの女性陣の活躍が光り、またまた会話のやりとりも大いに楽しめる。
恋に落ちたピーター卿、文字通り気ままな独身貴族に“変化”の風が吹いてきたシリーズの一冊でもありますね。
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ピーター卿、ハリエットと出会う。
でも、なんだか腑に落ちない。ピーター卿はなんでハリエットに惚れたんだ?はじめっからハリエットまっしぐら。うーん、よくわからない。
犯人は早い段階で分かっちゃうし、推理としては今二つ。
でも、そんなん関係ないんだ!という解説が面白かったかも。
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ドロシー・L・セイヤーズの貴族探偵ピーター・ウィムジイ卿シリーズ長編第5弾です。
そして、ピーター卿の未来の花嫁ハリエット・ヴェイン初登場!
今回は、法廷で傍聴中に突然被告席の女流推理作家ハリエットに恋をし、かつ無実を確信したピーター卿が、あまりにも状況証拠が揃い過ぎている被告を救うべく調査に乗り出すというお題です。
しかしながら、まあ確かに状況証拠は揃い過ぎているものの、実は真犯人はあいつだと意外とすぐに目星はつくようにはなってはいますね。何といっても主要な関係者はあの人くらいなものですから・・・。(笑)
また、推理過程の論理展開も論旨の逆転構造が少なからずあったような気もします。
ということでミステリーよりもむしろ、まずはピーター卿の恋の相手であるハリエットが被告人として初登場するというところに面白味があった作品なのかと思います。
特に美人でもないが、知的でバイタリティ溢れ、我を通す頑固者で、結婚よりも同棲を望む「いまどき」の女性として描かれています。
こうしてみると、とてつもなく鮮烈な初登場なのですが、このような登場のさせ方はある意味セイヤーズのお得意の構想であり、今後のシリーズの流れとしての物語展開を大切にするセイヤーズの面目躍如たる本編だったように思います。
ただ、このような女性にピーター卿が惚れたという流れなのですが、う~む、せめて美人の設定にしてほしかったなあ。(笑)
そして、ピーター卿の家族、とりわけ妹のレディ・メアリと親友のパーカー主任警部との恋物語といい、物語後半のピーター卿配下のおばちゃん探偵団(!)の活躍といい、全く本編は様々な力強い女性像を提示したピーター卿「ファミリー」の物語だったともいえます。
特に少年探偵団もどきのおばちゃん探偵団の活躍ぶりは、「名探偵」が乗り移ったと見紛うばかりの閃きと活動ぶりであり、スピンオフ作品が作れたのでは?と思えるほどに完璧な冒険譚でした。ほんとピーター卿、いらなくない?(笑)
そんなわけであまり謎解きの方は重要視されていない作品という感じもあり、解決編の方は何かやっつけ感があるというか、後半は冒頭の緊張感のある法廷場面に比してスリリングな進行ではあるものの、推理物としては竜頭蛇尾感があって、まあやっぱり「ファミリー」を楽しむ回だったのではないですかね。(笑)
しかし、これはこれでますます今後の「ファミリー」の展開に目が離せなくなりました。さらなる展開に期待しましょう。
ところで本シリーズでは文章中にたまに訳者の注記が入ったりしているのですが、特に気になるのはセイヤーズ自身?の誤植です。こんな初歩的な辻褄の合わない誤りをするものなのかと驚きですが、誰も校正してあげていなかったのかなあ・・・。
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御前は可愛らしくハリエットにめろめろ、バンターは如才なくメイドに取り入り、パーカー主席警部は一気に男を上げる!クリンプスンさんの手紙が面白すぎる・・・w
個人的にはパーカーの素朴すぎる恋にやられた・・・やばい・・・このままじゃ萌え死ぬ・・・!!
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ピーター卿が
惚れた女性のために奮闘する
ミステリーです。
またこの女性、圧倒的に
不利な状況に立たされているのです。
そう、砒素を買っていたがために
嫌疑がばっちりかかることに
なってしまいまして…
今回は一人のお嬢さんが
強烈な活躍を見せてくれます。
多分、この人の工作の成功なしに
ぜったいに事件の打開はなかったと思います。
特筆すべきは
その犯行に使われたものの特性。
おそらく知らないと言われることでしょう。
しかしそれを使われてはたまったものじゃありません。
ピーター卿、
あまり犯人をおちょくるものじゃ
ありませんからね。
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ハリエット初登場。一目ぼれだったのですね。
今回もピーター卿の部下の女性たちが大活躍。
バンターはメイドに取り入る本領発揮。もうちょっと活躍して欲しいが、パーカー警部とメアリがゴールインできそうなので良しとしよう。
今回は、ハリエットの無罪を証明するためにピーター卿が奔走するわけだが、犯人の目星は中頃で判明し、あとはそれを証明するための証拠集めに費やされます。
邦題の「毒を食らわば」ってタイトルは、なかなかセンスの良いものだと読了後に思いました。
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ピーター卿が恋をした。なんとお相手は裁判中の殺人事件の容疑者ハリエット。最初の判決が陪審団の不一致で流れ、次の公判は一ヶ月後。一ヶ月で彼女の無実を証明すべく、ピーター卿は立ち上がる。
私としては珍しく怪しいなあと思った奴が犯人だった。手口の一部もいかにも怪しかったので怪しんではいた。なかなか真相にたどり着かないピーター卿がはがゆい一面も…。今回は恋に目がくらんでいたんでしょう(笑) (2002-01-19)
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前に読んだピーター卿シリーズよりおもしろかったような。やっぱりミステリにロマンスは必要だわ、と。ピーター卿の妹に恋をしているパーカーに、ピーター卿が早くプロポーズしろってせかすところも、ピーター卿がハリエットにプロポーズするところも、最高。 それと、「猫舎」っていう、オールドミス?を集めた事務所?の女性たちが活躍して謎解きを手伝ったのが楽しくてすごく気に入った。その女性たちのひとりが降霊術であたかも霊が降りてきたように細工をして、ほしい情報を得るところがすごくおもしろかったんだけど、どっかで最近読んだようなと思ったらやっぱりコニー・ウィリスの「犬は勘定に入れません」だった。はっきり「毒を食らわば」のまねをして、って書いてあった。 古い時代の作品なのに、女性作家だけあって、出てくる女性たちがみんなすごくいきいきしてるところがいい。仕事を持っている独身女性とか。この「猫舎」の人たちはほかの作品でも出てくるんだろうか。
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4
シリーズ長編5作目にして、クリンプスンさん2度目の登場。今回はマーチスンさんの活躍が特に目立つものの、個人的には、やはり最大の見所はクリンプスンさんからの手紙。見た瞬間に「これこれ〜♪」と期待に胸を躍らせ、読んで笑いをこらえられず吹き出してしまう。いい味出してるなあ。
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本物の遺言書を探すために敵の懐に入るアドベンチャー要素(By猫舎メンバ)もあれば、大胆なトリック要素(オムレツ用卵にヒ素を混入。被害者と一緒に食べる。犯人はヒ素を常用、耐性をつけていたから大丈夫。忍者みたいだ)があり、面白い。
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以前に読んだものの再読。アガサクリスティーに比べ、イマイチマイナーなセイヤーズ。でもほんとにおもしろい☆犯人はなんとなく覚えていたし、覚えていなくてもまぁこの人だろうな…とは思うんだけど、トリックというかやり方がわりとエグい。そこまでやりますか…という結末で、そういうところも好き☆なにより主人公ほかのキャラがめちゃ良い!ウィムジィ卿の探偵団「猫舎」の面々が大好き☆個人的には鍵師の娘に「あっちに行ってなさい、行かないと怖い顔するよ」ってとこが可愛くて好き☆
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毎度の事ながら連休に差しかかった読書というのは運が悪く、本書も連休のせいで途中2日間の中断を経て読了した次第。だから真相は頭に入ったが、印象は薄い。
ともあれ、本書がピーター卿シリーズの主要登場人物の1人、ハリエット・ヴェインの初登場作ということで、確かCWAかMWAの賞を貰っていたはず。つまり、ここからがセイヤーズの本領が発揮されることになるのだろう。
しかし、今回の毒殺のトリックは現在に於いても画期的ではなかろうか?正に発想の大転換である。
通常ならば“如何に被害者に毒を飲ませたか?”という命題は実はもっと正確に云えば“如何に被害者のみに毒を飲ませたか?”とかなり限定されることになる。そういった先入観を与える事を見越してのこの真相。
実は加害者も一緒に毒を飲んでいたんですね~。しかも少しずつ毒を飲んで免疫をつけていたという驚くべきお話。
先ほど印象が薄いと述べたが改めて振り返ってみるとしみじみその発想の凄さに感嘆する。