投稿元:
レビューを見る
鶴見俊輔、谷川俊太郎、工藤直子らの講演、対談、鼎談を収録する。「神話的時間」とはたとえば、子どもの時間、日常を超えた体験をする時間、こうした時間を持つ(取り戻す)重要さがわかりやすく語られる。この本を読む時間がまた神話的。
熊本大学:日本文学分野 教員
投稿元:
レビューを見る
聖書の本文が置かれた時間の流れを、今、私たちがここでおかれてている時間の流れで読むと、その意味が全然違うんじゃないか
威張らなくなるときっていうのは面白い瞬間です
人間は自分よりはるかに偉大な人間はわからないんです。私がその人の前で黙ってしまうような人です
うまれる前の別の生き物の内部での自分の生存、うまれた後別の生き物ととともにあった記憶の断片は、自分の表現のおこなわれる理想の場として、いまここに、かすかに私のなかに沈んでいる
投稿元:
レビューを見る
鶴見の講演より、「神話的時間」、読了。51p。
残りは谷川俊太郎と工藤直子の対談とか。
現代文の問題に出てきそうな雰囲気だったけど、話し言葉で読みやすかった。
神話的時間というのは、旧約聖書の時代のような、時計も文字もない、今とは全く違う時間の流れのこと。
最後のとこが心に残ったので書いとこ。
「零歳の子供に話しかけるとき、零歳の子供が自分に向かって話しかけるとき、その中に我々は神話的時間を生きることが出来る。
そのことに文学を読みとく鍵がある。
おそらくは聖書を読む、お経を読むときの鍵があるだろうと思う。
その重大な鍵を生かしてほしい。
幼い子どもと付き合うことの多い女性は、そういう機会に恵まれている。
男はその機会から外されている。
外されていることが、どれ程重大な欠陥かということに気がつくところまで、男の文化はそこまで育っていない。
それは、成熟していない、ということだと思います。」
投稿元:
レビューを見る
友人の亡きお母様の集大成ともいえる本です。
ご縁があって知り合い、そしてこの本にも出会えたこと、神話的時間と言い換えることができるのかもしれない。