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組織における知識創造の一般理論を構築した良書
知識には『形式知』と『暗黙知』があり『知識変換モード』は以下の4つ
1.暗黙知→暗黙知=共同化(共体験による経験の共有)
2.暗黙知→形式知=表出化(対話による共同思考)
3.形式知→形式知=連結化(ナレッジDB・学校教育)
4.形式知→暗黙知=内面化(メンタルモデル・ノウハウ)
これらの知識変換モードを通じて「組織的に」増幅され、「個人→グループ→組織→組織間」で形になることを『知識スパイラル』と呼ぶ。
組織改革とかリーダーシップ云々よりも本質的には新しい知識(ビジョン・カルチャー)が上記経路を通って各個人メンタルモデルを変革して、それが組織に相互作用が拡大していくことのような気がしてきた……難しいな。
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本の厚みの割には、内容は無い。
要は、しっかりとしたリーダーさえいれば、物事は成功する、という話。
実例も沢山載っているけど、メーカーに偏りすぎていて面白くは無い。
(同じような話しの繰り返しになるので。)
日本はもの作りしか創造的なことが出来ないから、事例が偏るのか?
出来れば、それ以外の業界の実例もしっかり載せて欲しかった。
http://uchidashin1.blog117.fc2.com/blog-entry-54.html
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今さらながらの野中郁次郎、だけど今だからこその野中郁次郎でした。知っているつもりで積読で放置していたのを解消しました。いつもロナウジーニュやメッシ、そしてネイマールと優れた個を常に迎えつつ、でもチームとして一貫したサッカーに磨きをかけていて、しかもそれが個人の存在感をさらに光らせているバルサこそが組織の理想形か?と憧れているのですが、日本の会社もバルサになりうる、というかもはやバルサになっている組織もあるかも、と希望を持ちました。年末の青色ダイオードのノーベル賞受賞により、イノベーションにおける「個」VS「組織」というテーマにもまた注目が集まっていますが、単純にアメリカ型になるだけではない我々のブレイクスルーを創造するための背骨になりうる本だと思います。
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分かりやすく先行研究を説明しながら鋭い批判、そして豊富な事例と丁寧な検証など、学術書としては非常に読みやすく(読みやすいがビジネス書ではない)、楽しめた。
内容としては非常に学際的で、経営学はもちろん、哲学から認知科学、教育学、組織論まで幅広く取扱いながら、企業(特に日本)における知識創造のプロセスを説明する。
丁寧に読めば様々な示唆に富む一冊である。私見だが、興味深くてそして新しいコンセプトを次々と展開しわくわくさせられた。これが第一版から15年以上経っているとは思えない。
色々なジャンルの新書を読む方、学際的な考え方に興味を持つ人にはお勧めの本である。
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日本企業の独特の手法がいかに有効であるかを、西洋との対比において論理的に述べている。欧米の手法のよさが取り沙汰され、日本のそれには批判が投げられることに一石を投じる内容。
部分部分で“当たり前のことだ”と取ってしまう人もいるかもしれないが、この本が素晴らしいのは糢糊たる概念を理路整然とモデル化し、豊富な事例を挙げながらそれを実証していることだ。私は、この本によって多くの気付きが得られたし、この本の示唆する方向性には納得させられた。
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2012.2.3読了。
ミドルマネージャー大事。現場の最前線で生まれた暗黙知と、トップが打ち出す方向性のような表出化された形式知とかコンセプトの間のギャップをつなぐのは、ミドルマネージャー。ミドルマネージャーが、トップとボトムの間をつなぎ、知をうみだすナレッジエンジニアの役割を果たす。
暗黙知を無視しないこと。
西洋風の、形式知化できるシステムとかも用意しておくこと。
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結論から言おう、噂に違わぬ名著。学ぶべき事の多い書だこれは。
かの戦略論者マイケル・ポーター氏に「経営理論の真のフロンティア」(訳者あとがきより)と言わしめた日本発の経営理論書である。
本書は、認識論を紐解き西洋と日本における知の解釈を理論的に分析・解析するところから始まる。
この章の理論展開は、非常に難解でよみながら幾度と無く読み返す必要がある訳であるが、最終的に読み終わってみると肝心で著者も読飛ばしても大丈夫のような記述があるが是非読んで頂きたい。
まるで、学生の頃には難解で全てを理解出来なかった日経新聞が日々読むうちに自然とその内容が、理解出来、咀嚼されていく感覚である。
本書は、いまや世界に羽ばたくグローバルな日本企業が如何にイノベーションを生み出してきたか、またその事実を一般理論化し今後どのようにイノベーションを発生させるスパイラルにのせて行けばよいかを理論的に説明しつくす。
また、本書は失礼ながらポーター氏の書籍の如く記述がしつこい為、読後の定着が良い。ように思われる。
また読み返したい。
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第2章 感動 合理論 演繹的 経験論 帰納的
経験論の否定。純粋な魂、精神にのみ真実、知識がある。我と客体。我のみ真実を考える。パブリック:自分とは別の他人の尊重。永遠の真理。
経済論、経営論の中の知識。
日本的知識 刹那的。
テイラー 人間を機械的に見ている。
メイヨー 人間的組織 経済活動
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3章 コンテキスト シンタックス形式的・量的とセマンティクス意味的
P88 we can know more then we can tell. ゲシュタルトの構築。インタラクティブな知識
シャノン 情報 P135?注釈 経験からの知識はノイズ。情報、意味のまとまり、粒度
メタファ アナロジー モデル 行動による学習 内面化 対話表出化
メタファ アナロジーの違い
SECIモデルとそれぞれの知120
ヒエラルキー ヘテラルキー
122 最小有効多様性 必要十分な多様性
127 自己組織化 自律組織 カオス 組織移動で知識移転
128 正当化された真なる信念
222 生産技術 製品設計
GE スピード シンプル 自信 キャノン三自
236 真 美 善 248 適応は適応能力を締め出す
278 要素技術 体系知 製品コンセプト 概念知
295 日本 西洋 組織比較
307 体験 理解 身につけ
312 ラグビースタイル 欠点
328 マニュアル化 331 332
333 暗黙知 移転コスト
346 ソフトウェア産業
348 ヒエラルキー 活用 タスクフォース 創造
350 アンケートの問題 running lean
353 ダイコトミー
357 試行錯誤 幻想
知識創造企業 読了 まとめ 弁証法 国際感覚 日本の良さ悪さ
アーキテクチャは演繹的に決まるか、経験的 帰納的に決まるか。
いつ頃アーキテクチャを固めるか。方針変更はどうなるか。
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普段の仕事の仕方、組織の見方が変わります。一人一人が愛おしくなります。また、前半の哲学の変遷についての説明も抜群にわかりやすかった。
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年齢,性別,職業,地位を問わずにオススメ.
誰が読んでも得るものは多く,大きいとおもう.
分厚く,400ページもあるがそれほど苦にならずに読める.
内容は,日本企業がなぜここまで強いのかということを理論と実例を使って見事に説明したものである.
そんなものがなぜ年齢や職業を問わずにオススメできるのか?
それはタイトルにもあるようにこの本が「知識を創造する」ダイナミズムを初めて扱った本だから.
従来の自然科学的方法論では扱いきれなかった「暗黙知」に焦点を当て,社会科学的手法を用いて見事に分析していることを私は非常に高く評価したいと思う.
私のいる心理学の世界にも,このような流れは明白で,「拡張による学習」「状況論的アプローチ」「状況的行為」「グループダイナミクス」といったキーワードの重要性が増してきている.パラダイムシフトの中にあるといってもいい.15年後サイモン型の人間-情報処理システムを追求する心理学はどうなっていることだろう.
ちなみにこの本は日本人によって英語で書かれたもの(しかも初出はあのハーバード・ビジネス・レビュー)を別の日本人が翻訳した物であって,まずはじめに海外で評価された本である.日本での発売は1996年で,ずいぶん前だが,全く色あせることはない.名著.
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マーケティングの傾倒本。
経営とは商品開発と組織開発の両輪であることを教えてくれた本。
良い企画、再現性はチームレベルで発揮されないと意味がない。
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形式知・暗黙知を定義。
知識創造企業では、形式知・暗黙知を繰り返し業績が向上していく様を学問的に指摘している。
暗黙知は、日本の師弟関係に見られる、見て盗む知識形態である。
形式知は、知識・ルールを明文化し全員共通化し定着する形態と定義した。
知識創造がうまく回っている企業は、この理論通り形式知・暗黙知の循環によりさらに上のレベルに向かっていくことができるであろう。
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学術過ぎて、実際の事業運営に役立ちにくい。成功事例を理論的に並べられただげで、その時の臨場感や失敗からの学びもない為、経営には活かされにくい。
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積み上げ式に議論が展開され、例も豊富のため理解はし易い。
SECIモデルのキレは言うまでもない。ミドル・アップダウン・マネジメントという誰かが先に思い付いていそうな概念も、知識創造という文脈で用いることで、より説得力のある議論になっている。
ただ、ハイパーテキスト型組織は疑問・・・。
本書の価値は従来より意思決定や実行面ばかりにフォーカスがされていた組織論において知識創造のモデル化を行い、知識創造こそ競争優位の源泉であると認識させたことにある。
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またまたコヒーレンス。でも、さすがに学者さんなので、すごく綺麗に整理されていました。アプローチが20世紀風じゃないので、慣れてない人はかったるいかもしれないけど、このアプローチだからこそ、この「答え」に辿り着けたんだよ。
これを実践するのが僕らの役目だね。