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ニコルソンのイスラーム神秘主義入門書。かなり年季が入っているが、いまだこれを越える書籍はでていない。専門用語が多いが、神秘主義研究には初歩的、かつ基本的な用語ばかりなので、丹念に読んでほしい。中村氏の翻訳も素晴らしい。フルールの日本語訳などは、アラビア語の造詣だけでなく、きちんとした骨のある東洋宗教学を網羅していないと、決して導けないほどの業績である。
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トルコの回転舞踊を観て、その宗教学的・思想的バックボーンを知りたくて読みました。宗教学・文化人類学など初心者にはちょっと難しいかな。
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原書名:The mystics of Islam
道◆照明とエクスタシー◆霊知◆神の愛◆聖者と奇蹟◆合一の境地
著者:レナルド・A・ニコルソン(Nicholson, Reynold Alleyne, 1868-、イングランド)
訳者:中村廣次郎(1936-)
編者:G・R・S・ミード
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・「もしも霊知が目に見える形をとるならば、それを見る者は皆その美しさ、愛らしさ、善性、優美さを見て絶命するであろう。またその壮麗さに比べれば、あらゆる光輝も暗くなるであろう。」
・人間行動の理想は、闇の汚れからの自由である。そして光の闇からの自由は、光の光としての自覚を意味する。
・それらは神から人の心に降ったもので、それらが来る時には彼はそれらを拒むことができず、それらが去る時には止めることもできない。
・「汝の心と協議せよ。そうすれば、汝は心の深奥の知識によって表明された神の秘密の命令を聞くことであろう。その知識こそ真の信仰であり、神性である。」
・「誰であれ一瞬たりとも神から眼を閉ざすならば、彼は全生涯を通じて正しく導かれることはけっしてないだろう」
・天使と動物は人間のすばらしい発酵素となっている。動物に人間が傾斜する時、人間はそれ以下になる。しかし、もし天使を目指すなら、それ以上に成長する。
・「全世界の人々が愛を引き出そうと望んでも、できないだろう。また、彼らがそれを排斥しようといくら努力しても、できないだろう。」「私は神を愛していると思っていたが、よくよく考えてみると、神の愛が私の神への愛より先にあった」
・「あなた方は神をただ形式的に呼びかけただけだが、私は神に本当に呼びかけるのです。そこで、あなた方が私に呼びかければ、私はあなた方のために神に呼びかけ、あなた方の祈りはかなえられるのです。だから神に形式的に機械的に呼びかけても無駄です」
・「もし私が最高天に動くよう命じれば、それは従うだろうし、もし私が太陽に止まるようにと言えば、それはその軌道を廻ることを止めるだろう」
・「神の傍らに住む方が神の被造物の傍らに住むよりもより正当でありより価値がある」