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荒木経惟写真全集 9 私日記・世紀末 みんなのレビュー

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紙の本

天才アラーキー世紀末という嘘をつく

2002/09/18 00:14

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:じゃりン子@チエ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「表現だ芸術だ」と言うごたくで写真を見ることのない弟に、この本を見せたら「陰鬱な本だ」「怖いというか、風景が悲しい感じ」と言った。そういえばアラーキーにはエロスとタナトスをあわせた「エロトス」と言う言葉があった。「死とエロスは隣り合わせ」とは時々聞くが、それが知覚化されているというのは確かに怖いかも知れない。
 しかし「私日記・世紀末」と言うのは、アラーキーらしい嘘に満ちたタイトルだなあ。最近思うことだけど、荒木経惟はきっと「天才写真家アラーキーを演じている」役者さんだ。荒木経惟に詳しい方なら「何を今更」と思われるかも知れないし、逆に「そう単純ではない」と思われるかも知れない。ともかく私はそう思った。そして、この本はそういうアラーキーの演出によって成り立っている、確信犯的な本なのだ。
 使用したカメラはティアラだそうだ。手のひらに入る小さなカメラ。映し出された風景は私的でとりとめがない。仕事中のおねえさん達の写真も混ざる。「ん? この人はガロの表紙で見たことがあるような…。でもそれは1999年じゃなかったはず」。全ての写真に日付が入っている。かといってこの写真が時系列順に並べられているのか、というとそうではない。写真自体は1995年に撮られた物だったりする。色々が嘘なのだ。
 そのうちにフィルムに線が入り始めてきた。カメラに傷が付いたのか。それを「世紀末の傷」を受けたなんて言うところもいかにもだ。演出家アラーキー。
 ドキュメントのようでいてフィクションな写真たちは、「世紀末」という言葉を聞かされた後には随分となまめかしく写る。いや、実際写真そのものがエロトスだけれどね。しかし、全てがアラーキーの演出なのだ。日常を見せる振りして、見る物を惑わせる。彼のほくそ笑む顔が見える気がする。最後の写真もわざとだな、これは。
 現実の日常と作者の演出。そのはざまがよくわからん。どこまでが嘘ですか、荒木さん! 「世紀末という嘘」が写された写真集。

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