紙の本
絡めとられる怖さ
2002/08/25 03:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:てる - この投稿者のレビュー一覧を見る
難解な理論や理屈が多いのが京極作品ではあるが、今回もやはり難解だった。
凄惨な連続殺人事件が交錯する中、宗教(今回は基督教でした)の話やサバトの話が盛り込まれ、性差別にフロイトといった内容まである。
それらの話は全て、終焉に向けての伏線であり、どれも欠けてはならない話なのだが、読んでいるこっちはあちこちに振り回されている感もある。
まるで京極堂の舌術にはめられているが如くに。
しかし、それでも最後まで投げ出させずに読ませてしまうところが、京極夏彦の凄いところだ。
結局、あれよあれよと言う間に、読み終えてしまった。
今回のキーワードのひとつは「蜘蛛」なのだが、その綿密に張り巡らされた糸の上をあがいているのは、登場人物だけでなく読んでいるこちらも同じなのである。
徐々に絡め取られ、予定調和の中に組み込まれ、すべては作者の手の平なのである。
最後まで読み終えてから、また最初に戻らせるその手も、かなり憎い。
そして怖い。
投稿元:
レビューを見る
ある日曜日。その半日をまるまる使って飲まず食わずで読んだ思い出があります。止めようにも止まりませんでした。妖怪シリーズで一番好き。
投稿元:
レビューを見る
前半はとても面白く読んだんだが、いわゆる憑物落としというかあの館に入ったら少し読む速度ペースダウン。個人的に織作姉妹らの描かれ方が今ひとつ鮮明じゃないと言うか、この人の書く女性像を見た、と言うか。まあ好きずきですが。
投稿元:
レビューを見る
京極堂シリーズ。妖しくも美しい幻想的な世界が広がっている。人間は見たいものしか、実は見えないのだという内容に確かに・・とうなづいてしまう。
投稿元:
レビューを見る
京極堂シリーズで一番好きさ!
一番面白いさ!!!!
華があってね〜 テッソは坊さんばっかで中挫したからさ・・・・エッヘヘ
投稿元:
レビューを見る
参った!前作で5つ★にしちゃったじゃないですか〜。この分でいくと京極作品ほとんどが5つ★になっちゃいますよん。私の★の付け方はいかに夢中になって読ませたか?なんです。ん・・・困った!(苦笑)。それほど面白いのです。本作品では女の執念が執拗に描かれています。ま、タイトルの「絡新婦」からわかることなんですけどね。私の大好きな榎木津様も大活躍〜!京極堂ファミリー、どろどろした女の世界へ入り込み、憑物落としをするわけですが、その裏にある事実がなんともどろどろ〜。いや〜メッチャ好きやわ。
投稿元:
レビューを見る
最後まで読み終わった後、もう一度読み始めて止まらなくなっている自分に驚愕しました。1つの物語の形としてすごく綺麗な本だと思いました。
投稿元:
レビューを見る
縦に立つんじゃないかと思うくらい厚い本だが、何度も読める。
この厚さが繰り返しで読めて、其の上、内容が濃い。
関口君が出番が少ないのが、不満もあるのかなあ?
投稿元:
レビューを見る
もつれ合った糸をほぐすような展開。いや別々の糸を引張ってったら一つに行き着く?
女学生の「わあ!」がやたらと好き。
投稿元:
レビューを見る
京極夏彦氏の本の中では一番好きです。陰惨な殺人事件、ジェンダー論、キリスト教など複雑な蜘蛛の糸が絡まる巧緻な世界は惨たらしい筈なのに、端々に見られる視覚的な情景がうつくしいです。春の、桜が咲くころに読むのがおすすめ。
投稿元:
レビューを見る
こんなによくできた本は(その当時)初めて読んだ。姑獲鳥からこの1冊前の「鉄鼠の檻」までの人間関係が複雑怪奇に絡み合って完成度が高い。まさに読み手は蜘蛛の巣にかかった虫。
投稿元:
レビューを見る
解り辛さで言ったら一番ではないかと。二つの怪事件が別々の人の現実の中で行われ、それが不可思議に交錯する、とでもいうのだろうか。ほとんど関係のないはずだった二つの事件が京極堂の手によって組み合わされ、そして解体されていく様は読んでいて快感なんだけど次々に明らかにされていく真相のめまぐるしさは凄い。最後まで息もつかせぬ展開。
投稿元:
レビューを見る
いろんな視点で物語が書かれていて最後にひとつになるその構成力がすごいと思ったとてもだいすきな作品
投稿元:
レビューを見る
「貴女が蜘蛛だったのですね」桜のイメージが前面に漂う作品。京極氏の作品の中で一番好きです。
投稿元:
レビューを見る
真犯人の誘導に従い、京極堂や榎木津さえも振り回される。当然読み手も踊らされ…何となく呆気なく読めてしまった。関君の出番は少なかったです(笑)