紙の本
みたされたはずが、からのくに
2023/03/17 02:24
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投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
その名前を冠した史観さえ巷間に
流布している、かの作家による
所謂「街道物」の第二分冊です。
中身の方で目立つのは、
著者一流のもってまわったような表現で、
彼の国の人民と社会をチクリチクリと
刺しているくだりかと。
紙の本
みたされようとも、からのくに
2023/03/17 02:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
その名前を冠した史観さえ巷間に
流布しているかの作家による
所謂「街道物」の第二分冊です。
内容の方は、著者一流の、
もってまわったような表現で、
彼の国の人民と社会をチクリチクリと
刺し続けるくだりが本書の読みどころかと。
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シリーズの中でもお気に入り!
これを読んで扶余へ行った。
といっても過言ではない。
ホテルでマッサージを頼み、不当な金額を請求された時に
「わが敬愛する朝鮮民族よ」とつぶやいた、という記述に司馬さんのこの国への愛情や敬意を感じた。
私は慶州の遺跡大好きなんだけど、司馬さんは百済派なんですね。
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神道というものの原型が朝鮮から来たか、表現を変えれば共通の時期があったと創造することは自然なことである。
韓国から言えば肯定というのはこの宇宙にただ一人しかないのである。中国の皇帝であった。韓国の王家は一階級下の王である。
朝鮮人はどこから来たのであろうか?常識的には北方の満州から来た。
礼教では、人前では裸にならない。
ソウルの都市文化は大阪と似ている。
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司馬遼太郎のいうとおり、昔は国家の概念はないので
朝鮮やモンゴル・日本とかの人種が色々混ざっているのは当たり前で誰が何を教えたとかナンセンスだよね。
というマインドがあれば楽しめます。
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なぜ朝鮮に金姓が多いかを知ったときは大感動。
一人で興奮して、友達に語ったがよく伝わらず。
「おまえはだれだ」
「ムンク(銀)だ」
モンゴル人かっこよすぎるだろ。
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韓国旅行を前に再読です。任那・加羅、新羅、百済といった古代国家の故地や、秀吉の朝鮮出兵時に李朝に投降して仕えた日本将兵の子孫が住む降倭村等の農村地帯を巡る旅。司馬さんの描く1970年代初の農村は、古代に戻ったような感覚で、非常に魅力的。実際に李朝末期生まれの方も存命だった時代で、日本統治時代を飛び越え、多分にそういう空気を持っていたのかも。今はそんな感じは残っていないのでしょうけど。
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紀行(きこう)は、旅行の行程をたどるように、体験した内容を記した文とある(wiki参照)が、司馬遼太郎の「街道をゆく」は旅先の歴史を語る旅でもある。なので、カテゴリは世界史または日本史に分類した。
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「こっちからも日本へ行っているだろう。日本からもこっちへ来ている。べつに興味をもつべきではない。」
詰まるところは、ある翁のこの発言に収斂します。とても重く考えさせられます。本書は『街道をゆく』シリーズの中でも、現代日本に生きる人間が読むべき紀行文の一つと思われ(とは言っても本シリーズ、数冊しか読んではいないのですが、、、でもだからこそ猶更本書は必読とも思えます)。